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M&Aのメリット・デメリット一覧|売り手・買い手別にわかりやすく解説

更新日:2026年07月16日twitterfacebook
M&A・事業承継

M&Aの買い手のメリット

M&Aは事業成長にかかる時間を買って短縮できる

通常、新規事業を立ち上げるためには「マーケティング」「技術開発」「従業員の教育」などで多くの時間が必要になります。しかし、M&Aを実行すれば、すでに完成している状態の事業や企業を買収できますので、上記の新規事業に必要な時間を短縮可能です。

M&Aにあたって、買い手企業は選択するスキーム次第では多額の買収資金が必要になります。しかし、時間と労力を大幅に削減できるため、M&A実施が長期的に見てプラスになるケースも多く存在します。

M&Aとは?意味・種類・流れを図解でわかりやすく解説【2026年最新】
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M&Aとは合併と買収の総称です。意味・目的・手法の種類・進め方の流れを図解でわかりやすく解説。中小企業の事業承継での活用や2026年の最新動向もまとめています。

ビジネス規模の拡大

M&Aでは、買収対象企業が保有する「事業用資産」「不動産」などの有形資産を取り込めます。また、それだけでなく「技術」「事業のためのノウハウ」「既存の取引先」「流通網」などの無形資産も吸収できますので、相手側の企業はその文自社のビジネス規模拡大可能です。

一般的に、取引量が多くなれば固有の取引先に対する交渉力も強まり「仕入れコストの値下げ」「設備の稼働率の上昇」「知名度やブランド力の向上」などが望めます。M&Aで買収対象企業の既存の顧客層を取り込むことができれば、自社のビジネスを一気に加速させられるでしょう。

事業の多角化

事業を行っていく中で安定的に売上を伸ばすためには、収益源の多角化も必要になってきます。いちから新規事業に参入しようとすると、さまざまなリスクが発生します。しかし、M&Aを行い、既にある分野で業績を伸ばしている授業を買収すれば、ローリスクで新たな収益源を確保できます。

また。新規事業参入だけでなく「人材」「特許」「ノウハウ」などを取り込むことによる、自社が既に行っている既存事業の技術教科の目的でもM&Aは選択肢に挙がるでしょう。

先進国では、消費者ニーズの多角化により、ひとつの製品のライフサイクルが年々短くなっていますので、企業側が商品の研究開発にあまり時間をかけられないケースも多くなりつつあります。

そのため、研究対策に多額の資金を注ぎ込むよりも、M&Aによりすでにある程度の技術を持つ企業の事業を買収した方が、スピーディーに新しい商品を開発できるのです。

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多角化戦略の4類型(水平型・垂直型・集中型・集成型)を図解で解説。多角化のメリット・リスク、M&Aを使った多角化の進め方と成功事例を紹介します。

節税対策

M&Aには書いて企業側が節税できるというメリットもあります。M&Aにあたって買収対象企業が赤字を抱えていた場合、選択したスキーム次第では買い手企業が、その負債を引き継ぎます。

赤字は発生した年から7年間は繰越可能で、翌年に繰り越された赤字は「繰越欠損金」と呼ばれます。繰越欠損金は自社の黒字売上と相殺できますので、マイナス分だけ企業の法人税を削減可能なので、M&Aが節税対策になるケースもあるのです。

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赤字企業でも、他社にない強み等があれば売却できる可能性はあります。M&Aの件数は近年増加しており、赤字企業が買収された事例もあります。赤字企業の売却を成功させるコツや買収するメリットを徹底解説します。(公認会計士 前田 樹 監修)

競合他社の吸収

市場における需要がピークに達して「成熟期」に入ると、それ以上の市場の成長は見込めず、競合他社同士によるシェアの獲得競争が盛んになります。

この状態ではより多くの顧客を獲得するために、商品価格の値下げ競争なども発生し、市場全体が疲弊してしまうリスクがあるのも特徴のひとつです。そのため、M&Aを実施し、ライバル企業を取り込めば業界再編が可能になります。

さらに、M&Aにより競合他社を取り込めば、市場における価格競争から抜け出せますので、業界内での持続性も保てると言えます。

M&A戦略とは?策定の流れと成功のポイント【事例付き】
M&A・事業承継
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M&Aを成功させるためには売却・買収後を視野に入れた戦略が必要です。M&A戦略の重要性、策定の流れ、売却側・買収側それぞれの戦略の要点と注意点を解説し、成功事例を紹介します。 (執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

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M&Aの買い手のデメリット

粉飾が見つかる可能性がある

M&Aでは、買い手企業が買収を成立させた後に「退職給付引当金」「未払いの給与」などの、貸借対照表に載っていない「簿外債務」を引き継いでしまう恐れもあります。

また、簿外債務だけでなく「顧客とのトラブル」「環境汚染」などの将来自社に不利益をもたらす「偶発債務」を継承してしまう可能性も考えられます。

偶発債務を意図せず引き継いだ場合、M&Aの後に自社が多額の訴訟に巻き込まれてしまう可能性もありますので、十分に注意をしましょう。

M&Aでは、上記のように買収対象企業が、何らかの財務リスクを抱えている可能性が多々ありますので、事前にしっかりと財務状況の調査を行う必要があります。

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許認可を引き継げず事業が継続できない可能性がある

M&Aを実行する対象企業の行っている事業が、許認可の必要なものである場合、この許認可に関する権利を引き継げず、事業譲渡が失敗に終わる可能性もあります。

これは「対象企業の重大な法令違反がM&A成立後に発見された」「そもそも事業に必要な許認可を全て取得していなかった」など、売り手企業側の粉飾を見落としていた場合に発生します。

企業買収に「合併」「会社分割」「事業譲渡」などのスキームを選択した場合、買収成立後に許認可の引き継ぎが認められないと、悪い場合買い手企業が新規に許認可を取得し直さなければなりません。

そのような自体を避けるためにも、事前に「許認可の有効性」「M&A成立後にその許認可を引き継げるか」「引き継げない場合に新たな許認可を取得する難易度やコスト」など、入念に調査しましょう。

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M&Aスキーム(株式譲渡・事業譲渡・合併・分割・株式交換等)の特徴と税金を一覧比較。自社に合うスキームの選び方、判断の軸を図解でわかりやすく解説します。

