美容・理容サービスのM&A・事業承継の動向と事例
美容・理容サービスのM&Aは業界への新規参入等を背景に活発です。M&Aによって、譲渡企業は「サービス体制の充実」、譲り受け企業は「買収先のブランドの活用」等のメリットを得られます。
美容・理容サービスの概要
定義
美容・理容に関する事業所が該当します。具体的には以下の業種が含まれます。
業種 | 定義 |
---|---|
エステ | 手技等を用いて,人の皮膚を美化し,体型を整える等の施術等を行う事業所 |
マッサージ・整体・接骨・鍼灸 | あん摩マッサージ指圧師等がその業務を行う事業所 |
美容院・理髪店 | 美容院:主としてパーマ等の美容サービスを提供する事業所 理髪店:主として頭髪の刈り込み等の理容サービスを提供する事業所 |
ネイル・まつエクサロン | 化粧品等を用いて,爪やまつげの手入れ等に係る施術を行う事業所 |
その他美容サービス | コインシャワー業等、上記に含まれない美容サービスの提供を行う事業所 |
市場規模・環境
エステティックサロン
2018年~2023年における市場規模および予測は以下のとおりです。[1]市場規模は減少傾向です。
出典:エステティックサロン市場に関する調査を実施(2023年)(矢野経済研究所)を基に弊社作成
理美容
2017年~2022年における市場規模は以下のとおり推移しています。[2]やはり市場規模は減少傾向です。
出典:理美容サロン市場に関する調査を実施(2022年)(矢野経済研究所)を基に弊社作成
柔道整復・鍼灸・マッサージ
市場規模は以下の通り推移しています。[3]
出典:柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施(矢野経済研究所)を基に弊社作成
ネイルサービス
市場規模は以下のとおり推移しています。[4]
出典:ネイル白書(NPO法人 日本ネイリスト協会)を基に弊社作成
課題・展望
美容・理容サービスの課題は主に以下の通りです。[5]
- 集客難(客数の減少)
- 客単価の減少
- 人手不足
- 人件費の上昇
出典:美容業の実態と経営改善の方策(厚生労働省)を基に弊社作成
美容・理容サービスには今後以下の対応が期待されます。
- 新規顧客とリピーターの集客強化
- 労働環境や待遇の改善
- スタッフ教育の徹底
美容・理容サービスのM&A動向
美容・理容サービスでM&Aを行うメリット・デメリット
メリット
譲渡企業 |
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譲り受け企業 |
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デメリット
譲渡企業 |
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譲り受け企業 |
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美容・理容サービスのM&Aを成功させるポイント
譲渡企業
- 他社と差別化が図れている
- 顧客ニーズを抑えたサービスを提供できている
- 立地条件が良い
- 流行を押さえられているスタッフがいる
譲り受け企業
- M&A後も優秀なスタッフが会社に残る
- M&A後の設備投資とキャッシュフローについての計画を練っておく
- 流行の移り変わりが速い業界なのでしっかりと顧客のニーズを抑える
美容・理容サービスのM&A事例・インタビュー
主な有名事例
M&Aが行われた時期 | 譲渡企業・譲り受け企業の概要 | M&Aの目的・背景 | M&Aの手法・成約 |
---|---|---|---|
2018年3月 | 譲渡企業:ロイネス及び B-first 譲り受け企業:サンライズ・キャピタル | 組織機能強化 | 手法:株式譲渡 結果:サンライズ・キャピタルがロイネス及び B-firstを子会社化 取得価額:約100億円[7] |
2021年12月 | 譲渡企業:ビアンカグループ6社 譲り受け企業:鉄人化計画 | 譲り受け企業:美容事業の拡大 | 手法:株式譲渡 結果:鉄人化計画がビアンカグループ6社を完全子会社化[8] |
2019 年 10 月 | 譲渡企業:L.B.G 譲り受け企業:ヤマノホールディングス | 譲り受け企業:美容事業の成長スピードを加速 | 手法:株式譲渡 結果:ヤマノホールディングスがL.B.Gを子会社化[9] |
[1]エステティックサロン市場に関する調査を実施(2023年)(矢野経済研究所)
[2]理美容サロン市場に関する調査を実施(2022年)(矢野経済研究所)
[3]柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施(矢野経済研究所)
[4]ネイル白書(NPO法人 日本ネイリスト協会)
[5]美容業の実態と経営改善の方策(厚生労働省)
[6]理美容業界のおすすめの譲渡案件をご紹介 | マールマッチング
[7]ロイネス、B-firstとサンライズ・キャピタルの資本提携 (clsacapital)
[8]株式の取得(子会社化)に関するお知らせ (鉄人化計画)
[9]L.B.Gの株式取得(連結子会社化) (ヤマノホールディングス)
M&Aサクシードで成約した事例
美容・理容サービスに関連する業界でも成約が生まれています。
- ヘアサロン3店舗
- 業種
- 美容、理容業
- 地域
- 南関東地方
- 売上高
- 1億円~2億5,000万円
- 化粧品その他卸売業
- 業種
- 日用品
- 地域
- 南関東地方
- 売上高
- 100億円以上
美容・理容サービスのM&A案件一覧
M&Aサクシードに掲載されている美容・理容サービスのM&A売却・事業承継案件のうち、企業様に許可をいただいた一部案件の基本情報のみを掲載しています。会員登録(無料)すると全ての売却案件情報が閲覧できます。
美容・理容サービスに関連する記事一覧
美容・理容サービスに関連するM&A記事をご紹介しています。
美容室のM&A・売却【動向や成功事例、相場を徹底解説】
近年ではM&Aが一般化し、美容室についてもさまざまな目的・規模のM&Aが行われています。今回の記事では、美容室をM&Aで売買する方法やメリット、相場、成功の秘訣、オリジナル事例をくわしく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)
エステサロンの売却額相場、売却・M&Aの最新動向と事例
エステサロンの売却価格相場は、概ね「時価純資産+営業利益×3~5」が目安です。また、エステサロンの売却は、事業承継の手段として活用できます。売却・M&Aのメリットや最新動向・事例も徹底解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)
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