システム開発・受託開発会社の売却は、後継者不足などの課題を背景に増加傾向です。システム開発・受託開発会社の売却・M&A事例やメリット、売却価格の相場、高値での売却可能性を高める方法を徹底解説します。(中小企業診断士 鈴木裕太 監修)
はじめに、システム開発・受託開発の業務内容や市場規模、現状・今後の動向を解説します。
ASCII.jpデジタル用語辞典では、システム開発を「企業で行われる業務などをシステム化するための、設計、プログラミング、テストなどの一連の作業の総称」と定義しています。[1]
簡単に言うと、システム開発会社とは業務に必要なシステムを開発し、それを販売する事業者のことです。
実務では、業務用のシステムのみならず、一般消費者が使用するシステム(ゲームソフトやWebサービスなど)の開発も、システム開発に含めることが一般的です。
一方で受託開発とは、顧客から依頼された内容のシステムを開発する業務です。[2]
つまり受託開発会社は、システム開発業界における業態の1つです。
自社のサービスまたは商品を開発・販売する会社と、対極的な業態であると言えます。
総務省の日本標準産業分類において、システム開発事業は「ソフトウェア業」に該当すると考えられます。
日本標準産業分類では、ソフトウェア業(システム開発業)は、以下の4つに分類されます。[2]
※ハードウェアの開発をシステム開発業に含める考え方もあります。
システム開発・受託開発業界の特徴は、SIerを頂点とした「多重下請け」の構造が存在している点です。
SIer(エス・アイアー)とは、システム開発業務のコンサルティングから設計・開発・運用までの業務を一括で請け負う業態または会社を意味します。
基本的には、ハードウェアの製造企業(富士通など)や、独立系の企業(大塚商会など)といった大手がSIerに該当します。
すべての業務を自社内で完結するケースもありますが、SIerは受注した業務の一部を中小規模のシステム開発会社に発注するケースが多いです。
また、中小システム開発会社がSIerから受託した業務の一部を、さらに下請けとなる個人事業主や零細開発会社に発注するケースも少なくありません。
そのため、受託開発の業務を主な収益源としている中小・零細規模のシステム開発会社は多いと言われています。
経済産業省が公表している「特定サービス産業実態調査」によると、2018年におけるソフトウェア業(≒システム開発業)の市場規模(年間売上高)は14兆8,401億円です。
また、2007年から2018年までの市場規模の推移は以下のとおりです(百万円以下は四捨五入)。[3]
2007年から2009年にかけて市場規模が拡大したものの、リーマンショックなどの影響で、2009年から2015年のあいだは市場規模が縮小しました。
ただし2017年以降は、再び市場規模が拡大しています。
[1] システム開発とは(コトバンク)
[2] 日本標準産業分類 大分類G-情報通信業(総務省)
[3] 特定サービス産業実態調査(経済産業省)
M&A Onlineによると、2020年(12月21日まで)におけるIT・ソフトウェア業界のM&A発表件数は148件です。[4]
当業界におけるM&Aの件数は、2018年から3年連続で過去最高の件数を更新しているとのことです。
したがって、IT業界に含まれるシステム開発会社によるM&Aも活発に行われていると言えます。
また、金額が公表されている案件のうち、10億円以下のM&Aが約71%を占めており、小型のM&Aが多い一年となりました。[4]
その背景には、下記2つの要因があると言われています。
今後も人口減少や経営者の高齢化が進むことで、上記の要因を背景としたシステム開発・受託開発会社によるM&Aは活発化すると考えられるでしょう。
システム開発・受託開発会社を売却すると、下記5つのメリットを得られます。
以下では、それぞれのメリットを具体的に解説します。
東京商工リサーチの2020年「後継者不在率」調査によると、システム開発が含まれる情報通信業の後継者不在率は75.6%であり、全産業でもっとも高い結果となりました。[5]
社歴が浅い企業が多いことや、代表者の年齢が比較的若いことが背景にあると言われており、後継者不足が大きな問題とはなっていないという見方もあります。
しかし中には、経営者が既に高齢であるにもかかわらず、後継者がおらず廃業の危機にあるシステム開発・受託開発会社も存在します。
また、現経営者が高齢となることで、いずれは事業承継を行えずに廃業の危機に直面する可能性は十分に考えられます。
加えて、経営者が若いとしても、後継者がいなければ会社を畳んで新しいことを始めることは困難です。
一方でM&Aによってシステム開発や受託開発の会社を売却すれば、後継者がいない企業でも第三者に事業を引き継いでもらえます。
そのため、雇用しているエンジニアや取引先に迷惑をかけることなく、現会社の経営からリタイアできます。
1つ目のメリットと重複しますが、新しい事業を始めることができる点も、システム開発・受託開発の会社を売却するメリットの1つです。
M&Aによってシステム開発の事業・会社を売却すれば、これまでその事業に費やしていた分だけリソース(人員や時間、予算など)に空きが生じます。
