事業承継・M&Aプラットフォーム M&Aサクシード

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不動産賃貸のM&A・事業承継の動向と事例

不動産賃貸業のM&Aは、事業エリアの拡大などを目的として活発に行われています。M&Aによって、譲渡企業は「後継者不足の解消」、譲り受け企業は「管理コスト削減」のメリットを得られます。

不動産賃貸業の概要

定義

不動産賃貸業は、不動産の賃貸、貸家、貸間が該当します。

市場規模・環境

2021年における不動産賃貸・管理業の市場規模(年間売上高)は、約21兆3,838億円[1]です。
過去5年の推移は下記のとおりで、コロナの影響などで2020年からは減少傾向に転じています。

出典:サービス産業動向調査(e-Stat)を基に弊社作成
※各年の売上高は「年平均×12」で算出

また、2013〜2017年における不動産賃貸業および貸家業・貸間業の市場規模は以下のとおり推移しています。[2]

出典:サービス産業動向調査 拡大調査(e-Stat)を基に弊社作成

課題・展望

  • 人口減少により、都心部よりも特に地方の空室率が増加している
  • 一度借り手が見つかれば、継続的な不動産賃貸収入を得られるものの、立地の悪い不動産の場合、借り手がなかなか見つからないこともある
  • シェアハウスなど、新しいライフスタイルを提唱する賃貸の形も現れ始めている

不動産賃貸業のM&A動向

M&Aの件数・規模

不動産賃貸業のみのM&Aの件数は集計がありません。不動産業界全体のM&A件数は発表があり、上場企業M&A動向調査レポート(不動産業界版)によると、2022年3月期のM&A件数は54件[3]でした。
2020年3月期は58件[3]、2021年3月期は69件[3]となっており、3年推移はやや減少傾向になっています。

出典:上場企業M&A動向調査レポート(不動産業界版)(M&A総合研究所)を基に弊社作成

M&Aが行われている背景

この事業領域では、主に以下の背景でM&Aが活用されています。

  • 後継者不足の解消
  • 所有不動産の拡大による管理コスト削減効果
  • エリアを分散させることによる事業リスクの低減
  • リーシングなど専門的知見・ノウハウの獲得

不動産賃貸業でM&Aを行うメリット・デメリット

メリット

譲渡企業

  • 従業員の雇用を守ることができる
  • 後継者不足問題の解決
  • 売却後、対象不動産のメンテナンスをする必要がなくなる
  • 会社・事業売却資金の獲得
  • 個人保証を譲り受け企業にそのまま引き継いでもらえる

譲り受け企業

  • 所有不動産の増加に伴う収益基盤の拡大
  • 管理コスト削減効果
  • 対象エリアを拡大することによる事業リスクの分散
  • 専門的知見・ノウハウの獲得
  • 不動産賃貸業への新規参入

デメリット

譲渡企業

  • 売却後は、安定した不動産賃貸業収入を得られなくなる
  • 売却後に入居者が増え、空室率が低下しても経済的な恩恵を得られない
  • 従業員から売却に反対され、事業承継に時間がかかる場合がある

譲り受け企業

  • 不動産が老朽化している場合、早急に修繕費が必要なケースがある
  • 未払残業代など簿外負債を引き継いでしまうリスクがある
  • 計画どおりに入居者が集まらないリスクがある

不動産賃貸業のM&Aを成功させるポイント

譲渡企業

  • 対象不動産の一覧表やレントロールなど、財務情報以外に必要な情報を事前に整理しておく
  • 引越しシーズンなど、入居者の入れ替わりが激しい時は交渉を避ける
  • 修繕や清掃を事前に済ませておく
  • 従業員とうまくコミュニティを取り、事業承継を円滑に進める

譲り受け企業

  • 対象となる不動産の状況を精査する
  • 修繕が必要な不動産が含まれている場合は、修繕費を買収費用に含んで投資回収できるかの判断を行う
  • 不動産取得税や固定資産税、消費税など、不動産に関連する税金も投資コストに含めて検討する
  • 対象不動産の周辺環境の調査を行い、継続して入居者が入ってくれるかをシミュレーションする
  • 既存の不動産管理会社の条件を確認し、そのまま引き継ぐか、別の管理会社に切り替えるかを検討する

不動産賃貸業のM&A事例・インタビュー

主な有名事例

M&Aが行われた時期

譲渡企業・譲り受け企業の概要

M&Aの目的・背景

M&Aの手法・成約

2022年11月

譲渡企業:三和住宅

譲り受け企業:穴吹興産

優良な不動産を取得し、戦略的アセットマネジメント事業を加速化させる

手法:株式譲渡

結果:穴吹興産が三和住宅の株式100%を取得

取得価額:5,048百万円[4]

2022年7月

譲渡企業:東観不動産

譲り受け企業:ビーロット

不動産管理ノウハウの取得、保有する不動産の更なるバリューアップ

手法:株式譲渡

結果:ビーロットが東観不動産の株式100%を取得

取得価額:2,366百万円[5]

2022年2月

譲渡企業:和泉商事

譲り受け企業:キムラタン

不動産賃貸事業への新規参入のため

手法:株式譲渡

結果:キムラタンが和泉商事の株式100%を取得

取得価額:非開示[6]

[1] サービス産業動向調査(e-Stat)
[2] サービス産業動向調査 拡大調査(e-Stat)
[3] 上場企業M&A動向調査レポート(不動産業界版)(M&A総合研究所)
[4] 三和住宅の子会社化(穴吹興産)
[5] 東観不動産の子会社化(ビーロット)
[6] 和泉商事の子会社化(キムラタン)

M&Aサクシードで成約した事例

不動産賃貸に関連する業界でも成約が生まれています。

譲渡
不動産業・一級建築士事務所・工務店・
  • 業種
    不動産業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
注文住宅等建築業
  • 業種
    建設、土木、工事業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
プレハブ等建築業
  • 業種
    建設、土木、工事業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
不動産業
  • 業種
    不動産業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
営業コンサルティング業
  • 業種
    サービス業(法人向け)
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    1億円~2億5,000万円
株式譲渡
譲り受け
不動産賃貸業・外食産業等
  • 業種
    不動産業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円

不動産賃貸のM&A案件一覧

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