融合がうまくいかず期待したシナジー効果が出ない場合がある

M&Aにおいては、異なる会社同士の事業を掛け算することによって生まれるシナジーを想定して買収対象企業の価値を算出し、買収金額を決定します。

しかし、いざM&Aを実行すると「新規の顧客にうまく売り込めない」「生産効率が思ったより良くならずコストが削減できない」「業務統合に想像以上の時間がかかる」などの理由から、シナジー効果を十分に発揮しないというケースも発生するのです。

シナジーが発生しないだけでなく、M&Aにより事業規模が拡大した結果、会社を維持するための固定費が膨らみ、キャッシュフローが悪化するケースも想定されます。

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M&A・事業承継
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シナジー効果とは、複数の事業・会社が組み合わさることで生まれる相乗効果です。種類(売上・コスト・財務)、分析フレームワーク、M&Aでの実例を解説します。

買収金額が高すぎて、投資以上の利益を出すことができない

M&Aで買収金額が高くなりすぎた場合、事業統合を行った後の利益が思ったほど出せない状況もあります。M&Aでは、買収対象企業の企業価値を判定して買収金額を算出しますが、この金額は買収対象企業の「事業統合後のシナジー」「ブランド力」「所有している技術」などの「のれん代」をもとにして決められます。

のれん代は毎年減価償却する必要があります。買収の際にのれん代が多額であったにも関わらず、事業統合後の利益が思ったよりも伸びなければ、のれんの償却によって利益がマイナスになるのです。また、投資としてM&Aに当てた費用が回収できないと見込まれる場合、回収不能額はまとめて損失として計上する「減損」の手続きを取る必要もう発生します。

多額ののれん代を費用処理しなければいけなくなると、一気に自社の経営が困難になるケースも存在しますので、M&Aに当たっては統合後のシナジーも含め妥当な買収金額を算出しなければいけません。

M&Aの投資手法や成功のコツ 投資ファンドのM&Aも徹底解説
M&A・事業承継
M&Aの投資手法や成功のコツ 投資ファンドのM&Aも徹底解説

M&Aは、シナジー効果の発揮など以外にも、投資(売却利益の獲得など)を目的として行われることもあります。この記事では、投資を目的としたM&Aの手法や成功させるポイントなどをわかりやすく解説します。(公認会計士 西田綱一 監修)

経営統合と合併の違いとは?どちらを選ぶべきかを図解でわかりやすく解説
M&A・事業承継
経営統合と合併の違いとは?どちらを選ぶべきかを図解でわかりやすく解説

経営統合(持株会社の設立)と合併の最大の違いは、法人格が残るかどうかです。それぞれのメリット・デメリット、どちらを選ぶべきかの判断軸を図解で解説します。

買収対象企業の従業員が不満を抱く可能性がある

M&Aの買収対象企業の従業員は、買収成立後に買い手企業の従業員となります。しかし、経営統合後に「給与」「仕事内容や働き方」「昇進のしやすさ」「福利厚生」などの待遇面で、売り手企業側の社員の望みを叶えられない可能性があります。

M&Aでは、労働環境や評価システムなどが一変するため、売り手企業に在籍していた従業員が不満を抱き、モチベショーンが下がる恐れが発生するのです。さらには、ただモチベーションが低下するだけでなく「現場で買い手企業に元からいた従業員とトラブルになる」「退職する」などのトラブルに発展する恐れもあります。

M&Aの目的のひとつは、優秀な人材や技術の取り込みによる自社の事業強化でもありますので、買収成立後に売り手企業の人材が流出してしまっては、大きな損失となります。M&Aの経営統合後は、新しい環境で働く従業員が不満を抱かないよう、密なヒアリングやコミュニケーションをとりましょう。

M&Aの人事デューデリジェンス、人事PMIを徹底解説
M&A・事業承継
M&Aの人事デューデリジェンス、人事PMIを徹底解説

M&Aにおける人事手続きは、シナジー効果を最大化する上で重要なものです。今回の記事では、M&Aにおける人事デューデリジェンス、人事PMIの内容や重要性、注意点をわかりやすく解説します。(公認会計士 西田綱一 監修)

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M&Aで買い手が成功するためのポイント

M&Aは大成功することよりも、大失敗しないことが重要     

M&Aにおいて大切なのは、大きく失敗しない意識を持つことです。M&Aが成立した時点で「時間を買うこと」には成功していますので、後は事業統合後にM&Aによるシナジー効果が発揮できるように意識する必要があります。

M&Aで買い手企業が、大きく失敗しないためには、正確な「DD(デューデリジェンス)」を行いましょう。DDとは、M&Aで売り手企業の財務・税務・法務・人事などのあらゆるリスクを洗い出す作業で、正確な買収価格の算出のためにも、大切なプロセスとなります。

買収対象企業をさまざまな観点から分析し、意図せず継承してしまう恐れのある「簿外債務」「偶発債務」まで含めて把握できれば、買収後のトラブルも最小限に留められます。

そのほか、M&Aでは「適切なスキームの選択」「基本合意の締結」なども大失敗を避けるためには必要な要素ですので、しっかりと把握しておきましょう。

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M&Aの売り手のメリット

M&Aで一部事業を売却すれば投資資本回収までの時間を短縮できる

M&Aのスキームとして、会社の権利を完全に以上する「100%の株式譲渡」などではなく、一部の事業を売却する「事業譲渡」を選択すれば、自社の利回りの低い事業を手放しつ譲渡金を買い手企業から受け取れます。

たとえ、自社にとって利益率の低い事業であったとしても、インフラや資金のある大企業からすれば、シナジー効果を期待できる価値ある事業のケースも多くありますので、十分な資金で売却できる可能性も大いに存在するのです。

事業譲渡で投資資本回収までにかかる時間を大幅に短縮できれば、売り手企業側もほかの事業に注力し、業績アップを図れる可能性もあるでしょう。

事業投資とは?目的・方法・成功のポイントをわかりやすく解説【事例付き】
M&A・事業承継
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事業投資とは、事業の成長を目的に資金を投じることです。新規事業・設備投資・M&Aによる投資の方法、投資判断の基準、成功事例をわかりやすく解説します。

売却に成功すれば現金か株式が手に入る

M&Aで会社の全て、もしくは事業の一部を売却した場合の対価として、売り手企業は買い手企業から現金もしくは新株式の発行などの形で支払われます。もし、自社が負債を生み出す事業を抱えていた場合、この譲渡金を使って事業を立て直せます。

