事業承継・M&Aプラットフォーム M&Aサクシード

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電気・ガス・水道のM&A・事業承継の動向と事例

電気・ガス・水道業のM&Aは、他のエネルギー分野への進出などを背景に活発です。M&Aにより、譲渡企業は事業承継の実現、譲り受け企業はセット販売による顧客満足度の向上などのメリットを期待できます。

電気・ガス・水道の概要

定義

電気・ガス・水道業には、以下の業種が含まれます。

  • 電気
  • ガス
  • 水道
  • 太陽光発電(売電)

市場規模・環境

電気

2017年度から2021年度における電力の最終消費量は以下のとおり推移しています。[1]

出典:総合エネルギー統計 時系列表(参考表)(資源エネルギー庁)を基に弊社作成

ガス

2017年度から2021年度における天然ガス・都市ガスの最終消費量は以下のとおり推移しています。[1]

出典:総合エネルギー統計 時系列表(参考表)(資源エネルギー庁)を基に弊社作成

水道

2016年度から2020年度における水道事業の総収益(市場規模)は以下のとおり推移しています。[2]

出典:第2章 事業別状況(総務省)を基に弊社作成

太陽光発電

2016年度から2020年度における住宅用太陽光発電の導入量(累計)は以下のとおり推移しています。[3]

出典:エネルギー白書2022(資源エネルギー庁),太陽光発電協会資料を基に弊社作成

課題・展望

電気

電気(電力)の分野には、主に以下の課題があります。

  • 自然災害に対応する重要性の増大
  • 公正で持続可能な競争環境の整備に対する重要性の増大
  • 脱炭素社会への適応に対する重要性の増大(下図を参照)[4]

出典:2021−日本が抱えているエネルギー問題(前編)(資源エネルギー庁)

ガス

ガスの分野には、主に以下の課題があります。

  • 脱炭素社会への適応に対する重要性の増大
  • 自然災害に対応する重要性の増大
  • 人口減少に伴う収益減少

水道

水道の分野には、主に以下の課題があります。

  • 人口減少に伴う収益の確保
  • 職員数の減少
  • 設備の老朽化(下図を参照)[5]

出典:水道事業経営の現状と課題(総務省)を基に弊社作成

太陽光発電

太陽光発電の分野には、主に以下の課題があります。

  • 新設住宅の着工件数の減少に伴う太陽光発電に対するニーズの減少
  • 発電コストに関する低減スピードの鈍化
  • 太陽光発電パネルの経年劣化

電気・ガス・水道のM&A動向

M&Aの件数

電気・ガスのM&A件数は以下のとおり推移しています。[6]

出典:M&Aの主役交代!? 「製造業」が「サービス業」にトップの座を譲る(M&A Online)を基に弊社作成

太陽光発電のM&A件数は以下のとおり推移しています。[7]

出典:PwCアドバイザリーとレコフデータが共同でESG/SDGs関連M&A動向を調査(PwC)を基に弊社作成

M&Aが行われている背景

電気・ガス・水道の分野では、以下の目的・戦略でM&Aが活用されています。

  • 他のエネルギー分野への進出
  • 技術力や設備、人材の獲得
  • セット契約(電気とガスなど)の提供
  • 市場規模の縮小や経営状況の悪化に向けた対策
  • 業務の効率化

電気・ガス・水道でM&Aを行うメリット・デメリット

メリット

譲渡企業

  • 後継者が不在の状況において事業承継を実現し、雇用の維持や会社の存続を果たせる
  • 大手エネルギー企業の傘下入りにより、財務状況の改善や待遇の向上などを期待できる
  • 不採算の部門や事業を売却し、リソースを主力事業に集中できる
  • 株式や事業の売却益を確保し、老後の生活や負債の返済などの資金に充てることが可能

譲り受け企業

  • 隣接するエネルギー事業を買収することで、セット販売による顧客満足度の向上を実現できる
  • 隣接業種の買収により、経営リスクの分散を図れる
  • 競合他社を買収することで、事業規模の拡大やライバルの排除、コスト削減などの効果を見込める
  • 人材不足の解消や設備取得による収益性および生産性の改善などを見込める
  • 一から事業を立ち上げ・拡大する場合と比べて時間を短縮できる

デメリット

譲渡企業

  • 希望の条件で売却できない場合がある
  • 経営者としての地位や株主の権利を失う場合がある

譲り受け企業

  • 引き継いだ従業員の離職やモチベーション低下により、事業を円滑に運営できなくなるリスクがある
  • 想定していたシナジー効果を創出できずに、投資した資金を回収できないリスクがある
  • 未払賃金や訴訟リスクなどを引き継ぐ場合がある

電気・ガス・水道のM&Aを成功させるポイント

譲渡企業

  • 自社事業とのシナジー効果を見込める譲り受け企業を選定する
  • 自社の強みを明確化し、譲り受け企業に訴求する
  • 譲り受け企業から見てマイナスとなる要素(不要な資産、未払賃金など)を、できる限り無くしておく

譲り受け企業

  • 譲渡企業を選定する際には、法規制や市場の動向も踏まえる
  • 原油価格の高騰や設備更新などのコスト増加も想定した上で、買収後の資金繰りを検討する
  • 譲渡企業から引き継ぐ従業員の待遇に関する維持・向上を図る

電気・ガス・水道のM&A事例・インタビュー

主な有名事例

M&Aが行われた時期

譲渡企業・譲り受け企業の概要

M&Aの目的・背景

M&Aの手法・成約

2022年11月

譲渡企業:ライフエナジー

譲り受け企業:FHTホールディングス

譲り受け企業:電力小売事業の推進

手法:株式譲渡

結果:FHTホールディングスがライフエナジーの全株式を取得し、同社を子会社化

取得価額:600万円[8]

2022年6月

譲渡企業:東京ガスエネルギー

譲り受け企業:岩谷産業

譲り受け企業:関東圏における事業規模の拡大、営業効率化、物流合理化

手法:株式譲渡

結果:岩谷産業が東京ガスエネルギーの全株式を取得し、同社を子会社化

取得価額:非公表[9]

2019年5月(発表)

譲渡企業:AGS社

譲り受け企業:丸紅

譲り受け企業:水道事業の取り組み強化、水に関する社会問題の解決

手法:株式譲渡

結果:丸紅がAGS社の全株式を追加取得し、同社を子会社化

取得価額:非公表[10]

[1] 総合エネルギー統計 時系列表(参考表)(資源エネルギー庁)
[2] 第2章 事業別状況(総務省)
[3] エネルギー白書2022(資源エネルギー庁)
[4] 2021−日本が抱えているエネルギー問題(前編)(資源エネルギー庁)
[5] 水道事業経営の現状と課題(総務省)
[6] M&Aの主役交代!? 「製造業」が「サービス業」にトップの座を譲る(M&A Online)
[7] PwCアドバイザリーとレコフデータが共同でESG/SDGs関連M&A動向を調査(PwC)
[8] ライフエナジーの株式取得(FHTホールディングス)
[9] 東京ガスエネルギーの株式取得(岩谷産業)
[10] ポルトガル水道事業会社の株式追加取得(丸紅)

M&Aサクシードで成約した事例

電気・ガス・水道に関連する業界でも成約が生まれています。

譲渡
ガソリンスタンド・プロパンガス販売
  • 業種
    水道、光熱、エネルギー関連業
  • 地域
    東北地方
  • 売上高
    5億円~10億円
株式譲渡
譲り受け
エネルギー供給販売等
  • 業種
    水道、光熱、エネルギー関連業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    100億円以上

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