そのため、自社サービス開発などの新しい事業に注力できるようになります。
特にM&Aでは、会社や事業を売却することで、まとまった金額の資金を獲得できます。
多額の資金を獲得することで、他の事業の成長スピードを加速させたり、自己資金のみでは行えなかった事業に着手したりできます。
特に受託開発事業が主力ビジネスとなっているシステム開発会社の場合、「今の事業は仕方なく行っているだけで、本当は自社サービスを開発したい」と経営者が考えているケースは少なくありません。
現状の受託開発事業に不満を抱えている経営者様にとって、M&Aによる会社・事業の売却は有力な選択肢となるでしょう。
M&Aによって同業種であるシステム開発会社の傘下に入った場合、エンジニア同士で人材交流を行ったり、売却先企業から最新技術などを教えてもらったりすることが可能です。
その結果、売却前と比べてエンジニアの育成を加速させる効果が期待できます。
また、大手のシステム開発会社とM&Aを行えば、M&A前と比べてエンジニアの待遇が良くなる可能性があります。
待遇が良くなることで、優秀なエンジニアの採用が容易となったり、離職率が下がったりする効果を期待できます。
M&Aによって大手システム開発会社の傘下入りを果たすと、売却先企業が有する豊富な資金やブランド力、最新技術、コスト削減のノウハウなどを活用できるようになります。
こうした経営資源を有効活用することで、システム開発事業の成長スピードを速める効果を得られます。
また、利益率の向上(コスト削減)や業績の改善・安定化などの効果も期待できるでしょう。
株式譲渡では株主(≒経営者)が、事業譲渡では法人がM&Aによる売却収益を得られます。
くわしくは後述しますが、システム開発・受託開発事業や会社の売却では、数年分の営業利益+時価純資産に相当する金額や、エンジニアの価値単価×人数をもとに算出した金額ほどの収益を得られます。
そのため、前述したように自社サービスの開発や既存の主力事業などに資金を投入できるようになります。
もしくは、会社経営からリタイアして、悠々自適に自由な生活を送ることも可能です。
システム開発・受託開発会社の売却を深く理解するには、過去に行われたM&Aの事例が参考となります。
事例では、「どのような業態の会社とM&Aを行ったか」、「どのような目的でM&Aを行ったか」、「会社の売却でどのようなメリットを得られたか」、「どのくらいの金額で売却できたか」などを知ることができます。
今回は、システム開発・受託開発会社の売却・M&A事例を厳選して30例紹介します。
2021年に行われた最新事例も紹介しますので、システム開発・受託開発会社におけるM&Aの動向を知りたい方もぜひ参考にしてください。
GHインテグレーション:受託開発事業や、国内大手SIerへのSES事業を運営
フーバーブレイン:企業向けサイバーセキュリティツールの提供や、SIerに常駐してのITサービスやネットワークを守る構築事業、働き方改革支援の事業を運営
譲渡企業:職場環境や給料、福利厚生などのエンジニアの労働条件改善
譲り受け企業:5GやIoT、AI領域を得意とする優秀なエンジニア人材の確保、事業拡大
P&P:福岡県に本社を置き、システム開発事業および技術者派遣事業を運営
Success Holders:テクノロジー事業(SESなど)、メディア事業(トレンド情報や地域情報を届ける紙メディア)の運営[6]
譲り受け企業:テクノロジー事業の成長、収益力の向上
アネックスシステムズ:金融・決済系のシステム開発を強みとする会社。ITアプリケーション開発事業、ITソリューションコンサルティング事業を運営
オープンリソース:小売業界におけるPOS周辺・基幹システムの開発、金融決済システムやアプリケーションの開発支援・維持などの事業を運営
譲り受け企業:事業ポートフォリオおよび顧客基盤の拡充、顧客の課題解決を支援する体制構築
エグゼクション:SES事業(クラウド基盤構築、運用保守などのソリューション提供)を運営
パワーソリューションズ:金融機関向けに、システムの受託開発や運用保守、業務コンサルティングなどの事業を展開
譲り受け企業:市場・顧客ニーズへの対応力向上、サービスの付加価値向上、売り手・買い手両社の取引拡大
譲渡企業:買い手企業の人事制度ノウハウの適用による従業員のモチベーション・定着率の向上
レフトキャピタル:当時、アロートラストを傘下に抱えていた持株会社
※アロートラスト:金融や流通などの業界において、システムの受託開発事業を展開[10]
ビーネックスグループ(現:夢真ビーネックスグループ):組込み開発の受託事業や技術者派遣事業などを運営[11]
譲り受け企業:新たな顧客基盤の開拓
譲渡企業:譲り受け企業の採用基盤活用による安定的なエンジニアの採用、継続的な成⻑の実現
ヒューマンソフト:コンピューターソフトウェアの開発事業を運営
アクシス:システムインテグレーション事業、クラウドサービス事業の運営
譲り受け企業:グループ全体の人員体制強化、事業の多様化
譲渡企業:経営基盤の強化や開発人員の増強、取引先拡大による利益率向上および事業の成長発展