また、M&Aで売り手企業の経営者が、会社の廃業を検討している際にもM&Aで得られる譲渡金は大きな助けとなります。通常、会社の廃業には「解雇する従業員に対する補償」「税務処理の依頼費用」「事業用設備や在庫商品の処分費用」などで、資金が必要になるためです。

さらには「廃業には多くの手間と時間がかかる」「廃業後も経営者は借入金の返済をしなければならない可能性がある」などの理由から、手元に残る資金は多ければ多いほど助かると言えるでしょう。

イグジット(EXIT)とは?M&A・IPOの違いと手法の選び方【事例つき】
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イグジット(EXIT)とは、M&AやIPOで投資を回収する出口戦略です。M&AとIPOの違い、手法の選び方、国内の動向と事例をわかりやすく解説します。

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M&A・事業承継
法人の廃業費用はいくら?内訳と手続き・廃業以外の選択肢を徹底解説

法人の廃業には登記費用・官報公告費・専門家報酬などの費用がかかります。費用の内訳と清算手続きの流れ、タイミング、廃業前に検討したいM&Aという選択肢を解説します。

後継者問題の解決

少子高齢化の日本において、多く中小企業は「後継者問題」に悩まされているという実情があります。日本政策金融公庫総合研究所が2020年1月に発表した[1]によると、日本の約50%の中小企業が廃業を検討しており、その内の約30%が「後継者不足が理由」と判明しています。

事業自体は好調であるものの、後継者不足から廃業を検討している場合も、M&Aによる事業承継は有効な選択肢となります。M&Aでスムーズに事業を買い手企業に譲渡できれば、既存の取引先や顧客に迷惑がかかる心配もありません。

日本の中小企業が抱えている後継者問題に関しては、政府も重く考えており「経営承継円滑化法」[2]のもと「事業承継税制」という特別制度を設けています。この制度を利用すれば、非上場企業が株式を承継する際に贈与税・相続税の面で優遇処置を受けられます。

節税メリット以外にも、経営承継円滑化法では「民法上の特例措置」「日本政策金融金庫などからの金融支援」などの利点があり、事業承継相談の窓口として各地域に「中小企業基盤整備機構」が設置されています。

事業承継とは?方法3種類・流れ・税金・支援制度をわかりやすく解説【2026年版】
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事業承継とは?方法3種類・流れ・税金・支援制度をわかりやすく解説【2026年版】

事業承継の方法は親族内承継・従業員承継・M&Aの3種類。それぞれの流れとメリット、事業承継税制・補助金など2026年時点の支援制度、かかる税金を図解で解説します。

従業員の雇用を守れる

M&Aで会社の権利を全て買い手企業に売却した場合、売り手企業の従業員は買い手企業から雇用されるケースが一般的です。そのため、売り手企業の存続が危ぶまれるほど経営状況が悪化していた場合、従業の生活を守れるというメリットが発生します。

しかし、買い手企業側からしたら人材の確保ではなく、単に売り手企業の事業や既存の顧客が買収の目的である可能性も考えられます。そのため、売り手企業側が従業員の雇用を守りたいと考えた場合、売却の条件にM&A成立後に、自社の従業員を買い手企業に雇い入れることを明示しておきましょう。

[1] 中小企業の事業承継に関するインターネット調査(2019年調査)(日本政策金融公庫総合研究所)
[2] 経営承継支援円滑化法による支援(中小企業庁)

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M&Aの売り手のデメリット

買い手企業が見つからない可能性がある

M&Aにおいて、売り手企業が買い手企業を見つけるのは決して簡単ではありません。M&A仲介会社に依頼したとしても、スムーズに買い手企業が見つからないケースは多々あり、特に経営難から自社の売却を考えている企業ほどネックとなるデメリットでしょう。

買い手となる企業が見つかったとしても、希望価格でM&Aを実行できない可能性もあります。基本的にM&Aの買収金額は、売り手企業の企業価値で決まりますので、自社の事業に将来性がなかった場合などは低い買収金額を算出されてしまいます。

また、「DD(デューデリジェンス)」後に簿外負債などの粉飾が見つかってしまい、トラブルに発展それば、最悪の場合M&A自体が白紙になってしまう可能性もあります。

そのため、売り手企業は「従業員への未払金」「顧客とのトラブル」など、企業買収の交渉を進める上で問題となりかねない要因について、あらかじめ対処をしておきましょう。

自社に合う買い手探しや情報収集をスムーズに進めるには

M&Aを検討し始めた段階では、「自社に関心を持ってくれる企業が本当にあるのか」「いくらくらいで売却できるものなのか」という不安や疑問がつきまといます。まだ具体的に売却を決めていない段階であれば、まずは会社名を出さず、約30秒・無料で同業や同規模の成約相場、どんな買い手企業が関心を持っているかの傾向を調べられる「かいしゃ価値トレンド」から情報収集を始めてみるのがおすすめです。このサービスは、2026年6月時点ですでに1,000名以上の経営者に利用されています。

相場や傾向を把握したうえで、実際にどのような企業からアプローチがあるか確かめたい場合は、東証プライム上場のVisionalグループの一員であり、中小企業庁のM&A支援機関として登録されている株式会社M&Aサクシードが運営する「M&Aサクシード」の活用も視野に入れてみてください。

M&Aサクシードは、利用中の買い手企業が10,700社以上、提携金融機関が80社を超える国内最大級の法人限定ハイクラスM&Aプラットフォームです。現在、公開中4,100件以上(累計21,000件以上)の案件が動いており、2024年以降、プラットフォーム成約案件の約半数が譲渡金額1億円以上で成立している実績があります。

事前の契約なし・書類提出なしのままで匿名登録ができ、大手・優良企業を含む多くの買い手から直接オファーを受け取ることができます。そのため、自社では思いもよらなかった異業種からの想定外のオファーが届き、地域や業種を超えた新しいつながりや発展が生まれるケースも少なくありません。「売却を決めてから動く」のではなく、「届いたオファーを見てから今後の進路を考える」という柔軟な進め方ができるのも特徴です。

経営に関する権限が小さくなる     

M&Aで大企業の傘下に入った場合、売り手企業にとっては経営者の権限が小さくなる点もデメリットです。経営統合後は「経営方針」「目標利益額」「予算配分」「車内人事」の面に至るまで、買い手企業の方針に従う必要が出てきます。

売り手企業の経営者が経営統合後もある程度の影響力を残したい場合、買収成立前の交渉段階で多少は譲歩を引き出せる可能性もありますが、売り手企業は基本的に立場が弱いので、あまり現実的ではありません。

