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エネルギー業界のM&A・事業承継の動向と事例

エネルギー業界(水道、光熱、エネルギー関連)は各種のエネルギーや資源の供給に関わる業種からなり、事業拡大や事業ポートフォリオ転換のためのM&Aが盛んです。M&Aにより、譲り受け企業は「新しい時代に対応した事業構造の構築」、譲渡企業は「中長期的な事業安定化」などが図れます。

水道、光熱、エネルギー関連業界の現況

定義

当業界にはエネルギー供給・販売や関連施設設置・保守などに関わる以下の業種が含まれます。

業種

定義

電気

  • 火力・原子力・太陽光・風力などを用いた発電
  • 送配電
  • 電力小売

ガス

  • ガス管により供給するガスの加工・製造
  • ガス管により供給される製造ガス・天然ガス・混合ガスの受け入れ・貯蔵・整圧・送出
  • ガス管によるガスの販売(都市ガス・簡易ガス)

水道

  • 飲用水の供給(上水道業)
  • 工業用水の供給
  • 下水処理施設や排水施設の運営(下水道業)

熱供給

  • ボイラ・冷凍機などで発生させた熱エネルギーまたは蒸気・温水そのものを導管で供給

ガソリンスタンド・ガソリン販売

  • 車両向けの燃料用ガソリン・軽油などの販売

LPガス販売

  • LPガス(液化石油ガス・プロパンガス)の販売

太陽光発電(売電)

  • 太陽光発電システムにより発電した電気の販売

エネルギー関連設備の販売・設置工事

  • 太陽光発電システム・熱利用システム・節電システム・水質改善装置などの販売・設置

その他エネルギー関連事業

  • 灯油・石炭・薪・重油などの販売
  • エネルギー施設の保守点検(例:太陽光発電システムのメンテナンス、ガスボンベ検査)
  • 産業用ガスの製造・販売 など

市場規模・環境

各エネルギーの供給量・最終消費量は以下のように推移しています。

参考:総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)を基に弊社作成

業界の課題・展望

長期的な課題としては、温室効果ガス排出削減(カーボンニュートラル)、限りある化石エネルギーの利用自体の削減、エネルギー自給率向上・安定供給などの観点から、エネルギー業界全体において再生可能エネルギーへの転換に向けた取り組みが求められています。[1]

さらに、新旧のあらゆる形態のエネルギー施設をICTで安全かつ効率的につなぎ、地域レベルでエネルギー利用を最適化すること(スマートグリッド化)も今後の大きな課題です。

現況においては、国内のエネルギー消費総量が緩やかに減少するなか、電力・ガス小売の自由化やエネルギー供給サービスの多様化などにより同業種間・異業種間の競争が激化しています。

そうした状況のなか、短期的・中期的には以下のような取り組みが重要であると考えられます。

  • 事業ポートフォリオの転換(例:化石エネルギーから再生可能エネルギーへの重心転換)や総合化(既存事業とは異なる分野のエネルギー事業や住宅・農業・ITなどの異業種の事業に進出し、相互連携によるシナジーを創出)
  • 既存事業の付加価値向上(エネルギー供給の安全性・効率性・環境性の向上など)
  • 分散するエネルギー施設(例:太陽光発電システム、LPガスボンベ)の集約とネットワーク化
  • 家庭・事業所向けエネルギー施設・環境設備の需要喚起 

水道、光熱、エネルギー関連業界のM&A動向

M&Aの件数・規模

電気業・ガス業が譲渡対象となったM&A(一般に開示されたもの)の件数は近年以下のように推移しています。

出典:M&Aの主役交代!? 「製造業」が「サービス業」にトップの座を譲る(M&A Online)を基に弊社作成

一方、再生可能エネルギー関連業種(太陽光・風力・バイオマス)のM&A件数は以下のように推移しています。

出典:PwCアドバイザリーとレコフデータが共同でESG/SDGs関連M&A動向を調査(PwC)を基に弊社作成

M&Aが行われている背景

以下のような業界・各企業の課題に対応するための手段としてM&Aが活用されています。

  • 事業ポートフォリオ転換・総合化
  • 大手による事業拡大と中小事業者の生き残り
  • カーボンニュートラル・SDGsへの対応
  • DX・スマート化によるエネルギー供給の効率化・付加価値向上
  • 中小企業の後継者不在問題