エイチアイ:アートスパークホールディングスの連結孫会社として、システムの受託開発事業を運営
ミックウェア:カーナビソフトや車載ソフトウェアの開発事業を運営
譲り受け企業:高度な組込系技術を有する譲渡企業の買収による、車載ソフトウェア開発事業のさらなる強化・発展[13]
譲渡企業(親会社):自社製品を強みとした経営方針への転換(受託事業を行う孫会社の切り離し)[14]
Zaif Holdings:暗号資産の取引所運営、暗号資産の取引所運営に関するシステムの開発・販売などの事業を運営
CAICA:システム開発を行うCAICAテクノロジーズや、金融商品の企画等を手がけるeワラントグループを子会社に持つ企業
譲り受け企業:それまで資金協力を行っていたZaif Holdingsの子会社化による「経営の迅速化」
エフェクト:組み込みソフトウェア等の受託開発、AI/IoT活用システムの自社開発事業を運営
長大:橋梁設計の技術を強みとする総合建設コンサルタント会社
譲り受け企業:新たな事業領域の創出、既存事業の拡大、中長期的な企業価値向上
アイティ・クラフト:システム開発やエンジニア派遣などの事業を運営
ミナトホールディングス:自動プログラミングシステムの製造・販売、システム受託開発などの事業を運営
譲り受け企業:グループ内におけるシステム開発事業の拡大・成長、グループ他社との協業推進による相乗効果の創出
ケア・ダイナミクス:ネクスグループの子会社として介護ロボット・介護ICTシステムの導入支援、介護事業者向けASPシステムの提供
エイム・ソフト(現:クシムソフト):システム開発やIT人材の育成・派遣、セキュリティコンサルティング、IT講師派遣などの事業を展開[18]
譲り受け企業:高利益率であるシステム受託開発案件の獲得、非稼働エンジニアの有効活用による経営安定化
譲渡企業(親会社):グループ全体における経営資源の最適配分実現
ホープス:システム開発、ITコンサルティング、ERP導入支援などの事業を運営
SHIFT:ソフトウェアの品質保証・テスト事業を運営
譲り受け企業:ERP関連サービスの強化、サービス体制の強化、顧客ポートフォリオの拡大
譲渡企業:営業窓口の拡大による販路強化、サービス体制の向上、強固な会社基盤の構築
アクティブ:システムの受託開発、情報処理サービスの提供事業を運営
クロスキャット:金融や製造、流通などの多様な業界に対してシステムソリューションのサービスを提供
譲り受け企業:経営資源の相互活用による既存顧客に対する利便性向上、新規ユーザー層の取込み強化
フィニティ:東海地区の大手・中堅企業を対象に、生産管理システムなどの開発サービスを提供
シーアイエス(CIS):東海地区の企業を対象に、システム基盤構築や業務パッケージ導入支援、DXソリューション事業などを運営
ソフテック:システム設計・開発、システムの保守・運用管理、業務支援サービス・情報提供サービスなどの事業を運営
エル・ティー・エス:コンサルティング事業、ビジネスプロセスマネジメント事業、デジタル活用サービス事業を運営[23]
譲り受け企業:東海エリアでの事業拡大、リモートワークなどに必要なシステムに関する整備・運用支援の強化
ラグザイア:Ruby On Railsを活用したアプリケーション開発事業を運営
ビーイング:建設業向け業務用アプリケーションの開発・販売事業を運営。近年は、Webアプリケーションの開発環境として定評のあるRuby On Railsを活用し、クラウド環境との親和性を高めた商品開発を推進。
譲り受け企業:Webアプリケーションの開発力強化、クラウド環境を活かした新商品の開発
ヴィオ:大手SIベンダー・メーカーを顧客に、金融や流通向けビジネスアプリケーションの受託開発事業を運営
SAMURAI&J PARTNERS:データ通信高速化ミドルウェアの開発事業を運営
譲り受け企業:IT分野の事業規模拡大、効率的なシステム開発体制の構築、仮想通貨やクラウドファンディング関連の事業におけるシナジー効果の創出
フジソフトサービス:汎用系・オープン系を問わないシステムの受託開発事業、SES事業を運営
ナレッジスイート:営業活動の生産性向上や働き方改革支援などに役立つクラウドサービスの開発・提供事業を運営
譲り受け企業:優秀な技術者の確保、先端技術者の育成体制強化
新和コンピュータサービス:エンドユーザーとの直接取引で培われた技術力・開発力を強みとするシステム開発事業を運営
船井総研ホールディングス:経営コンサルティング事業を運営する船井総合研究所を傘下に持つ持株会社[28]
譲り受け企業:デジタルシフト戦略の推進、顧客満足度の向上
フュージョンアイ:システム開発、基盤構築・運用、クラウドソリューションサービスなどの事業を運営
トラスト・テック(現ビーネックスグループ):開発系事業(システム開発等)、製造系事業(技術者派遣・請負等)を運営[30]
譲り受け企業:IT・ソフト領域の事業および業態の拡大、技術者・顧客の確保による事業基盤の充実化
RINET:システムの受託開発、エンジニア派遣事業を運営。AIやIoT分野での社内教育やシステム開発にも注力。
