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化粧品会社のM&Aの動向、売却価格、事例30件を徹底解説

更新日:2023年11月08日twitterfacebook
M&A・事業承継
  • 法務監修: 相良 義勝 (京都大学文学部卒 / 専業ライター)

化粧品関連企業のM&Aが活発化しています。化粧品ビジネスのデジタル化・EC化やアジアメーカーの台頭、コロナ禍など、業界を取り巻く状況と絡めながら、M&Aの動向やメリット、売却価格、近年の事例をわかりやすく解説します。

化粧品業界 M&A 動向・事例(FV)

化粧品業界の現状

市場規模・需要の推移

新型コロナウィルス感染拡大以前は外国人観光客によるインバウンド需要が増大し、国内需要も好調で、化粧品の市場規模は成長基調にありました。[1]

化粧品業界 市場規模

出典:化粧品市場に関する調査(2021年)(矢野経済研究所)を基に弊社作成

ところが、コロナ禍によりインバウンド需要は急激に落ち込み、外出自粛やテレワークが広がりマスク着用が一般化したことで国内需要も減退し、化粧品業界は大きな痛手を受けました。
中長期的には人口減少による全体的な需要縮小が予想されており、今後の化粧品産業にとって海外市場の開拓が大きな課題となっています。

近年では中国向けの輸出や越境EC(国をまたいだECでの売買)が伸びているものの、現在のところ海外大手メーカーに比べて日系大手メーカーの海外売上比率は低い水準にあります。[2]

化粧品会社 海外売上


出典:化粧品産業ビジョン(経済産業省)をもとに弊社作成

韓国や中国の化粧品メーカーの台頭による競争激化も懸念されます。

デジタル化・EC化の動き

販売チャネル別に見ると、化粧品の売上はドラッグストア・百貨店・量販店・化粧品専門店などの実店舗での販売や訪問販売の割合が大きく、ECの比率はまだ低水準にあります(下図)。

化粧品業界 販売実績


図:2019年のチャネル別販売実績構成費
出典:化粧品産業ビジョン(経済産業省)2020年度 化粧品産業動向調査報告書(独立行政法人製品評価技術基盤機構)

そうしたなか、ベンチャー企業を中心にSNSなどを活用したデジタルマーケティングやECを基軸とする商品開発・販売が試みられ、消費者一人ひとりに合わせたパーソナライズ商品の提供や、メーカーによる自社ECサイトでの直接小売販売(いわゆるD2C)が広がりつつあります。

大手メーカーもベンチャー企業や研究機関との協働で商品開発のデジタル化を進めており、コロナ禍をきっかけに営業・販売においてもデジタル技術の活用を加速しているところです。

今後はリアルとバーチャル(オフラインとオンライン)を融合した形のオムニチャネルが化粧品産業において一般化していくものと見られます。

商品の多様化・細分化

従来、化粧品ブランドはプレステージ(プレミアム)ブランドとマスブランドに二分されていましたが、その中間を狙ったマスプレステージ(マステージ、プレミアムマス)ブランドが近年広がりを見せています。

  • プレステージブランド:百貨店の専門カウンターなどにおいて特定メーカーの担当者によるカウンセリング・対面販売を通して提供される高価格帯・高付加価値ブランド(近年ではセルフ販売・EC販売も増加)
  • マスブランド:ドラッグストア・量販店などにおいてセルフ販売形式により販売される低価格帯ブランド
  • マスプレステージブランド:高価格帯ながらやや値ごろ感があり、店舗・ECによるセルフ販売形式(+カウンセリングの付加サービス)により販売されるブランド

さらに、特定の悩みにフォーカスした商品や年齢・嗜好に沿った商品、独自の自然成分を用いた商品などが続々と登場し、化粧品の品目・ターゲットの多様化・細分化が進み、多種多様なニーズに対応したニッチな市場が開拓されてきています。

近年では男性向け化粧品の市場も着実に拡大しています。[3]