取引先との関係性が悪化する可能性がある

M&Aで、事業内容や契約内容に大幅な変更が発生すると、自社の既存の取引先とトラブルに発展してしまうことも懸念されます。最悪の場合、契約の打ち切りなどに発展しかねませんので、売り手企業は自社の顧客に対し、適切なタイミングでの説明を行うようにしましょう。

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各M&Aスキーム(手法)のメリット・デメリット

M&Aはどのスキームを選ぶかによって、見込まれる利益や、かかる税金、必要な手続きが大きく変わります。ここでは各M&Aスキームの特徴とメリットとデメリットを説明します。

株式譲渡のメリット・デメリット

株式譲渡の特徴

「株式譲渡」とは、買収対象となる企業の発行済みの株式を、買い手企業が買い取り、経営権を取得するM&Aスキームです。

株式譲渡には、以下の3種類の手法があります。

  • 相対取引…大株主などから直接株式を買い取る手法
  • 市場買付け…上場企業の株式を証券取引所などで買いつける手法
  • 公開買付け…不特定多数の株主に対し、株式買付けの申し込みを行い、市場外で株式を買い付ける手法

非上場企業の場合は、上記のうち「相対取引」しか方法がありません。株主が分散している場合は、株式を買い集めるのに時間がかかるケースも懸念されます。また、株主間で不満が発生しないように、実務上は同一価格で株式を買い集めるが一般的です。

上場株式であれば「市場買付け」が可能ですが、発行済みの株式総数(および潜在株式総数)の合計5%を超えて取得した場合、取得日から5営業日以内に大量保有報告書を財務局へ届け出る必要があります。市場からの買付けは、買付け同行が明らかになる都合上、買い集めに伴い株価が高騰し買取金額が嵩んでしまうリスクが生じるため、過半数を目指す場合には選択されません。

会社売却で株主はどうなる?影響と必要な手続きをわかりやすく解説
M&A・事業承継
会社売却で株主はどうなる?影響と必要な手続きをわかりやすく解説

会社売却(株式譲渡)で株主が受ける影響と行う手続きを解説。少数株主の扱い、譲渡承認手続き、対価の受け取りと税金まで、株主の立場からわかりやすく整理します。

株式譲渡のメリット

  • 株主総会の承認や債権者保護手続きなどが不要で、複雑な法手続きを行う必要がない
  • 買収後も売り手企業がそのまま存続するので、独立性を維持しやすい
  • 過半数の株式を取得すれば、反対株主がいても柔軟な対応が可能

株式譲渡のデメリット

  • 売り手企業がそのまま存続するので、買い手企業とのシナジーを発揮しにくい場合がある
  • 買収を行う企業をまるごと買収するため、簿外に債務があった場合に意図せず負債を引き継ぐ可能性がある
  • 株主が分散している場合は、全ての株式を買い集められない可能性がある
株式譲渡とは?手続き・契約・税金の流れをわかりやすく解説【税理士監修】
M&A・事業承継
株式譲渡とは?手続き・契約・税金の流れをわかりやすく解説【税理士監修】

株式譲渡とは、株式の売買で会社の経営権を移転するもっとも一般的なM&A手法です。手続き5ステップ、株式譲渡契約書のポイント、税金20.315%の計算を税理士監修で解説します。

会社売却のメリット・デメリット|相場・従業員への影響・事例を解説
M&A・事業承継
会社売却のメリット・デメリット|相場・従業員への影響・事例を解説

会社売却のメリット(創業者利益・事業存続・保証解除)とデメリットを整理。売却相場の考え方、従業員の処遇、実際の売却事例までわかりやすく解説します。

事業譲渡のメリット・デメリット

事業譲渡の特徴

「事業譲渡」とは、一定の目的のために組織化された有機的に機能する財産(事業)の一部または全てを、他の会社に譲渡するスキームです。ただの事業用財産や権利義務の譲渡が事業譲渡には当たりませんが、事業用財産に製造・販売のノウハウなどが付随していれば事業譲渡となります。

事業譲渡では、譲渡側の企業に対して、対価として現金が支払われます。

対価として譲受会社の株式を新たに発行することも可能です。その場合は裁判所が専任した検査役の調査を受ける必要があります。

事業譲渡のメリット

  • 買い手企業は必要な資産だけを選んで買収できるため、不要な資産まで抱え込まなくて済む
  • 株式譲渡のように、意図せず簿外債務を引き継いでしまう可能性が低い

事業譲渡のデメリット

  • 「個別財産の所有権」「契約上の地位(従業員の雇用契約・取引先等との契約・顧客との契約を含む)」などの移転手続きをする必要があるため、実務に手間と時間がかかる
  • 税制適格組織再編制度による税務上の優遇措置がないので、登録免許税や不動産取得税などを負担する必要がある。それに加え、買い手企業側には事業譲渡で引き継ぐ課税対象資産に対して消費税も発生する
事業譲渡とは?株式譲渡との違い・手続き・税金をわかりやすく解説【図解】
M&A・事業承継
事業譲渡とは?株式譲渡との違い・手続き・税金をわかりやすく解説【図解】

事業譲渡とは、会社の事業の全部または一部を売買するM&A手法です。株式譲渡との違い、向いているケース、手続きの流れ、税金、従業員・契約の引き継ぎまで図解で解説します。

事業売却とは?会社売却との違い・相場・税金・手続きをわかりやすく解説
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事業売却とは?会社売却との違い・相場・税金・手続きをわかりやすく解説

事業売却とは、会社の事業の一部または全部を売却することです。会社売却(株式譲渡)との違い、売却相場の考え方、税金、手続きの流れをわかりやすく解説します。

会社分割のメリット・デメリット

会社分割の特徴

「会社分割」のスキームには「新設分割」「吸収分割」という2種類の組織再編方法があり、それぞれ以下のような特徴があります。

  • 新設分割…1または2以上の会社が事業に対して有する権利を、一部または全てを分割し、新たに設立する会社に承継する組織再編方法
  • 吸収分割…1または2以上の企業が事業に対して有する権利を、一部または全てを分割し、他の会社に承継する組織再編方法