ITbook:ITコンサルティング事業を運営。[32]近年はビッグデータやAIなどに関連した新規事業の創出にも注力。
譲り受け企業:新しい事業領域への進出、既存事業とのシナジー効果創出
トライフォート:スマートフォン向けアプリやWebサービスの開発・運営事業を展開
ユナイテッド:スマホ向けゲームアプリの提供、広告配信プラットフォームの運営、コンテンツ事業などを展開
譲り受け企業:経験豊富な開発組織・優秀な経営人材の獲得、安定的な収益が見込める事業の取得
電緑:通信業や生命保険業などを対象としたシステム開発、ブロックチェーン技術を用いたシステム開発などの事業を運営
クラウドワークス:クラウドソーシングのWebサービスを運営
譲り受け企業:譲渡企業が有するブロックチェーン技術の取得
プロビズモ:東京や島根などを拠点に、システムの受託開発事業を運営。「RubyやJava等によるWebアプリ開発能力」や「約20名のプロマネによる元請案件での受託開発力」が強み。
テクノプロ:組込開発や業務系システム・Webシステム開発、半導体設計などの事業を多角的に展開[36]
譲り受け企業:請負受託領域の拡大、エンジニアの能力向上[37]
譲渡企業:顧客ニーズへの対応体制の構築、買い手企業が有する顧客基盤や教育研修制度の活用による社員の成長[38]
アンドールシステムサポート:車載システムや物流搬送設備における制御システムの受託開発事業を運営
ソーバル:組込み開発を強みとしたシステム開発事業を運営[39]
譲り受け企業:組込みシステムの受託開発分野における業態拡大
エイム:デバイス組込み各種制御システムの設計・開発、Webシステムの設計・開発などの事業を運営
ユビキタス:組込みソフトウェア製品やネットワーク関連製品の開発事業を運営
譲り受け企業:組込みシステムに関する高い技術力と優秀なエンジニアの獲得、車載機器メーカー等に対する両社の製品・サービスの拡販
ミュートス:製薬企業に特化したMRに対する営業支援システムの開発、インターネット関連システムの開発
ファーマライズHD:調剤薬局事業やドラッグストア・コンビニなどの物販事業を全国317店舗で展開
譲り受け企業:医療用ソフトウェアの開発拡大・効率化、両社の経営資源活用による健康保険制度外の事業拡大
システム情報パートナー:医療情報システムの受託開発事業、病院への常駐による医療情報システムの運用事業などを運営
CEホールディングス:医療システムの開発やヘルスケアサイトの運営などを行う子会社を有する持株会社[43]
譲り受け企業:付加価値の高い製品・サービスの提供実現、医療情報システム開発の幅・深さの拡充
デジタルクエスト:アプリの受託開発、ECサイトなどのWeb開発事業を運営
トレジャー・ファクトリー:首都圏および関西圏を中心とした総合リユース業を運営
譲り受け企業:技術力を強みとする売り手企業の買収による新規サービスの創出
譲渡企業:事業の成長、新サービスの開発
COMBO:VRやARなどのシステム受託開発事業を運営
テクノモバイル:モバイルアプリやWebシステムの開発事業を運営
譲り受け企業:地方エリアへの事業拡大、優秀なエンジニアの獲得
譲渡企業:経営の先行き不安解消、従業員の雇用維持
[6] サービス一覧(Success Holders)
[7] システム開発及び技術者派遣企業の株式取得に関するお知らせ(Success Holders)
[8] 当社連結子会社による株式の取得に関するお知らせ(gooddays ホールディングス)
[9] エグゼクションの株式取得に関するお知らせ(パワーソリューションズ)
[10] レフトキャピタルの株式取得に関するお知らせ(ビーネックスグループ)
[11] ビーネックス
[12] ヒューマンソフトの株式取得に関するお知らせ(アクシス)
[13] エイチアイを買収・完全子会社化(ミックウェア)
[14] 連結孫会社の異動及び特別利益の計上に関するお知らせ(アートスパークホールディングス)
[15] 子会社の異動を伴う株式の取得に関するお知らせ(CAICA)
[16] エフェクトの株式取得に関するお知らせ(長大)
[17] アイティ・クラフトの株式取得に関するお知らせ(ミナトホールディングス)
[18] Service(Kushim soft)
[19] 子会社の異動を伴う株式譲渡に関するお知らせ(ネクスグループ)
[20] ホープスの株式取得に関するお知らせ(SHIFT)
[21] アクティブの株式取得に関するお知らせ(クロスキャット)
[22] 当社連結子会社による株式取得に関するお知らせ(JBCCホールディングス)
[23] 会社概要(エル・ティー・エス)
[24] ソフテックの株式の取得に関するお知らせ(エル・ティー・エス)
[25] ラグザイアの株式取得及び簡易株式交換に関するお知らせ(ビーイング)
[26] ヴィオの株式取得に関するお知らせ(SAMURAI&J PARTNERS)
[27] フジソフトサービスの株式取得に関するお知らせ(ナレッジスイート)
[28] 会社概要(船井総研ホールディングス)
[29] 連結子会社の異動(株式取得)に関するお知らせ(船井総研ホールディングス)