デジタル技術を活用して個人ごとに最適な化粧品を提案するカウンセリングサービスなども、実店舗・オンラインの双方で拡大していくことが予想されます。

異業種からの参入

食品・飲料メーカーや医薬・化学メーカーなどが、既存事業で培った技術やネットワークをベースに化粧品事業に参入する例が多く見られます。
大手小売チェーンでも、化粧品関係のオリジナル商品・PB商品を導入する動きが盛んです。[2]

ニッチ商品をD2Cで販売するモデルが一般化したことで、小規模な事業者による参入も容易になっています。

[1]化粧品市場に関する調査(2021年)(矢野経済研究所)
[2]化粧品産業ビジョン(経済産業省)
[3]メンズコスメティックス、ヘアケア・ヘアメイクの国内市場を調査(富士経済)

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化粧品業界のM&A動向とM&Aの目的・メリット

ブランドポートフォリオ拡充、デジタル化推進、販売チャネル拡大などを目的として、化粧品メーカー同士のM&Aが盛んに行われています。
コロナ禍などをうけて、事業の選択と集中(不採算・ノンコア事業の切り離しとコア事業への経営資源集中)を図るためにM&Aを活用するメーカーの例もあります。

開発力強化を目的とした化粧品メーカーと化粧品原料メーカーのM&Aや原料メーカー同士のM&Aも盛んです。
化粧品メーカーが化粧品のECやデジタルマーケティングを展開する企業とM&Aを行う例も見られます。

M&Aを通して異業種から化粧品事業に参入する例も少なくありません。
総合商社やファンドはメンズコスメや化粧品D2Cなどの成長分野に属する企業への投資を盛んに行っており、コスメ・ファッション分野の海外大手企業による日系ベンチャー企業への投資も活発化しています。

買い手・売り手の業種の組み合わせと買い手から見たM&Aの目的・メリットをまとめると以下のようになります。

買い手

売り手

目的・メリット

化粧品メーカー

化粧品メーカー

  • ブランドポートフォリオ拡充
  • ECなどの販売チャネル拡充、オムニチャネル化
  • 新製品・新技術の開発加速
  • 生産能力拡充
  • 環境・SDGs関連の対応力強化
  • ファブレスメーカー(自社工場を持たず製造は外部に委託する企画開発特化型メーカー)による製造内製化

化粧品メーカー

化粧品原料メーカー

  • 新製品・新技術の開発加速
  • 調達・生産の安定化

化粧品原料メーカー

化粧品原料メーカー

  • 製品ラインナップ拡充
  • 新製品・新技術の開発加速
  • 生産能力拡充

化粧品メーカー

化粧品EC・D2C

  • EC・デジタルマーケティングの強化
  • デジタル世代顧客基盤の取り込み

小売(ドラッグストアなど)

化粧品メーカー

  • オリジナルブランド化粧品事業の新規展開・拡大

マーケティング会社

化粧品D2C

  • マーケティングノウハウをもとにしたサービス・顧客体験向上、ブランド展開拡大

商社

化粧品メーカー

  • 売り手企業への投資・経営支援と関連事業開発による化粧品部門の新規展開・拡大

ファンド

化粧品メーカー

  • 成長分野・企業に対する投資

その他の異業種企業

化粧品関連企業

  • 既存事業と化粧品事業の融合による業容拡大
  • 事業多角化によるリスク分散、ブランド強化

売り手側では以下のような目的でM&Aを実施しています。

  • 買い手企業の経営資源(財務基盤、開発やマーケティングのノウハウ、顧客・取引先ネットワーク、ブランド力など)を活用した事業成長加速
  • 事業の選択と集中(例:マスブランドを売却しプレステージブランドに経営資源を集中)
  • 商品開発やマーケティング強化、販売チャネル拡大などのための資金調達
  • 後継者不在による第三者への事業承継
  • 廃業・倒産の回避、事業再生
M&Aとは?目的・手法・メリット・流れを解説【図解でわかる】
M&A・事業承継
M&Aとは?目的・手法・メリット・流れを解説【図解でわかる】

M&A(エムアンドエー)とは、Merger(合併)and Acquisitions(買収)の略で「会社あるいは経営権の取得」を意味します。今回はM&Aの意味・種類・目的・メリット・基本的な流れ・税金・手数料など、全般的にわかりやすく解説します。