また、会社分割のスキームでは、会社分割による対価の引き渡しの方法も「分割型分割」「分社型分割」の2つの方式があります。

  • 分割型分割…分割の対価を分割会社の株主が受け取る方式
  • 分社型分割…分割の対価を分割会社自身が受け取る方式

会社分割のメリット

  • 買い手企業は対価として新株を発行すればいいので、買収資金を用意する必要がない
  • 包括承継のため、事業譲渡に比べて契約のために必要な手続きが簡便
  • 買収に伴って、売り手企業から移籍させる従業員から個別に同意を得る必要がない
  • スムーズに経営統合を実現できるため、買収の恩恵を早期に得られる

会社分割のデメリット

  • 買い手企業が上場企業の場合、会社分割に伴って一株ごとの株価が下落する恐れがある
  • 買収対象企業の株主がそのまま買い手企業の株主となり、株主構成が変化してしまう
  • 人事制度・システム統合などで、現場に混乱が生じ、経営統合がスムーズに進まない可能性がある
会社分割とは?吸収分割・新設分割の違いを図解|メリット・手続き・税金をわかりやすく解説
M&A・事業承継
会社分割とは?吸収分割・新設分割の違いを図解|メリット・手続き・税金をわかりやすく解説

会社分割とは、事業を切り出して他社や新会社に承継させる組織再編手法です。吸収分割・新設分割の違いを図解し、メリット・手続き・税金・労務をわかりやすく解説します。

M&Aにおける組織再編とは 各手法のメリットと事例【図解付き】
M&A・事業承継
M&Aにおける組織再編とは 各手法のメリットと事例【図解付き】

M&Aにおける組織再編とは、会社の組織を編成し直すことです。主な手法は、合併や会社分割、株式交換、株式移転、株式交付の5つです。組織再編の概要や各手法のメリット・デメリットをくわしく説明します。(公認会計士 西田綱一 監修)

株式交換・株式移転のメリット・デメリット

株式交換・株式移転の特徴

「株式交換」とは、完全子会社(100%子会社)となる会社の株主が保有している株式の全てを、完全親会社となる会社の株式と交換するスキームです。

「株式移転」とは、完全子会社となる会社の株主が保有する株式の全てを、新設する完全親会社となる会社の株式と交換するスキームとなります。

株式交換はある会社を完全に子会社化したい場合に用いられ、株式移転は完全親会社として持ち株会社を新設する場合に採用される買収手段です。

株式交換・株式移転のメリット

  • 買い手企業は対価として新株を発行すればいいので、買収資金を用意する必要がない
  • 売り手企業の株主から3分の2以上賛同が得られれば、少数株主を排除して買収対象会社を100%子会社化できる
  • 買収後も売り手企業が別の法人として存続するため、経営統合を急ぐ必要がない

株式交換・株式移転のデメリット

  • 買い手企業が上場企業の場合、株式交換・株式移転に伴って一株ごとの株価が下落する恐れがある
  • 買収対象企業の株主がそのまま買い手企業の株主となり、株主構成が変化してしまう
株式交換とは?株式移転との違い・メリット・手続きを図解でわかりやすく解説【事例付き】
M&A・事業承継
株式交換とは?株式移転との違い・メリット・手続きを図解でわかりやすく解説【事例付き】

株式交換とは、株式を対価に相手会社を完全子会社化する組織再編手法です。株式移転との違い、メリット・デメリット、手続きの流れを図解と事例で解説します。

株式移転とは?株式交換との違い・メリット・手続きを図解でわかりやすく解説
M&A・事業承継
株式移転とは?株式交換との違い・メリット・手続きを図解でわかりやすく解説

株式移転とは、新設した持株会社に既存会社の全株式を移す組織再編手法です。株式交換との違い、単独・共同株式移転の使い分け、手続きの流れ、事例を図解で解説します。

新株引受けのメリット・デメリット

新株引受けの特徴

新株引受けの実務には「第三者割当増資」「新株予約権」の2種類があり、それぞれの概要は以下の通りです。

  • 第三者割当増資…会社が既存の株主に対して新株を割り当てるのではなく、特定の第三者に新株を割り当てて発行する手法
  • 新株予約権…予め決められている価格で、会社の発行する新株を引き受ける可能になる権利

第三者割当増資には、「既存の株主がそのまま既存の株式を保有し続けるため新、株引受者は100%の支配権を獲得できない」「売り手企業は新株発行の対価として現金を受け取る」という特徴があります。そのため「支配権を目的としない買収先企業の関連会社化や業務提携」「財務状況が悪化している企業の買収」に用いられるスキームです。

新株引受けのメリット

  • 発行する株式の譲渡による当該株式の取得に対して、株式会社の承認を要する旨の定款を定めていない「公開会社」の場合、取締役会決議で第三者割当増資・新株予約権の発行が可能。そのため、買収対象企業が公開会社であった場合、買収対象企業株主の同意なしにM&Aを実行できる
  • 公開買付け規制の適用を受けない
  • 新株予約権を活用すれば、段階的な資本の払込みも可能になる。そのため、買収対象企業の財政状況が悪化した際に、買収を取りやめる選択も採れる

新株引受けのデメリット

  • 買収対象企業の株主がM&A後も少数残るので、100%支配権を獲得できない
  • 新株発行価格が公正かどうか問題になる
  • ある程度の株式割合を保有するのに、株式譲渡に比べて資金が多く必要になる
第三者割当増資とは?メリット・デメリット・手続き・株価の決め方を解説
M&A・事業承継
第三者割当増資とは?メリット・デメリット・手続き・株価の決め方を解説

第三者割当増資とは、特定の相手に新株を引き受けてもらう資金調達方法です。メリット・デメリット、手続きの流れ、株価(払込金額)の決め方、有利発行の注意点を解説します。

合併のメリット・デメリット

合併の特徴

「合併」とは、複数の会社をひとつにまとめる「組織再編成」を目的としたスキームです。M&Aにおける合併の定義は、以下の2種類があります。

  • 新設合併…合併対象となるすべての会社が一度解散し、合併により新会社が設立されるスキーム
  • 吸収合併…合併の対象となる会社のうち、1社が存続して他の会社が消滅するスキーム

スキームに新設合併を選択した場合、許認可の申請などで手続きが複雑になる都合上、実務上は吸収合併が多く選択されます。

合併のメリット

  • 会社が一体化されるため、M&A後の総合効果を早くに実現可能
  • 合併対価に株式を選択すれば、買い手企業は資金調達なしで買収を実行できる
  • 「対等合併」を宣言すれば、対等な立場でのM&Aを売り手企業に印象づけられる