[30] グループ企業(ビーネックスグループ)
[31] フュージョンアイの株式取得に関するお知らせ(トラスト・テック)
[32] 会社概要(ITbook)
[33] RINETの株式取得に関するお知らせ(ITbook)
[34] トライフォートの株式取得に関するお知らせ(ユナイテッド)
[35] 電縁の株式の取得に関するお知らせ(クラウドワークス)
[36] サービス紹介(テクノプロ)
[37] 連結子会社によるプロビズモの普通株式取得に関するお知らせ(テクノプロ・ホールディングス)
[38] 弊社はテクノプロ・グループの一員になりました(プロビズモ)
[39] 事業案内(ソーバル)
[40] アンドールシステムサポートの株式取得に関するお知らせ(ソーバル)
[41] エイムの株式の取得に関するお知らせ(ユビキタス)
[42] ミュートスの株式取得に関するお知らせ(ファーマライズホールディングス)
[43] CEホールディングスグループについて
[44] システム情報パートナーの株式取得に関するお知らせ(CEホールディングス)
システム開発・受託開発の会社を売却する際、経営者の方は「どのくらいの金額で売却できるのか」を知りたいかと思います。
この章では、システム開発・受託開発会社のM&Aにおける売却価格の相場をわかりやすく解説します。
システム開発・受託開発会社の売却金額は、事業規模や買い手企業との間で期待できるシナジー効果の大きさ、事業の成長性などの要素によって変動します。
そのため、一概に「〇〇万円が相場」とは断言できません。
ただし、中小企業庁が公開している「事業承継マニュアル」で示されている通り、一般的な中小企業のM&Aでは「時価純資産+のれん代(2〜5年分の営業利益)」を企業価値とみなし、その価額を基準に売買金額を決定するケースが多いです。[45]
したがって、システム開発・受託開発会社も同様に、「時価純資産+営業利益×2〜5」で算出した金額を、売却金額の目安と考えることができます。
たとえば時価純資産が3,000万円、営業利益(3年平均)が8,000万円のシステム開発会社であれば、3,000万円+8,000万円×3年=2億7,000万円に近い金額で売却できる計算です。
システム開発・受託開発会社(同業者)が買い手の場合、「エンジニアの価値単価×エンジニアの人数」で算出した価格を、売買金額として提案してくれることもあります。
たとえばエンジニアの価値単価が1,200万円、エンジニアの人数が50人の受託開発会社であれば、1,200万円×50=6億円が売却金額となります。
この計算方法で買い手と合意でき、かつ優秀なエンジニアを多く抱えている売り手企業であれば、前述した相場よりも高い金額で会社・事業を売却できる可能性があります。
システム開発・受託開発会社の売却価格について、最終的には売り手と買い手の交渉で決定します。
「時価純資産+営業利益×2〜5年」や「エンジニアの価値単価×エンジニアの人数」に近い金額で成約することもありますが、実際にはバリュエーション(企業価値評価)を行い、将来性や純資産額、過去の取引などを基準に価格を決定することが一般的です。
バリュエーションの方法は、「インカムアプローチ」、「マーケットアプローチ」、「コストアプローチ」の3種類に大別されます。
この章では、各方法の概要やメリット・デメリット、具体的な手法を説明します。
インカムアプローチとは、評価対象企業の将来にわたる収益力を基準に、企業価値(≒株式価値)を算出する方法です。
システム開発・受託開発会社をインカムアプローチで評価するメリットは以下のとおりです。
一方で、インカムアプローチには下記2つのデメリット(注意点)があります。
主な手法は下記の2つです。
マーケットアプローチとは、評価対象会社と類似した上場会社や類似した取引などを基準に、企業価値(≒株式価値)を算出する方法です。
マーケットアプローチでは市場情報(類似企業・取引など)を参考とするため、システム開発・受託開発会社の企業価値を客観的に評価できます。
一方で、マーケットアプローチには下記3つのデメリット(注意点)があります。
主な手法は下記の2つです。
コストアプローチとは、評価対象会社における純資産を基準に、企業価値(≒株式価値)を算出する方法です。
コストアプローチのメリットは、帳簿の内容を基準とすることで、システム開発・受託開発会社の企業価値を客観的に評価できる点です。
一方で、コストアプローチには下記3つのデメリット(注意点)があります。
主な手法は下記の2つです。
システム開発・受託開発会社のM&Aを行う際、売り手経営者の方はできる限り高値で売却したいと考えるでしょう。
特にエンジニアの採用や育成に費用がかかっている場合、その費用も加味して買い手企業に評価してもらえればベストです。
この章では、高い金額でシステム開発・受託開発会社を売却できる可能性を高める下記7つの方法を紹介します。
以下では、それぞれの方法をくわしく解説します。
一口にシステム開発・受託開発会社といっても、組込み開発やアプリ開発、業務システム開発など、行っている業務内容(業態)は多岐に分かれます。