化粧品会社の企業価値評価と売却価格

化粧品会社 企業価値評価

M&Aの売却価格は企業価値評価に基づいて交渉により決定されます。
企業価値評価には3つの考え方があり、それぞれにいくつかの手法があります。

考え方

代表的な手法

売り手企業の収益性を直接的に計算(インカムアプローチ)

DCF法(事業計画に基づいて将来のキャッシュフローを予測し、ファイナンス理論の手法で現在の価値に直した上で、事業外資産などを加味して企業価値とする)

市場による評価をもとに算定(マーケットアプローチ)

市場株価法(株式時価総額の平均値などを企業価値とする)

類似会社比較法(事業内容などが類似した上場企業との比較で非上場企業の価値を評価)

純資産額をもとに評価

(コストアプローチ)

時価純資産法(「時価純資産=時価資産-時価負債」を企業価値とする)

年倍法(「時価純資産+直近年度営業利益の数年分」を企業価値とする)

企業価値評価の手法には一長一短があるため、できる限り合理的な評価内容とするために複数の手法が併用されることがあります(DCF法と市場株価法など)。

非上場中小企業の売却では簡便な手法である「年倍法」がしばしば用いられます。「年倍法」における「直近年度営業利益の数年分」は、現在の利益をもとに将来の収益性を大雑把に評価したものです。一般的な相場は「営業利益×3~5」とされます。

M&Aにおいては以下の2つの企業価値を考えることができます。

  1. 売り手企業がM&Aを行わずそのまま単独で存続した場合の企業価値
  2. M&Aで買い手企業と統合した場合の企業価値(シナジーを加味した企業価値)

通例、シナジーの大きさに相当する分だけBのほうが大きくなります。

価格交渉においては、売り手としてはA以上のなるべく高い金額、買い手としてはB以下のなるべく安い金額を求めるのが合理的です。最終的には、Aの金額にある程度のプレミアムを上乗せした額に落ち着くのが通例です。

年倍法で言えば、時価純資産の部分は同一ですが、営業利益にかける年数は(M&Aによるシナジーの分だけ)AよりBのほうが大きくなります。
例えば、Aでは「営業利益×3」、Bでは「営業利益×4」だったとすると、3に上乗せする小数点を交渉により決定することになります。

化粧品会社同士のM&A事例17選

化粧品会社 M&A事例

【商品開発・EC×ベビー用品・化粧品メーカー】アイケイ子会社がコンビの化粧品事業を譲受

譲渡企業の概要

コンビ:ベビー用品の大手メーカーで、機能性食品や独自開発美容成分を用いた自然派化粧品の製造なども展開[4]

譲り受け企業の概要

アイケイ:独自のマーケティング力と企画・製造・物流の一貫体制を強みとして化粧品・食品・フィットネス商品などを展開[5]

プライムダイレクト:アイケイの子会社で、ダイレクトマーケティングを強みとしてTVショッピング・ECを中心とする事業を展開[6]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:ダイレクトマーケティングの深い知見を有する企業に化粧品ブランドを譲渡し、譲渡後も業務提携(美容成分の研究開発や原料生産・供給)を通して同ブランドの事業成長に関わりつつ、総合的な提携の継続により両社のさらなる発展を図る[4] 

譲り受け企業:ダイレクトマーケティング事業・セールスマーケティング事業の販路を通した譲受ブランド商品の販売拡大[6] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年6月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:プライムダイレクトがコンビから化粧品ブランドを譲受
  • 譲渡金額:非開示

【化粧品メーカー×化粧品D2C】仏・ロレアルがSpartyに出資

譲渡企業の概要

Sparty:パーソナライズ化粧品(ヘアケア・スキンケア・ボディメイク)のD2C事業を展開[7]

譲り受け企業の概要

ロレアル:パリに本社を置く大手化粧品メーカー[7]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:増資により調達した資金とロレアルの戦略的専門知識・流通ネットワークを活用し、パーソナライズ分野における競争優位性の獲得とサービスの向上・世界展開を図る