合併のデメリット

  • 合併のスキームでは統合手続きを好きに進めなければならない関係上、統合作業を行う現場の負荷が大きくなり、本業の進行がおろそかになる恐れがある
  • M&Aにあたって買い手企業の新株が発行されるため、合併比率次第では買い手企業株主の持分が希薄化し、株価が下落してしまう可能性がある
  • 会社を1つに統合するため、合併対象となる会社同士で重複する顧客との取引があった場合、契約を縮小される可能性がある
M&Aスキームとは?手法の種類・特徴・税金を一覧比較【図解】
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M&Aスキーム(株式譲渡・事業譲渡・合併・分割・株式交換等)の特徴と税金を一覧比較。自社に合うスキームの選び方、判断の軸を図解でわかりやすく解説します。

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基本合意をするメリット

基本合意の必要性

「基本合意」とは、M&Aの実務プロセスにおいて最終契約に入る前に、売り手・買い手の双方が基本的な事項について、合意できたかどうかを書面で確認することを指し「LOI(Letter Of Intent)」「MOU(Memorandum Of Understanding)」などとも呼ばれます。

基本合意は、一般的に取引条件面では法的拘束力を持たないとのイメージを持たれていますが、内容次第では法的拘束力があるとの解釈もされ、取引条件面以外での条項については法的拘束力を有するケースも多くあります。

基本合意を締結できればM&Aの成功率も格段に高まります。基本合意はM&Aの実務プロセスにおいて重要なフェーズですので「法的拘束力がない」と軽く考えないようにしましょう。

M&Aの成功率は約3割?成功の定義と成功率を高める5つのポイント
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M&Aの成功率は約3割とも言われます。何をもって成功とするかの定義、成功率が下がる要因(高値掴み・PMI不全)、成功率を高める5つのポイントを解説します。

基本合意のメリット

重要な論点の合意形成および心理的拘束

基本合意書には「買収価格」「スキーム」などの、交渉上の重要な論点に関する合意が盛り込まれているケースが多くあります。

そのため、基本合意締結を通じて、交渉上の重要な論点において合意形成ができ、買い手・売り手

双方のM&A締結に向けた心理的拘束が可能だという点がメリットのひとつです。

買収価格の上限設定

基本合意書には「具体的な買収価格」「買収価格の値幅」が記載されていることが多くあります。そのため、買い手側にとって、基本合意を行えば買収価格の上限を設定できるとのメリットが発生します。

ただし、通常は基本合意締結後に「DD(デューデリジェンス)」が行われるため、DD後の発見内容次第では、買収価格をさらに引き下げられる可能性についても想定しておきましょう。

スケジュールの明確化

基本合意書に「最終契約日までのスケジュール」「基本合意の有効期限」を盛り込めば、M&A実務のクロージングまでの日程を明確化できます。これは、買収対象企業の意思決定が遅い際に特に恩恵を得られるメリットです。

M&Aのスケジュール|期間の目安と手続きの流れを段階別に解説
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M&Aにかかる期間は準備から成約まで6カ月〜1年が目安です。検討・マッチング・交渉・DD・契約の段階別スケジュールと、期間を短縮するポイントを解説します。

排他的交渉権の獲得

基本合意を行えば、買い手企業に排他的交渉権(独占交渉権)が付与されるというメリットもあります。これにより、売り手企業が他の第三者と交渉する可能性を排除できます。競合買収者の出現が懸念される有料な売り案件の場合、排他的交渉権は特に有効です。

独占交渉権とは?M&Aでの効力・期間・優先交渉権との違いを解説
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独占交渉権とは、一定期間ほかの候補と交渉しないことを約束する権利です。優先交渉権との違い、法的拘束力、期間の相場、付与する際の注意点を解説します。

公表による買い手の交渉力強化

上場企業を対象として買収案件の場合、基本合意締結後に案件内容が適時開示されるケースが多くあります。この場合、M&Aが進んでいることが公表されれば、買い手企業の交渉力の強化に繋がります。

その理由は、基本合意後にM&Aが取りやめとなれば、第三者からしたら「DD後に問題が発覚した」との印象を売り手企業に持つため、売り手企業のその後の営業に悪影響を及ぼす可能性があるためです。

基本合意を行い、案件内容が公表されれば、売り手企業も交渉成立を重視せざるを得なくなり、買い手企業側が相手の譲歩を引き出し易くなります。

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M&Aの基本合意書(MOU)とは?記載内容・雛形・法的拘束力を解説

M&Aの基本合意書(MOU)の記載内容と法的拘束力をわかりやすく解説。作成のタイミング、独占交渉権・秘密保持などの主要条項、ひな形も紹介します。

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M&Aの流れを検討・準備からクロージング、PMIまで図解で解説。売り手・買い手それぞれの進め方、基本合意・DD・最終契約の要点が一読でわかります。

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M&Aによる従業員のメリット・デメリット

M&Aによる従業員のメリット

M&Aを実施し、売り手企業と買い手企業の文化が統合されれば、双方の従業員にとっては「さらに働きやすくなる」「福利厚生が改善する」などの恩恵を得られる可能性があります。

また、自身の実力を十分に発揮できなかった社員も、業務統合後に資金面や設備面が充実した結果、さらなる活躍が望めるようになるかも知れません。

M&Aによる従業員のデメリット 

M&Aでは、売り手企業の社員が買い手企業に組み込まれるので、業務体制や社内文化の変化に売り手企業側の社員が多大なストレスと抱える可能性もあることがデメリットとして挙げられます。

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事業売却(事業譲渡)では社員の雇用は自動では引き継がれず、個別の同意が必要です。転籍の流れ、給与・待遇・退職金の扱い、社員への説明のポイントを解説します。

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M&Aによる顧客のメリット・デメリット

顧客のメリット

M&Aにおいて、買い手企業・売り手企業の双方の顧客にとって、取引している企業の「商品ラインナップの増加」「事業のスケールアップによるコスト」の恩恵を得られる可能性が存在します。 

顧客のデメリット

買い手企業・売り手企業が同一市場の競合関係にある会社だった場合、顧客側が取引を継続できなくなる可能性が存在します。また、経営統合後に一部事業や取り扱い製品の廃止が発生し、従来通りの取引ができなくなる点も懸念事項です。

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M&Aによる地域社会・行政のメリット・デメリット

地域社会・行政のメリット

地域社会や行政にとって、そのままでは廃業となる企業がM&Aによって存続すると、地域の経済基盤を維持できるというメリットがあります。それだけでなく、事業統合によりさらん地域の利便性が増す可能性もあるでしょう。