異なる業態において、どのような技術やエンジニアが高い価値を持っているかを評価することは簡単ではありません。
そのため、業態が異なる会社に対して会社を売却する場合、自社が有する経営資源の価値を正しく評価してもらえない可能性があります。
自社のエンジニアや技術を正しく評価してもらい、高値での会社・事業売却が成功する可能性を高めるには、同じ業界・業態の買い手企業を選定することが大切です。
たとえば組込み開発が主力事業の受託開発会社であれば、同じく組込み開発を主力事業とするシステム開発会社が最適な買い手となります。
優秀なエンジニアを多く抱えているシステム開発会社は、そうでない企業と比較して、高単価の案件をより沢山こなすことができるため、売上や利益が多くなると言われています。
そのため、優秀なエンジニアを多く抱えている売り手企業ほど、買い手企業から高い評価を受ける傾向があります。
したがって、高い金額でシステム開発・受託開発会社を売却したいならば、優秀なエンジニアをたくさん確保する施策が効果的です。
特に、買い手企業が前述した「エンジニアの価値単価×エンジニアの人数」で評価してくれる場合、期待以上の売却金額となる可能性もあります。
現時点で優秀なエンジニアが少ないならば、エンジニアの採用活動やスキルアップの強化に努めましょう。
優秀な人材確保・育成には時間がかかるため、システム開発・受託開発会社の売却に関する準備は早い時期から進めるのがおすすめです。
前述したとおり、システム開発・受託開発会社同士のM&Aでは、「事業規模(収益)の拡大」や「他地域・海外への進出」を目的に同業界の会社を買収する事例が少なくありません。
事業規模の拡大により収益を増やす場合、取引先を一社ずつ増やしていく過程で多大なコストや労力、時間がかかります。
また、海外や他の地域に進出する際にも、認知度形成や顧客獲得に多大な費用や労力・時間を要します。
一方で大手の取引先を一社確保すれば、安定的にたくさんの収益が入ってくるようになり、事業規模の拡大を短期間で実現できる可能性が高まります。
また、海外企業と取引しているシステム開発会社であれば、その企業と提携することで、海外進出にかかる費用や時間を削減できる可能性があります。
以上の理由から、大手企業や海外企業などの優良な取引先を抱えているシステム開発会社は、「事業規模(収益)の拡大」や「他地域・海外への進出」を目的とする買い手企業から高く評価される傾向があります。
高い金額で会社・事業を売却できる可能性を高めたいならば、人材確保・育成に加えて優良な取引先の確保にも注力しましょう。
先述の事例で確認できるとおり、システム開発・受託開発会社の売却では、将来の収益性を基準としたDCF法をもとに売却金額が決定されることが多いです。
収益性を重視する買い手は多いため、売上や利益・利益率を高めることは、高い金額でシステム開発・受託開発会社を売却する可能性を高める上で有効です。
収益性を高めるには、前述した「優秀なエンジニアの確保」や「優良取引先の確保」が効果的な施策となります。
また、コスト削減を図って利益率を高めるのも良いでしょう。
システム開発・受託開発会社の売却では、買い手企業との交渉で最終的な売却金額を決定します。
売り手側が自社の強み(優秀なエンジニアなど)を認識していなければ、買い手企業との交渉で強みをアピールできず、結果的に安い金額でM&Aが成約する事態となり得ます。
このような事態を防ぐためには、まず売り手企業が自社の強みを把握することが必要です。
買い手企業のニーズや競合他社を分析し、「他社よりも優れていて、かつ買い手企業のニーズを満たせる強み」を見つけることが重要です。
こうした強みが明確となったら、わかりやすい資料や客観的なデータなどを準備して強みを的確にアピールし、買い手企業に自社の魅力を認識してもらいましょう。
そうすれば、満足できる金額でシステム開発・受託開発会社を売却できる可能性が高まります。
買い手企業の多くは、エンジニアなどの人材確保を目的の1つとして、システム開発・受託開発会社を買収します。
そのため、買収後に人材が流出するリスクが高いと判断された場合、たとえ優秀なエンジニアを擁していても、リスクの分だけ売却金額が低くなるおそれがあります。
こうしたリスクを防ぐには、売却後に人材が流出するリスクを少しでも軽減することが必要です。
具体的には、主に以下の施策が効果的です。
システム開発・受託開発会社のM&Aでは、会計や税務などの専門知識のみならず、システム開発業界に関する専門的な知識や経験も必要です。
業界に対する知識・経験がないM&A専門業者(仲介会社、マッチングサイトなど)に実務を依頼すると、下記に挙げた状況となるリスクがあります。
以上のような状況に陥らないためには、システム開発・受託開発業界を熟知しており、かつ当業界のM&Aに対する実績が豊富な仲介会社やマッチングサイトを利用するのがおすすめです。
M&Aの交渉を円滑に進めるには、交渉相手がM&Aを行う理由(目的)を理解することも重要です。
理由を理解することで、相手企業がM&Aによって得られるメリットを的確に提示しやすくなるためです。
この章では、売り手と買い手それぞれの視点で、システム開発・受託開発会社のM&Aを行う理由を説明します。