譲り受け企業:高い成長が期待できるパーソナライズ化粧品分野への投資[7]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年5月
  • 手法:第三者割当増資
  • 結果:ロレアルが自社グループのベンチャーキャピタルファンドを通してSpartyに出資
  • 譲渡(増資)金額:不明

【ドラッグストア・化粧品メーカー×化粧品メーカー】サンドラッグ子会社がI-neからスキンケアブランドを譲受

譲渡企業の概要

I-ne:デジタルマーケティングを強みとして美容ケア用品・家電ブランドの自社開発および共同開発の事業を展開[8]

譲り受け企業の概要

ピュマージ:ドラッグストア・調剤薬局を全国展開するサンドラッグの子会社で、化粧品・美容雑貨のセレクトショップ運営事業、サンドラッグ向け化粧品製造販売事業などを展開[9]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:サンドラッググループのオリジナルブランド強化の一環[10]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年4月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:ピュマージがI-neからスキンケアブランド「skinvill」の事業を譲受
  • 譲渡金額:不明
薬局のM&A動向・メリット・相場・事例
M&A・事業承継
薬局のM&A動向・メリット・相場・事例

国の政策転換などの影響で、薬局業界ではM&Aによる再編が活発化する機運が高まっています。薬局業界の概況と、薬局のM&Aの動向、メリット・デメリット、売却相場について解説し、最新の事例を紹介します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【化粧品メーカー×化粧品メーカー】アクシージアがユイット・ラボラトリーズを完全子会社化

譲渡企業の概要

ユイット・ラボラトリーズ:通信販売大手・千趣会の子会社で、自社ブランド化粧品・医薬部外品の製造・卸売・通信販売やOEMなどの事業を展開[11]

譲り受け企業の概要

アクシージア:エイジングケア・目元ケアなどのニッチなテーマ性のある化粧品・サプリ・美容機器やサロン向けスキンケアブランドの製造販売事業を展開[12]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:両社の長所を活かし事業のさらなる成長・発展を図る[13]

譲り受け企業:

  • 価格帯・客層・販路の異なるスキンケアブランドを取り込み、グループ内での棲み分けを図りつつ売上を拡大
  • 譲渡企業の製造工場やOEMのノウハウを取り込み、製品開発をスピードアップ

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年4月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:アクシージアがユイット・ラボラトリーズの全株式を取得
  • 譲渡金額:8億6,000万円
化学業界の最新M&A動向・化学メーカーのM&A事例15選
M&A・事業承継
化学業界の最新M&A動向・化学メーカーのM&A事例15選

化学業界ではイノベーション推進などを目的としたM&Aが活発です。M&Aでは、開発力強化などのメリットを得られます。業界の現状と、化学メーカー(化学製品製造会社)の最新M&A動向・事例を徹底解説します。

【化粧品D2C×化粧品D2C】リバースラボがReternalのヘアケアブランドを譲受

譲渡企業の概要

Reternal:ヘアケアブランドのD2C事業とインターネット広告代理店事業を展開[14]

譲り受け企業の概要

リバースラボ:スキンケアやファンデーションのD2C事業を展開[15]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:ブランドポートフォリオ拡充による事業拡大

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年3月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:リバースラボがReternalのヘアケアブランド「Neffy」の事業を譲受
  • 譲渡金額:不明
広告代理店のM&A動向と事例13選
M&A・事業承継
広告代理店のM&A動向と事例13選

インターネット広告・デジタル広告が勢いを増すなか、旧来型ビジネスからの脱却を図る広告代理店やWeb系広告代理店によるM&Aが盛んに行われています。近年の業界動向とM&Aの動向・事例を徹底解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【ヘルスケア×化粧品メーカー】ジェイフロンティアがLyckaの化粧品ブランドを譲受

譲渡企業の概要

Lycka:天然由来成分を用いたヘアケア・ボディケア製品や増毛サロン向け製品の製造事業と増毛サロン運営事業を展開[16]

譲り受け企業の概要

ジェイフロンティア:美容品・健康食品・医薬品の開発と自社ECを通した販売、オンライン診療・服薬指導・処方薬宅配プラットフォームの提供、ヘルスケア企業向けプロモーション支援などの事業を展開[17]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:

  • 取り扱い商品ラインナップの拡充
  • 自社の取引ネットワーク・販売チャネルを通した譲受ブランドの売上拡大
  • 譲受ブランドの定期購入モデルを構築し、定期購入ユーザーの声をもとにした新商品開発により収益力を強化[16] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年1月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:ジェイフロンティアがLyckaのヘアケア・ボディケアブランド「LILAY」シリーズを譲受
  • 譲渡金額:不明

【医薬・化粧品メーカー×化学品メーカー】ロート製薬と三洋化成工業が資本業務提携

提携企業の概要

ロート製薬:OTC医薬品(市販薬)や機能性化粧品、機能性食品、再生医療用製品などの製造販売事業を展開[18]

三洋化成工業:界面活性制御技術をコア技術として3,000種に及ぶ機能性化学品を製造し、近年では化粧品、バイオ・医薬、農業、エネルギー、エレクトロニクスなどの分野に注力[19]

M&Aの目的・背景

化粧品や再生医療・医療機器の分野における協業(新素材・新製品の開発、新分野への適用拡大、人材交流など)[18]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年12月
  • 手法:資本業務提携
  • 結果:ロート製薬と三洋化成工業が市場買付けにより互いの株式(同額相当)を取得し、資本業務提携を開始
  • 取得金額:各社2億円
製造業のM&A・売却動向や最新事例、価格相場を徹底解説
M&A・事業承継
製造業のM&A・売却動向や最新事例、価格相場を徹底解説

製造業のM&Aは、主に大手企業への傘下入りやIT化を目的に行われます。今回の記事では、製造業のM&A動向や最新・有名事例、メリット、相場、成功させるポイントをわかりやすく解説します。(中小企業診断士 鈴木裕太 監修)

【化粧品・医薬品メーカー×化粧品EC】新日本製薬がノインと資本業務提携

譲渡企業の概要

ノイン:SNSマーケティングとDXをベースに、Z世代(1990年代中盤以降に生まれた世代)を主なターゲットとするコスメショッピングアプリ「NOIN」を運営[20]

譲り受け企業の概要

新日本製薬:様々な世代に向けたスキンケアを中心とする化粧品、健康食品、市販薬の製造販売事業を展開[21]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:Z世代顧客データベース・SNSマーケティング力を有するノインとの協業によりZ世代向け商品開発やDXを加速[20]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年11月
  • 手法:資本業務提携
  • 結果:新日本製薬がノインに出資し、両社間で資本業務提携を開始
  • 譲渡(増資)金額:不明
EC業界におけるM&A・売却事例30選【図解で相場も解説】
M&A・事業承継
EC業界におけるM&A・売却事例30選【図解で相場も解説】

EC業界では、市場拡大などの影響でM&Aが活発化しています。EC事業のM&Aでは、主力事業への集中などのメリットを得られます。EC事業のM&Aについて、成功させる方法や事例、相場をくわしく解説します。(中小企業診断士 鈴木裕太  監修)

【化粧品メーカー×化粧品メーカー】b-exと台湾Hair O’rightが資本業務提携

譲渡企業の概要

Hair O’right:100%生分解性を持つボトルやゼロカーボンシャンプーなど、環境・持続可能性に配慮した商品開発を行う台湾の化粧品メーカー[22]

譲り受け企業の概要

b-ex:利用者の健康や環境・持続可能性に配慮したヘアサロン向け化粧品の開発を行うメーカーで、海外他社ブランドの国内外販売も展開[22]

M&Aの目的・背景

譲渡企業・譲り受け企業:

  • 環境・持続可能性に関する取り組みのさらなる深化
  • O’right製品の日本国内での販売展開
  • 両社の独自技術・素材を活かした製品・ブランドの共同開発
  • 日本・台湾間の販路の相互利用[22]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年9月(契約締結)、2022年3月(O’right製品の国内販売開始)[23]
  • 手法:資本業務提携
  • 結果:b-exがO’rightの株式を取得して主要株主となり、両社間で資本業務提携を開始
  • 譲渡(増資)金額:不明

