- 不動産業・一級建築士事務所・工務店・
- 業種
- 不動産業
- 地域
- 南関東地方
- 売上高
- 2億5,000万円~5億円
- 注文住宅等建築業
- 業種
- 建設、土木、工事業
- 地域
- 南関東地方
- 売上高
- 10億円~25億円
不動産開発・売買・仲介のM&A・事業承継の動向と事例
不動産開発・売買・仲介業では、後継者不在の深刻化などを背景としたM&Aが活発です。M&Aにより、譲渡企業は「顧客ニーズに合うサービスの提供」、譲り受け企業は「取扱物件の獲得」などのメリットを期待できます。
この業種には、以下の事業内容が該当します。
不動産取引業(建物・土地売買業および不動産代理業・仲介業)の市場規模は(売上高合計)以下の通り推移しています。[1]
出典:サービス産業動向調査(e-Stat)を基に弊社作成
※各業種の1年間あたり売上高は「各月売上高の平均」×12ヶ月で計算
2013年〜2017年における建物・土地売買業と不動産代理業・仲介業それぞれの売上高は以下のとおりです。[2]
出典:サービス産業動向調査 拡大調査(e-Stat)を基に弊社作成
※「平均×12」で算出した売上高ではないため、計算の結果に若干の違いがある点に注意
不動産開発業の市況を示す「新設住宅の着工戸数」は以下の通り推移しています。[3]
出典:令和3年度 住宅経済関連データ(国土交通省)を基に弊社作成
不動産開発・売買・仲介の領域では、以下の課題があります。
上記課題を受けて、当領域の企業には以下の取り組みが求められます。
2019年度の国内M&A件数は1,536件であり、そのうち全体の2%を不動産業界(Real Estate)が占めています。
したがって、同年の不動産業界に関するM&A件数は、1,536件×2%=約31件(小数点は四捨五入)と推定されます。[4]
上記の推定方法に基づくと、2015年度から2019年度における不動産業界のM&A件数は以下の通りです。
参考:コーポレートガバナンス改革を踏まえた価値創造に資する合併と買収に関する実態調査(KPMG FAS)を基に弊社作成
※KPMGは、レコフM&Aデータベースなどの情報をベースに件数を算出
不動産開発・売買・仲介業のM&A件数についても、業界全体とおおむね同じように推移していると考えられます。
不動産開発・売買・仲介の領域では、以下の目的・戦略でM&Aが活用されています。
譲渡企業 |
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譲り受け企業 |
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譲渡企業 |
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譲り受け企業 |
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M&Aが行われた時期 | 譲渡企業・譲り受け企業の概要 | M&Aの目的・背景 | M&Aの手法・成約 |
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2022年9月 | 譲渡企業:THEグローバル社 譲り受け企業:SBIホールディングス | 譲渡企業(親会社):事業の選択と集中[5] 譲り受け企業:不動産金融事業分野の拡大 [6] | 手法:株式譲渡 結果:SBIホールディングスがTHEグローバル社の一部株式(51.95%)を取得し、同社を連結子会社化[6] 取得価額:30億8,805万円[5] |
2019年8月 | 譲渡企業:小山建設、小山不動産、草加松原住建 譲り受け企業:ハウスドゥ | 譲り受け企業: 不動産事業の拡大 | 手法:株式譲渡 結果:ハウスドゥが譲渡企業3社の全部または一部の株式を取得し、小山建設グループを子会社化 取得価額: 26億5,100万円[7] |
2022年2月 | 譲渡企業:NC MAX WORLD 譲り受け企業:アジアゲートホールディングス | 譲り受け企業:不動産事業および不動産コンサルティング事業の収益拡大 | 手法:株式譲渡 結果:アジアゲートホールディングスがNC MAX WORLD株式を追加取得し、同社を完全子会社化 取得価額:31億8,750万円[8] |
[1] サービス産業動向調査(e-Stat)
[2] サービス産業動向調査 拡大調査(e-Stat)
[3] 令和3年度 住宅経済関連データ(国土交通省)
[4] コーポレートガバナンス改革を踏まえた価値創造に資する合併と買収に関する実態調査(KPMG FAS)
[5] 特定子会社の異動を伴う株式譲渡(アスコット)
[6] THEグローバル社の株式取得(SBIホールディングス)
[7] 小山建設グループの株式取得(ハウスドゥ)
[8] NC MAX WORLDの完全子会社化(アジアゲートホールディングス)
不動産開発・売買・仲介に関連する業界でも成約が生まれています。
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