売り手企業がシステム開発・受託開発会社を売却する理由は下記の4つです。
前述のとおり、他の業界と同様にシステム開発・受託開発業界では後継者不足の問題が深刻となっています。
そこで、第三者への事業承継を目的として、後継者不足の売り手企業が会社・事業売却を行うケースは数多く見受けられます。
売り手経営者の中には、新しい事業やサービスを始めるために、今現在経営しているシステム開発会社を売却する方もいます。
特に受託開発を主力事業としている会社の場合、「やりたくないけど、収益を維持するために仕方なく受託の業務を行なっている」という悩みを抱えている経営者は少なくありません。
M&Aによって会社や事業を売却すれば、やりたくない受託の業務から解放される上に、売却利益や空きができたリソースを新規事業・サービスに投入できるようになります。
近年は、会社や事業の売却益を獲得することを主な目的として、システム会社・受託開発会社を売却する経営者の方も多いです。
会社・事業を売却すると、前述の通り獲得した資金を新規・既存事業に投入したり、経営からリタイアして悠々自適な生活を送ったりできるようになります。
こうしたメリットを得るために、最初からM&Aによるイグジットを最終的なゴールに定めて、システム開発・受託開発の会社を立ち上げる起業家も多いと言われています。
従業員の採用・育成をはじめとした経営課題を解決するために、大手企業の傘下入りを前提としたM&Aを行うシステム開発・受託開発会社も多いです。
情報処理推進機構が公表している「IT人材白書2020」によると、93%のIT企業でIT人材の量が不足しています。
また、IT人材の質に関しては、92.1%のIT企業が不足であると感じているとのことです。[46]
つまり大半のIT企業では、十分な数のIT人材(エンジニアなど)を確保できておらず、かつ抱えているIT人材の技術力も十分ではない状況ということです。
しかし、エンジニアなどのIT人材を確保するには、多大なコストや労力をかけて採用活動を行う必要があります。
また、「優秀なエンジニアの確保」や「エンジニアのスキルアップ」を行うには、給与などの労働条件を良くしたり、育成にコスト・労力をかけたりしなくてはいけません。
そのため、予算やリソースに限りがある中小規模のシステム開発会社にとって、従業員の採用・育成に関する課題を解決することは簡単ではありません。
そこで、潤沢な資金力や育成ノウハウ・環境などを持つ大手企業とM&Aを行い、傘下入りを実現する売り手企業が多いのです。
買い手企業がシステム開発・受託開発会社を買収する理由は下記の3つです。
エンジニアの採用・育成が課題となっているのは、売り手企業だけでなく買い手企業も同様です。
たとえ大手で名の知れたシステム開発会社でも、優秀なエンジニアを短期間でたくさん確保することは簡単ではありません。
そこで、一度にまとめて優秀なエンジニアを確保する目的で、システム開発・受託開発会社を買収するのです。
新しい業態・エリアへの進出を図る目的で、異なる業態やエリアで事業を行うシステム開発会社を買収するケースも多いです。
たとえば、組込み開発がメインの企業がアプリケーション開発を主力事業とする企業を買収するケースや、首都圏を拠点とする企業が関西圏を拠点とする企業を買収するケースが該当します。
新しい業態やエリアで事業を始めて、それを軌道に乗せるまでには、営業活動や知名度向上などに多大な時間やコスト、労力がかかります。
そこで、新業態・エリアにおいて事業が軌道に乗るまでの時間を短縮する目的で、その業態・エリアで事業を行うシステム開発会社を買収するのです。
また、市場が伸びていることを背景に、まったく別業界の企業が新規参入を目的に、システム開発会社を買収する事例も少なくありません。
システム開発業務を内製化する目的で買収を行う買い手企業も少なくありません。
システム開発会社を買収すると、それまで外注していた業務を内製化することで、外注コストを削減できます。
また、突然のトラブルや障害に対して迅速に対応できるようになるため、顧客満足度の向上にもつながります。
システム開発・受託開発会社の売却・M&Aでかかる費用は以下の3つです。
それぞれの概要や金額の目安をくわしく説明します。
システム開発・受託開発会社の売却では、買い手企業探しやバリュエーション、デューデリジェンス 、契約書の作成など、専門的な知識や幅広いネットワークが必要となる実務をこなす必要があります。
そのため、M&Aアドバイザリー会社や仲介会社、マッチングサイトに実務のサポートを依頼するケースが一般的です。
アドバイザリー費用や仲介手数料として、具体的には「相談料」や「着手金」、「中間報酬」、「リテイナーフィー」、「成功報酬」、「デューデリジェンス費用」などの費用がかかります。
各手数料の概要と相場をまとめると以下のとおりです。
手数料の名称 | 概要 | 相場 |
---|---|---|
相談料 | 正式依頼の前に相談する際にかかる手数料 | なし〜1万円 |
着手金 | M&Aの業務を依頼するタイミングで | なし~200万円 |