【宅配水・化粧品製造販売×化粧品受託製造】ナックがトレミーを完全子会社化

譲渡企業の概要

トレミー:スキンケア商品を中心に化粧品・医薬品の受託製造(OEM・ODM)事業を展開[24]

譲り受け企業の概要

ナック:個人・企業向け宅配水や建築コンサルティングなどの事業を手がけ、子会社を通して化粧品製造販売事業も展開[25]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:美容・健康分野を中心に商品開発ノウハウを深化させ、新商品開発と新規ビジネス展開を図る[24]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年7月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:ナックがトレミーの全株式を取得
  • 譲渡金額:非開示
通販業界のM&A動向、買収事例、売却価格の相場
M&A・事業承継
通販業界のM&A動向、買収事例、売却価格の相場

通信販売とは、インターネットなどの手段で商品の販売等を行う事業です。通販事業のM&Aには、販売網拡大などのメリットがあります。通販業界のM&A動向や事例、売却額相場を求める方法を詳しく解説します。

【バイオ×化粧品開発・EC】ユーグレナがLIGUNAを完全子会社化

譲渡企業の概要

LIGUNA:サステナビリティを重視したスキンケア商品・雑貨・食品の企画・開発・EC、 飲食店運営、 不動産賃貸・管理などの事業を展開[26]

譲り受け企業の概要

ユーグレナ:微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養技術をコア技術として、ユーグレナを活用した機能性食品・化粧品の製造販売、バイオ燃料開発などの事業を展開[26]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:

  • 後継者不在による第三者への事業承継
  • ユーグレナのグリーン技術を初めとする事業基盤を活用した事業成長加速、GX(グリーントランスフォーメーション、経済・社会のグリーン化)の推進

譲り受け企業:

  • サステナビリティを主眼とする事業のさらなる拡大
  • 事業のデジタル化の推進[26]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年3月
  • 手法:株式交換
  • 結果:ユーグレナが株式交換によりLIGUNAを完全子会社化
  • 譲渡金額:約18億2,864万円
デジタルとグリーンが日本を変える!持続性の未来を占う革新的M&Aの挑戦
成功事例
デジタルとグリーンが日本を変える!持続性の未来を占う革新的M&Aの挑戦

ビズリーチ・サクシード経由で、株式会社ユーグレナは、2021年3月1日に株式会社LIGUNAの全株式を取得し完全子会社化し、ビズリーチ・サクシードは二社代表の対談を公開。

【各種原材料製造×総合化学メーカー】大阪有機化学工業が三菱ケミカルからアクリル樹脂事業を譲受

譲渡企業の概要

三菱ケミカル:三菱ケミカルホールディングスグループの中核事業会社で、化粧品原料を含む各種機能化学品・素材の製造販売事業を展開[27]

譲り受け企業の概要

大阪有機化学工業:アクリル酸エステルの生産を基盤として、樹脂原料、電子材料、化粧品原料、機能性材料などの製造販売事業を展開[28]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:譲渡企業の頭髪化粧品用アクリル樹脂事業を取り込み、化粧品用アクリル樹脂の製品ラインナップ拡充、海外への販売展開、生体適合材料・超親水性コーティング開発への活用を図る[27]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年2月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:大阪有機化学工業が三菱ケミカルから頭髪化粧品用アクリル樹脂製造販売事業を譲受
  • 譲渡金額:不明

【化粧品メーカー×化粧品メーカー】ポーラ・オルビスHDがトリコを完全子会社化

譲渡企業の概要

トリコ:サプリメントやフェイスマスクのパーソナライズ商品をサブスクリプション形式で展開[29]

譲り受け企業の概要

ポーラ・オルビスホールディングス:プレステージブランドとマスプレステージブランドを自社販売網(前者はエステ融合型自社店舗・訪問販売、後者は自社EC・カタログ通販・直営店舗)で展開する大手化粧品メーカーグループの持株会社[30]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:ポーラ・オルビスグループの研究開発技術の活用や生産・物流面の協業により成長加速を図る