地域社会・行政のデメリット

M&A後に、売り手企業の事業が一部廃止されれば、その事業を利用していた地域住民にとってはマイナスとなります。また、M&Aにより悪質な企業が地域社会に参入すれば、健全な地域文化維持の妨げとなります。

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M&Aによる金融機関のメリット

貸し倒れを防げる

もし売却側の企業が金融機関の融資を返せないまま廃業してしまえば、その融資を回収することは困難になります。M&Aは金融機関にとっても、貸し倒れを防ぐことのできる有効な手段です。金融機関は地域に多くの取引先を持ち、また全国の金融機関ともネットワークを持っているため、企業間のM&Aをサポートすることのできる組織と言えます。

仲介手数料を得られる

M&Aを行う企業に対し、金融機関がアドバイザーとして関われば、M&Aアドバイザリーの手数料を受け取れます。アドバイザリー業務を行なった場合の主な手数料は「着手金」「リテイナーフィー」「成功報酬」などです。

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M&A仲介手数料の相場を解説。着手金・中間金・成功報酬の種類、レーマン方式の計算方法と具体例、手数料を安く抑えるコツを紹介します。

地銀、信金はM&A・事業承継支援という、新たなビジネスモデルを作ることができる

すでにご説明した通り、日本では中小企業の後継者不足が問題となっており、特に地方では過疎化などの影響からこの問題が顕著です。そのため、地方でもM&A仲介のニーズは高まっており、地方銀行・信用金庫などは、自社店舗がある地域社会の中小企業を対象として事業承継支援ビジネスに、参入しやすくなっています。

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M&Aによる士業のメリット

税理士

M&Aにおいて、税理士は「企業価値を判定するバリュエーション」「税務・財務のデューデリジェンス」「アドバイザリー」などの業務を請け負えます。

特に、税務・財務の専門家である税理士は、バリュエーションを「コストアプローチ」「インカムアプローチ」「マーケットアプローチ」の3つの手法で実施可能です。

M&Aで税理士が担う役割とは?依頼できる業務・報酬相場を解説
M&A・事業承継
M&Aで税理士が担う役割とは?依頼できる業務・報酬相場を解説

M&Aで税理士に依頼できる業務(税務DD・スキーム検討・株価算定・申告)と報酬相場を解説。顧問税理士とM&A専門税理士の使い分けのポイントも紹介します。

公認会計士

会計士は、M&Aの実務に関われば「M&A戦略とスケジュールの策定」「バリュエーション」「財務デューデリジェンス」を行えるので、自身のキャリアの幅をさらに広げられます。

M&Aにおける公認会計士の役割・業務【現役会計士が徹底解説】
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M&Aにおける公認会計士の役割・業務【現役会計士が徹底解説】

M&Aで公認会計士は、企業価値評価と財務DDで重要な役割を担います。財務・会計分野の業務は、M&Aの成功を左右する重要なものです。現役の公認会計士が、M&Aにおける役割や業務内容をくわしく解説します。(公認会計士 伊藤嘉朗 監修)

弁護士

M&Aにおいて、弁護士が担当できる業務は多く「M&Aアドバイザー/FA業務」「M&A仲介業務」「M&Aに関連する法務・労務管理」などを担えます。

そのため、一度の依頼で企業同士のマッチングからクロージングまで一括で依頼を受けることも可能です。

M&Aにおける弁護士の役割とは?業務内容や費用相場も徹底解説
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M&Aにおける弁護士の役割とは?業務内容や費用相場も徹底解説

M&Aでは、シビアな法的判断が必要となり、弁護士の専門的な知識や交渉力がものを言う局面が多々あります。弁護士がM&Aで果たす役割や業務の内容、弁護士に依頼するメリットや費用相場などを詳しく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

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M&A成功事例・失敗事例

大企業のM&A成功事例

サントリー・ホールディングス

2014年、サントリー・ホールディングスは、ジムビームを所有している米国の蒸留酒企業にM&Aを実施、1.6兆円の譲渡金で大型の海外M&Aを成功させました。[3]

日本郵政

日本郵政は、2018年に今後3年間の間にM&Aやベンチャー投資に力を入れると発表。[4]同年12月には、アフラックコーポレーテッド・アフラック生命保険への3000億円の出資を決定しました。[5]

三井住友海上

三井住友海上は、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心とした市場に狙いを定め、数千億円規模のM&Aを行ってきました。[6]その結果、東南アジア諸国連合の加盟10カ国で、唯一元受事業を行っている損保グループになるまでに成長しています。
保険代理店の売却・M&A|相場・評価のポイント・事例を解説
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保険代理店の売却・M&A|相場・評価のポイント・事例を解説

保険代理店の売却相場は「継続手数料収入の倍率」で決まります。大型化・体制整備を背景としたM&A動向、評価されるポイント、実際の売却事例を解説します。

ソフトバンク

ソフトバンクは通信事業で成長する過程で、日本テレコム、ボーダフォン、イー・アクセスなどの企業をM&Aにより買収してきました。最近では、2016年に半導体企業ARMに対して3.3兆円という巨額の買収金額でM&Aを実施しています。[7]
情報通信業のM&A動向・メリット、売却価格の相場【成功事例も紹介】
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情報通信業のM&A動向・メリット、売却価格の相場【成功事例も紹介】

最新技術領域への適応などを目的に、情報通信業のM&Aは活発に行われています。情報通信業のM&Aでは、優秀な人材確保などのメリットを期待できます。情報通信業のM&A動向や売却・買収のメリット、M&Aの成功事例などをくわしく解説します。

楽天

ECモール最大手の楽天は、国内信販株式会社を買収し楽天カードのサービスをスタート、イーバンクを子会社化し楽天銀行を設立するなど、M&Aを活用し事業の幅を広げ続けています。[8]
EC業界のM&A・売却事例30選|売却相場と高く売るポイント【図解】
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EC業界のM&A・売却事例30選|売却相場と高く売るポイント【図解】

EC・ネット通販業界のM&A動向と売却事例30選を紹介。売却価格の相場観、評価されやすいECサイトの特徴、高値売却のポイントを図解で解説します。

大企業のM&A失敗事例

第一三共

2008年にインドの大手ジェネリック医薬品企業を買収しましたが、TOB終了後にFDAから品質問題を指摘され、インド国内からの30品目以上が輸入禁止に。買収した企業も、インド大手製薬会社に譲渡しました。
薬局のM&A・売却相場はいくら?調剤薬局の動向・事例・高く売るポイント
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薬局のM&A・売却相場はいくら?調剤薬局の動向・事例・高く売るポイント