中間報酬 | M&Aのプロセスがある程度進んだ | なし~100万円 |
リテイナーフィー | 業務の対価として毎月支払う手数料 | なし~50万円/月 |
成功報酬 | M&Aの最終契約を締結した後に支払う | 取引金額×1〜5%程度 |
デューデリジェンス費用 | 買い手側による調査でかかる費用 | なし〜200万円 |
システム開発・受託開発会社を売却すると、売却で得た所得(≒利益)に対して税金が課税されます。
課税される税金の種類や金額は、用いるM&A手法によって異なります。
今回は、代表的な手法である「株式譲渡」と「事業譲渡」にわけてお伝えします。
株式譲渡とは、売り手企業の株式を買い手企業に譲渡するM&Aの手法であり、主に会社ごと売却するケースで用いられます。
株式譲渡によってシステム開発・受託開発の会社を売却すると、売却金額と各種経費(主に取得原価)の差額である「譲渡所得(譲渡益)」に対して課税されます。
株主が個人である場合には、譲渡所得に対して所得税、復興特別所得税、住民税が課税されます。
上記3種類の税金を合計して、税率は一律で20.315%です。
一方で株主が法人であるケースでは、会社の譲渡益に対して法人税等が課税されます。
個人のケースとは異なり法人税等の税率は一定ではありません。
税率は約30〜40%となります。
事業譲渡とは、一部または全ての事業を買い手企業に譲渡する手法であり、主に社内にある事業や資産・権利などの一部のみを売却するケースで用いられます。
事業譲渡によってシステム開発・受託開発会社が一部の事業を売却した場合、売り手企業に対して主に法人税等と消費税が課税されます。
法人税等に関しては、株式譲渡(株主が法人のケース)と同様に、譲渡益に対して約30〜40%の税率で課税されます。
なお事業譲渡における譲渡益は、売却金額から譲渡した資産と負債の差額を差し引いた金額です。
式で表すと、「譲渡益 = 売却金額 − (譲渡資産 − 譲渡負債)」となります。
ちなみに、上記の計算式で算出した金額がマイナス(譲渡損)である場合、マイナス分の金額を他の利益と相殺し、法人税などの負担を軽減できます。
一方で消費税に関しては、譲渡した資産のうち「課税資産」にのみ課税されます。
課税資産には、土地以外の有形固定資産や無形固定資産(ソフトウェア等)、棚卸資産、のれん代が当てはまります。
税率に関しては、通常の商品・サービスと同様に10%(2021年10月現在)です。
仲介手数料や税金以外にも、システム開発・受託開発会社のM&Aでは、さまざまな費用が発生します。
上記以外の費用を下記にまとめましたので参考にしてください。
売り手側では、株式譲渡による会社売却に際して、株券発行費がかかる可能性があります。
株券発行費とは、株式の発行に際して生じるコストです。
株券を発行しない企業であれば、株券発行費は必要ありません。
ただし、定款の定めで株券発行会社となっている場合には、株式譲渡に際して株券を発行し、買い手側に対して現物を譲渡しなくてはいけません。
株券の発行には、数万円〜数十万円ほどの費用がかかります。
買い手側では、主に買収費用や登記費用が必要となります。
システム開発・受託開発会社の売却・M&Aでかかる費用をくわしく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
完全審査・会員制のM&Aプラットフォーム「M&Aサクシード」は無料で登録でき、案件を登録すると、優良な買い手企業から買収のオファーを受けることができるため、自ら売却先を探す手間を省くことができます。
また、自ら買い手企業を探し、アプローチを行うこともできるため、希望条件に適う売却先を探しやすいです。
一方で買い手企業様も、成約次手数料2.0%という低さでM&Aを行えます。
審査を通過した優良な売り手企業のみが掲載されているため、「事業規模の拡大」や「優秀なエンジニアの獲得」といった目的達成の可能性が高いM&Aを行えます。
システム開発・受託開発会社の売却・買収を検討している経営者様は、ぜひ無料でM&Aサクシードに登録し、満足できるM&Aを実現してください。
システム開発会社の売却では、「自社サービス開発などの新事業への注力」や「事業承継の実現」、「エンジニアの育成加速・待遇向上」などのメリットを期待できます。
そんなシステム開発・受託開発会社の売却金額は、エンジニアの価値単価・人数で決まる傾向があります。
したがって、高値で会社・事業を売却できる可能性を高めるには、自社の価値を正しく評価してくれる同業態の買い手を探すことや、エンジニアのスキルアップを図ることなどが効果的です。
今回お伝えした売却事例や売却のポイント、売却価格の相場などを参考に、システム開発・受託開発会社の売却に取り組んでみてはいかがでしょうか。
(執筆者:中小企業診断士 鈴木 裕太 横浜国立大学卒業。大学在学中に経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士資格を取得(休止中)。現在は、上場企業が運営するWebメディアでのコンテンツマーケティングや、M&Aやマーケティング分野の記事執筆を手がけている)