譲り受け企業:個性的なブランドの集合体の構築を図る戦略の一環[29]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年4月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:ポーラ・オルビスホールディングスが既存保有分(10.56%)と合わせてトリコの全株式を取得
  • 譲渡金額:33億2,300万円

【化粧品メーカー×化粧品メーカー】ロレアルがタカミを買収

譲渡企業の概要

タカミ:皮膚科クリニック医師が所有するスキンケアブランドのライセンス製品を開発し、サブスクリプション型ECを主軸に百貨店なども含むオムニチャネルでの販売を展開[31]

譲り受け企業の概要

ロレアル:パリに本社を置く大手化粧品メーカー[31]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:ロレアルグループの科学的・国際的専門知識を活用しブランドのさらなる発展を図る

譲り受け企業:高付加価値・高価格帯ブランドの取り込みによるブランドポートフォリオ補完[31]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年2月[32]
  • 手法:不明
  • 結果:ロレアルがタカミを買収
  • 譲渡金額:不明
クリニックの売却価格相場、売却方法・税金をくわしく解説
M&A・事業承継
クリニックの売却価格相場、売却方法・税金をくわしく解説

クリニックの売却価格相場は、個人クリニックと医療法人で異なります。一般的には、営業利益や純資産の金額を基準に売却額を決定します。クリニック売却の方法や価格の決め方、相場、税金をわかりやすく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【化粧品商社・メーカー×健康食品・化粧品メーカー】イワキがマルマンH&Bを完全子会社化

譲渡企業の概要

マルマンH&B:健康食品・化粧品・禁煙関連商品などの企画・開発・販売事業を展開[33]

譲り受け企業の概要

イワキ:化粧品・食品原料の商社事業、薬局・ドラッグストア向け一般用医薬品・雑貨の卸売事業、自社企画化粧品の販売・ダイレクトマーケティング事業などを展開[33]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:ダイレクトマーケティング事業の拡大[33] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年12月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:イワキがマルマンH&Bの全株式を取得
  • 譲渡金額:10億円

【化粧品開発×エステ・化粧品開発】かがやくコスメがファイブテイルズを完全子会社化

譲渡企業の概要

ファイブテイルズ:脱毛サロンの運営事業、オリジナルブランド美容・化粧品のEC事業などを展開[34]

譲り受け企業の概要

かがやくコスメ:全国の生活協同組合を主な顧客として化粧品などの企画提案・販売事業を展開[34]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:かがやくコスメの豊富なリソースを活用し、より組織的な経営を通して事業成長を図る

譲り受け企業:化粧品企画開発・ECのノウハウや販売チャネルの共有を通して事業成長を図る[34]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年11月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:かがやくコスメがファイブテイルズの全株式を取得
  • 譲渡金額:不明
エステサロンの売却額相場、売却・M&Aの最新動向と事例
M&A・事業承継
エステサロンの売却額相場、売却・M&Aの最新動向と事例

エステサロンの売却価格相場は、概ね「時価純資産+営業利益×3~5」が目安です。また、エステサロンの売却は、事業承継の手段として活用できます。売却・M&Aのメリットや最新動向・事例も徹底解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【化粧品企画販売×化粧品OEM】粧美堂がビューティードアHDを完全子会社化

譲渡企業の概要

ビューティードア・ホールディングス:化粧品・医薬部外品の受託製造事業を展開する子会社ビューティードアの経営管理を行う持株会社[35]

譲り受け企業の概要

粧美堂:ファブレスメーカーとして自社ブランド・OEMによる化粧雑貨・化粧品・服飾雑貨・キャラクター雑貨の企画・販売事業を展開[35]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:ビューティードアの製造設備・ノウハウを取り込むことで製造も含めた全過程を自社で管理する体制を構築し、多品種小ロット生産によるオリジナル製品事業・OEM事業の展開強化を図る[35]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年10月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:粧美堂がビューティードア・ホールディングスの全株式を取得
  • 譲渡金額:非開示
M&A成功事例40選 大企業・中小企業・業界別|2021年版
M&A・事業承継
M&A成功事例40選 大企業・中小企業・業界別|2021年版