調剤薬局の売却相場は「営業利益+薬剤師確保の価値」で決まります。薬価改定・大手再編を背景としたM&A動向、売却事例、高値売却のポイントを解説します。

NTTドコモ

NTTドコモは、2001年に米大手電話会社に16%(98億ドル)の出資、同時期にオランダの携帯電話会社にも15%(35.96億ドル)の出資をしましたが、結果的に約2兆円の損失を招きました。

三菱地所

1990年、同社の株式80%を13.75億ドル(当時約2,000億円)で買収、その後に100%まで追加出資しました。しかし、不況で不動産収入が減少した影響で、大半の不動産を売却する結果となりました。

松下電器産業(現・パナソニック)

1974年に、米国・カナダでのTV事業拡大のために買収を米企業のTV事業を買収しましたが、ブランド使用ができませんでした。また、1990年にもユニバーサルスタジオのMCAを買収しましたが、こちらも早期に手放しています。
製造業のM&A動向と事例|売却相場・評価のポイント【2026年版】
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製造業のM&A動向と事例|売却相場・評価のポイント【2026年版】

製造業のM&A動向と最新事例を解説。人手不足・後継者不在を背景とした再編、技術・設備が評価される売却相場の考え方、高値売却のポイントを紹介します。

大日本インキ化学工業(現・DIC)

アメリカで積極的に数社に対しM&Aを実行しましたが、シナジーを発揮できず現地法人に売却しています。

中小企業のM&A成功事例

「ゴーゴーカレー」がインド料理店の所有する工場買収の成約事例

国内外で精力的にブランド拡大を行っているゴーゴーカレー様が、約40年の歴史を持ち、国内で7店舗を展開する本格インド料理店サムラシード様の工場を買収。これにより、ゴーゴーカレー様はイスラム法で食べることを許されている「ハラール料理」が作れる工場を手に入れました。
1+1=100になるM&A。パートナーを組むことで鮮明になった世界展開【M&A事例】
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1+1=100になるM&A。パートナーを組むことで鮮明になった世界展開【M&A事例】

「美味しいカレーを世の中に広め、世界を元気にする事」をミッションに、国内外での店舗拡大や販路拡大、事業譲受によるブランド拡大を精力的に行なっているゴーゴーカレー。今回は、M&Aサクシードでの公

愛知県の施設常駐警備業者の後継者不足問題を1ヶ月で解決したスピード成約事例

愛知県で施設常駐警備業を営む株式会社ライフ・コーポレーション様は、後継者不足などによる事業承継問題に悩まれていました。そこで、M&Aサクシードを通じ買い手企業とのマッチングを図ったところ、わずか1ヶ月の短期間で、同じく愛知県に拠点を置く人材サービス企業の株式会社日輪様と成約にいたりました。
インターネットだからこそ実現したスピードマッチング。最初のメッセージから1ヶ月でM&Aが実現【M&A事例】
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インターネットだからこそ実現したスピードマッチング。最初のメッセージから1ヶ月でM&Aが実現【M&A事例】

株式会社ライフ・コーポレーション様は、愛知県にて主に施設常駐警備事業を展開し、多くの顧客に高品質のサービスを提供している会社です。しかし、後継者不足などの理由による事業承継の課題は同社にとって大きくな

フィリピン企業と日本企業のマッチングに成功した海外M&A事例

日本で会計・財務のスペシャリストとして、国内外の企業を支援するグローバル・コンサルティングファーム様が、M&Aサクシードを活用し、フィリンピンの売り手企業と日本の買い手企業をマッチング。成約が難しいとされる東南アジア企業とのM&Aを成功させました。

中小企業のM&A失敗事例

社外への情報漏洩の影響で不成立となったM&A事例 

製造業を営むA社は「経営者の高齢化」「後継者不在」などの理由から、M&A専門家に中小M&Aの相談を行いました。専門業社の迅速な対応により、4ヶ月で買い手企業が見つかり、基本合意に至ったのですが、最終契約前にA社経営者が社内外の人間にM&A情報を漏洩したことにより、破談に終わった失敗事例です。

譲り渡し側が不誠実であったためにM&Aが成立しなかった事例

運送業を営むA社は、後継者問題からM&Aの仲介を専門業者に依頼した所、A社が地域で有名な企業であったことから、すぐに買い手企業とのマッチングが実現しました。しかし、A社代表が「DDに必要な書類をいつまでも提出しない」「後から譲渡条件の変更を要求する」などの不誠実な対応を行なったため、買い手企業からの信頼を失い、不成立となりました。
運送会社の売却相場とM&A事例|高く売るポイント【2026年版・案件一覧あり】
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運送会社の売却相場とM&A事例|高く売るポイント【2026年版・案件一覧あり】

運送会社の売却価格相場と最新M&A事例を解説。ドライバー不足・2024年問題後の業界動向、許認可の価値、高値売却のポイントと実際の売却案件を紹介します。

[3]日経ビジネス
[4]日本郵政
[5]SankeiBiz
[6]三井住友海上
[7]日経クロストレンド
[8]楽天
[9]中小M&Aハンドブック

M&Aの成功事例40選|大企業・中小企業・業界別に成功要因を解説【2026年版】
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M&Aの成功事例40選|大企業・中小企業・業界別に成功要因を解説【2026年版】

M&Aの成功事例40選を大企業・中小企業・業界別に紹介。各事例の目的とスキーム、成功要因を整理し、自社のM&Aに活かせるポイントを解説します。

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M&Aのメリット・デメリットについてまとめ

M&Aを行えば、買い手・売り手双方にとって、事業拡大や資金回収までの時間を短縮できるというメリットが存在します。

しかしながら、買い手企業にとっては企業買収を実行したからといって、必ずしも業務統合後にシナジーを発揮できるとは限らない点がネックです。さらに、M&A成立後に売り手企業の粉飾が見つかれば、買い手・売り手間でのトラブルに発展するケースもあります。

M&Aは、成立した段階で「時間の購入」というメリットは享受できます。M&Aにおいては「事前に売り手企業に対し入念なDD(デューデリジェンス)を実施する」「信頼できるM&A仲介業者に間に立ってもらう」なども検討し、大きく失敗しないように意識しましょう。

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