M&Aの成功可能性を高めるポイント

譲渡企業が重視すべき要素

  • エネルギー施設の稼働・保守状況や労務状況、地域の需要動向などの明確化
  • 財務状況の明確化、資産保有や資金の流れにおけるオーナー経営者個人と会社の明確な分離
  • M&A・事業承継の早期検討
  • 自社と相性のよい譲り受け企業の選定
  • 事業引継ぎ・統合を容易にするための環境・仕組み作り

譲り受け企業が重視すべき要素

  • 事業内容・対応エリア・技術・顧客層などの面で自社と相補う関係にあり、経営統合により大きなシナジー(エネルギー事業の転換・総合化・集約・スマート化の加速など)が期待できる譲渡企業の選定
  • M&A成立後を視野に入れた戦略策定・譲渡企業選定・交渉・契約
  • 譲渡企業が抱えるリスクの精査と対応の検討
  • 譲渡企業の価値やM&A成功の見込みに対する現実的で具体的な分析
  • 譲渡企業の経営方針や組織風土、職場環境、労使関係などへの配慮
  • 雇用継続・経営者保証解除など、譲渡企業の希望条件への配慮

水道、光熱、エネルギー関連業界でM&Aを行うメリット・デメリット

メリット

譲渡企業

  • 事業ポートフォリオの転換、エネルギー供給・保守体制のネットワーク化など、自社単独では対応が困難な課題について、譲り受け企業の経営資源を活用することで解決・前進が期待できる
  • 譲り受け企業グループの一員となることで、より大規模な事業の一翼を担い、中長期的な事業安定化や成長を図ることが可能になる
  • 後継者不在であっても事業承継が可能
  • 譲り受け企業の信用力により、経営者保証の解除が可能
  • 会社を売却し引退するオーナー経営者は、大きな売却益を生活や起業の資金として活用できる

譲り受け企業

  • 事業成長を加速できる
  • 譲渡企業のエネルギー事業関連リソース(施設・技術・人材・顧客など)を取り込むことで、事業規模拡大やエネルギー供給の効率化・安定化を図ることができる
  • 新規分野のエネルギー事業や住宅・ITなどの異業種の事業を統合することで、新しい時代に対応した事業ポートフォリオを構築したり、事業リスクを分散したりすることが可能

デメリット

譲渡企業

  • 経営統合がうまく行かず、かえって業務が非効率化したり、サービスの質が低下したりする恐れもある
  • 社内の反発、取引先との関係悪化、顧客流出などが生じる恐れもある
  • 譲り受け企業の子会社となる場合、現経営陣の経営権は多かれ少なかれ制限される
  • 相性のよい相手企業がなかなか見つからない場合もある

譲り受け企業

  • 譲渡企業のリスクを引き継いでしまう恐れがある
  • 経営統合が難航し、コストがかさんで、想定より高い買い物になってしまう場合もある
  • M&Aの失敗で多額の損失が生じるケースもある

水道、光熱、エネルギー関連業界のM&A事例・インタビュー

主な有名事例

M&Aが行われた時期

譲渡企業・譲り受け企業の概要

M&Aの目的・背景

M&Aの手法・成約

2022年6月

譲渡企業:東京ガスエネルギー

譲り受け企業:岩谷産業

譲渡企業・譲り受け企業:LPガス供給の安定化、営業効率化、物流合理化など

手法:株式譲渡

結果:岩谷産業が東京ガスエネルギーの全株式を取得[3]

2022年4月

譲渡企業:ウエストホールディングス

譲り受け企業:JERA

譲渡企業・譲り受け企業:太陽光発電事業の拡大、国内外での再生可能エネルギープロジェクトの開発

手法:資本業務提携

結果:JERAがウエストホールディングスの発行済株式約2.3%を取得、両社間で業務提携開始[4]

2022年1月

譲渡企業:JRE

譲り受け企業:ENEOS

譲り受け企業:再生可能エネルギー事業の拡大、CO2フリー電気の安定的供給体制の構築[5]

手法:株式譲渡

結果:ENEOS・同社子会社がJREの発行済株式を各々94.9%・5.1%(計100%)取得

取得価額:約1,912億円[6]

[1]日本が抱えているエネルギー問題(前編)(資源エネルギー庁)
[2]スマートグリッド・スマートコミュニティとは(同上)
[3]岩谷産業との株式売買契約締結(東京ガス)
[4]業務提携に関する最終合意(JERA)
[5]子会社によるジャパン・リニューアブル・エナジーの株式取得 (ENEOS HD)
[6]子会社によるジャパン・リニューアブル・エナジーの株式取得完了(同上)

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