事業承継・M&Aプラットフォーム M&Aサクシード

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バス・鉄道・タクシーのM&A・事業承継の動向と事例

バス・鉄道・タクシーのM&Aは、運転者の確保などを目的として活発に行われています。M&Aによって、譲渡企業は「路線の継続」、譲り受け企業は「本社機能の統合によるコスト削減」のメリットを得られます。

バス・鉄道・タクシーの概要

定義

バス・鉄道・タクシーは短距離、長距離問わずに、人や物を一定の場所まで輸送するサービス全般です。

市場規模・環境

2019年度における国内旅客輸送量(人ベース)は、鉄道251億人、乗合バス42億人、タクシー12億人[1]でした。
5年間の推移は下記のとおりで、鉄道は緩やかな上昇、乗合バスは横ばい、タクシーは減少傾向にあります。

出典:2020年度交通政策白書 (国土交通省)を基に弊社作成

課題・展望

今後の課題として、日本の人口減少により将来的に旅客輸送量の減少が見込まれること、ドライバーの高齢化の2点が挙げられます。

直近では鉄道、バスは都市部への就業が集中することで定期利用者が増加し、輸送量の減少には至っていません。
タクシーは法人利用の減少や新型コロナウィルスの影響で外出を控える動きもあり長期にわたって減少傾向にあります。[1]

出典:2020年度交通政策白書 (国土交通省)を基に弊社作成

他方で、将来的に日本全体の人口が減少すれば、鉄道とバスでも将来的には旅客輸送量の減少が見込まれます。

2020年における運転者の平均年齢はバス51.8歳、タクシー59.5歳[2]です。
2016年と比較すると、2020年はバス・タクシーともに平均年齢は上昇しています。

出典:交通政策白書について(国土交通省)を基に弊社作成

バス・鉄道・タクシーのM&A動向

M&Aの件数

業種全体のM&A件数データはありませんが、タクシー業の主な買い手である第一交通産業は、2019年に2件[2]のM&Aを実施しています。
2010~2014年は多い年で8件[3]のM&Aを行っており、成長戦略の一つとしてM&Aを採用している企業の一社です。

M&Aが行われている背景

この事業領域では、主に以下の背景でM&Aが活用されています。

  • 後継者不足の解消
  • 運転者の確保
  • 営業エリアの拡大
  • 管理機能の統合によるコスト削減

バス・鉄道・タクシーでM&Aを行うメリット・デメリット

メリット

譲渡企業

  • 大企業のグループ傘下に入ることで、従業員の待遇が改善する可能性がある
  • 後継者不足問題の解決
  • 会社・事業売却資金の獲得
  • 個人保証を譲り受け企業にそのまま引き継いでもらえる
  • 廃線の危機であっても路線を継続させることができる

譲り受け企業

  • 経験が豊富な運転手の獲得
  • タクシーの営業所を増やすことで、対象エリアに迅速に到着する体制が構築できる
  • 車両をそのまま引き継ぐことができる
  • 本社機能を統合することでコスト削減できる
  • M&A後、IT化を進めることで収益率を改善できる可能性がある

デメリット

譲渡企業

  • M&A後は経営に携わることができなくなる
  • 従業員から反対され、スムーズに譲り受け企業に事業承継できないリスクがある
  • 譲り受け企業が限定されるため、希望の条件でM&Aが成立しないことがある

譲り受け企業

  • 未払残業代等の簿外負債を引き継いでしまう可能性がある
  • 買収後、大規模な事故等の発生で事業が立ちいかなくなるリスクがある
  • 買収後、車両の修理コストが必要な場合がある

バス・鉄道・タクシーのM&Aを成功させるポイント

譲渡企業

  • スケジュール、金額、従業員の待遇維持など予め優先順位を決めて交渉する
  • 従業員をうまく引き継げるよう慎重にコミュニケーションを取る
  • 財務諸表だけでなく、乗客人数、単価、時間別売上高、車両の稼働率など、譲り受け企業の投資意思決定に必要不可欠な情報を整備しておく
  • スムーズに引継ぎができるようマニュアルを整備しておく
  • 車両の乗車率、稼働率を増やしておく

譲り受け企業

  • 車両の数、経過年数、整備の状況を精査しておく
  • 過去の事故歴、訴訟等の有無を確認する
  • 車両が老朽している場合は、買収資金に修繕費を含めて計算しておく
  • 粉飾決算や未払賃金等の簿外負債が見つかった場合には、事前に解決したうえでM&Aを行う
  • 輸送ルート周辺の交通状況など周辺環境を詳細に調査する

バス・鉄道・タクシーのM&A事例・インタビュー

主な有名事例

M&Aが行われた時期

譲渡企業・譲り受け企業の概要

M&Aの目的・背景

M&Aの手法・成約

2022年7月

譲渡企業:苫小牧観光ハイヤー

譲り受け企業:第一交通産業

譲り受け企業:タクシー台数の増加による事業拡大

手法:株式譲渡

結果:第一交通産業が苫小牧観光ハイヤーの株式100%を取得[4]

取得価額:非公開

2022年6月

譲渡企業:文化交通

譲り受け企業:大阪バス

譲り受け企業:文化交通の経営強化、従業員の雇用安定、さらなる事業拡大

手法:株式譲渡

結果:大阪バスが文化交通の株式100%を取得[5]

取得価額:非公開

2020年3月

譲渡企業:タカモリタクシー

譲り受け企業:第一交通産業

譲り受け企業:タクシー台数の増加による事業拡大

手法:株式譲渡

結果:第一交通産業がタカモリタクシーの株式100%を取得[6]

取得価額:非公開

[1] 2020年度交通政策白書 (国土交通省)
[2] 交通政策白書について(国土交通省)
[3] 第一交通産業のM&A(M&A Online)
[4] 苫小牧観光ハイヤーの株式取得(第一交通産業)
[5] 連結子会社の異動(中部日本放送)
[6] タカモリタクシーの株式取得(第一交通産業)

M&Aサクシードで成約した事例

バス・鉄道・タクシーに関連する業界でも成約が生まれています。

譲渡
一般貨物運送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    1億円~2億5,000万円
株式譲渡
譲り受け
一般貨物運送事業・倉庫業等
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
好立地倉庫 3PL事業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
運送業・物流業等
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
一般貨物自動車運送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    中部地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
物流総合企業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    中部地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
一都三県対象 運送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    1億円~2億5,000万円
株式譲渡
譲り受け
食品中心配送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    5億円~10億円
譲渡
一般区域貨物運送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    北海道地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
総合物流企業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    5億円~10億円
譲渡
一般貨物自動車運送業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
一般貨物運送事業・派遣業等
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円
譲渡
一般貨物運送事業・食品加工業
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
株式譲渡
譲り受け
アパレル小売・OEM等
  • 業種
    日用品
  • 地域
    四国地方
  • 売上高
    2億5,000万円~5億円
譲渡
貨物運搬業・産業廃棄物処理
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    1億円~2億5,000万円
株式譲渡
譲り受け
物流・海運・倉庫業等
  • 業種
    運送業
  • 地域
    南関東地方
  • 売上高
    10億円~25億円

バス・鉄道・タクシーのM&A案件一覧

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