事業承継・M&Aプラットフォーム M&Aサクシード

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アパレル・ファッション小売のM&A・事業承継の動向と事例

アパレル・ファッション小売のM&Aは、取り扱いブランドの拡充などを目的として活発に行われています。M&Aによって、譲渡企業は「後継者不足問題の解決」、譲り受け企業は「商材の多様化」のメリットを得られます。

アパレル・ファッション小売の概要

定義

店舗やECサイトで、アパレル・ファッション関連のアイテムを販売する事業を対象とします。

市場規模・環境

2021年のアパレル・ファッション小売の市場規模は7兆6,105億円[1]でした。
2017年には9兆2,168億円[1]であり、過去5年間では下記のとおり減少傾向にあります。

出典:国内アパレル市場調査(矢野経済研究所)を基に弊社作成

新型コロナウィルスの影響で外出規制がなされたことで、リアル店舗からEC店舗へ経営リソースを強化しつつあります。
ファストファッション大手の台頭など競争環境は激しさを増しており、国内市場全体ではコロナ禍前の市場規模に戻っていない状況です。

課題・展望

アパレル・ファッション小売業界の課題は、参入障壁が低く競合企業との差別化が困難である点、消費者行動が変わりつつありリアル店舗が減少傾向にある点、円安・材料高などコストの増加傾向である点などが挙げられます。

国内の人口は減少傾向にあることから、今後、劇的に市場規模が拡大することは想像しづらいと言えます。
EC化比率(下図)を上げる、IT化により在庫管理などの管理コストを削減するなど、積極的にITを活用することが求められています。

出典:電子商取引実態調査(経済産業省)を基に弊社作成

アパレル・ファッション小売のM&A動向

M&Aの件数・規模

アパレル・ファッション小売だけのM&Aの件数は開示されていませんが、小売業界全体のM&A件数推移はM&A Onlineにて開示されています。
2022年上期における小売業界のM&A件数は34件[2]、うち7件[2]がアパレル関係であり、業種別に見ると小売業界の中で最多の件数となりました。

出典: 小売業界M&A件数・金額推移(M&A Online)

M&Aが行われている背景

この事業領域では、主に以下の背景でM&Aが活用されています。

  • 取り扱いブランドの拡充
  • 規模拡大による仕入コストの削減
  • IT化による業務効率化
  • 複数店舗経営による管理コスト削減

アパレル・ファッション小売でM&Aを行うメリット・デメリット

メリット

譲渡企業

  • 後継者不足問題の解決
  • 会社・事業売却資金の獲得
  • 個人保証を譲り受け企業にそのまま引き継いでもらえる
  • 大手に譲渡することで、ショップ店員の待遇が改善する可能性がある

譲り受け企業

  • 得難いブランドや販売ノウハウの獲得
  • ITと組み合わせることによる業務効率の改善
  • 規模拡大に伴う交渉力の強化
  • 複数店舗間の相互送客シナジー

デメリット

譲渡企業

  • 売却後は経営意思決定に参加することができない
  • 店長や店員から反対され、事業引継が困難になるリスクがある
  • 仕入先の引き継ぎ交渉に時間がかかるケースがある

譲り受け企業

  • 流行の変化スピードが早い業界であるため、短期間で売上が大きく変動する可能性がある
  • 未払残業代など簿外負債を引き継いでしまうリスクがある
  • 在庫をそのまま引き継いでも、売れ残りになってしまうことがある

アパレル・ファッション小売のM&Aを成功させるポイント

譲渡企業

  • 在庫の再確認を行い、売れ残り商品は格安で販売するなど事前に処分を進めておく
  • ファッションアイテムごとの単価、販売数量推移など、重要なKPIデータを整備しておく
  • 季節ごとに売上変動が大きいため、スケジュールを意識して買い手候補と交渉を行う
  • ECサイトの場合、あらかじめドメイン、サーバーの譲渡方法を確認しておく

譲り受け企業

  • 会社・事業価値算定の際、流行遅れの在庫は評価を低く見積もっておく
  • ファッション業界のトレンドを頭に入れておく
  • 引継ぎの際、仕入先との取引継続交渉は慎重に行う
  • IT化、物流や仕入プロセスの統合などのシナジーを買収前にイメージしておく

アパレル・ファッション小売のM&A事例・インタビュー

主な有名事例

M&Aが行われた時期

譲渡企業・譲り受け企業の概要

M&Aの目的・背景

M&Aの手法・成約

2022年9月

譲渡企業: アディダスジャパン

譲り受け企業:ロコンド

アディダスジャパンの営むReebokブランドの国内事業の譲り受け

手法:事業譲渡

結果:ロコンドがReebokブランド事業を譲り受け

取得価額:1,138百万円[3]

2022年8月

譲渡企業: LE COQ SPORTIF

譲り受け企業:デサント

中国国内の事業を再構築、事業拡大を目指すため

手法:株式譲渡

結果:デサントがLE COQ SPORTIFを連結子会社化

取得価額:3,500百万円

2022年1月

譲渡企業:ナルミヤ・インターナショナル

譲り受け企業:ワールド

仕入、物流、店舗運営など、既存事業とのシナジー獲得

手法:株式譲渡

結果:ワールドがナルミヤ・インターナショナルを連結子会社化

取得価額:33億円[5]

[1] 国内アパレル市場調査(矢野経済研究所)
[2] 小売業界M&A件数・金額推移(M&A Online)
[3] Reebok事業の事業譲受(ロコンド)
[4] ルコックスポルティフブランドを保有する会社の連結子会社化(デサント)
[5] ワールドが子供服のナルミヤを買収(日経)

アパレル・ファッション小売のM&A案件一覧

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