今回は大企業・中小企業別、業界別に厳選したM&A事例40選を紹介します。国内・海外の大企業事例から中小企業事例まで、譲渡・譲り受け企業の概要、M&Aの目的・M&A手法、成約に至るまでを解説します。コロナ禍以降の最新M&A事例も紹介します。

[4]化粧品事業譲渡・業務提携(コンビ)
[5]事業内容(アイケイ)
[6]連結子会社による事業譲受(同上)
[7]第三者割当増資による資金調達(Sparty)
[8]事業内容(I-ne)
[9]会社概要(ピュマージ)
[10]ピュマージが I-ne 社ブランド「skinvill」を買収(サンドラッグ)
[11]ユイット・ラボラトリーズの株式取得(アクシージア)
[12]ブランド(同上)
[13]アクシージア・グループ参画(ユイット・ラボラトリーズ)
[14]会社概要(Reternal)
[15]ヘアケアブランドNeffy事業譲受(リバースラボ)
[16]HOME(Lycka)
[17]事業内容(ジェイフロンティア)
[18]三洋化成工業との資本業務提携(ロート製薬)
[19]製品情報(三洋化成工業)
[20]ノインと資本業務提携(新日本製薬)
[21]事業紹介(同上)
[22]O'rightと資本業務提携(b-ex)
[23]O’right業務用ヘアケア製品日本初上陸(同上)
[24]トレミーの株式の取得(ナック)
[25]事業・サービス(同上)
[26]LIGUNAの完全子会社化(ユーグレナ)
[27]化粧品用アクリル樹脂事業の譲受(大阪有機化学工業)
[28]事業・製品(同上)
[29]2021年12月期有価証券報告書(ポーラ・オルビスHD)
[30]事業セグメント(同上)
[31]タカミと買収に関する契約を締結(日本ロレアル)
[32]タカミ買収完了(同上)
[33]株式の取得(イワキ)
[34]かがやくコスメによるファイブテイルズの株式取得(ニューホライズン キャピタル)
[35]ビューティードアHDの株式の取得(粧美堂)

化粧品会社と異業種企業のM&A事例13選

化粧品会社 買収 出資事例

【ファンド×化粧品メーカー】野村キャピタル・パートナーズと資本提携

譲渡企業の概要

リップス:ヘアケア・メンズコスメ商品の開発・販売とヘアサロンフランチャイズの事業を展開[36]

譲り受け企業の概要

野村キャピタル・パートナーズ:野村グループのプライベートエクイティ投資会社[36]

M&Aの目的・背景

譲渡企業・譲り受け企業:野村グループ内外のネットワークを活用し、メンズビューティー分野におけるリップスのイノベーションを推進[36]  

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年6月
  • 手法:資本提携
  • 結果:野村キャピタル・パートナーズがリップスに出資
  • 譲渡(増資)金額:非公表

【化粧品メーカー×ビューティーテック】資生堂が台湾のパーフェクトに出資

譲渡企業の概要

パーフェクト:美容・ファッション分野向けにAR・AIなどのデジタル技術を活用したソリューションやSaaS・アプリを開発・提供(資生堂も同社サービスを主要ブランドにて導入)[37]

譲り受け企業の概要

資生堂:スキンケア・メイクアップ・フレグランスなどの製造販売事業を中心に、レストラン・美容室・美容専門学校の運営や事業所内保育所運営サポートなどの事業を展開する企業グループの中核企業 [38]

M&Aの目的・背景 

譲り受け企業:パーフェクトとの関係性強化、新たな領域での協業、DXの加速[37] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年9月までに取引完了予定
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:資生堂がパーフェクトの少数株を取得
  • 譲渡(増資)金額:不明

【コンサルティング・飲食など×化粧品メーカー】INSTYLE GROUPがメビウス製薬の株式を取得

譲渡企業の概要

メビウス製薬:スキンケアブランドを中心に、化粧品・医薬品・健康食品の製造販売事業を展開[39]

譲り受け企業の概要

INSTYLE GROUP:経営コンサルティングのインスタイルを中核企業とし、経営コンサルティングのほか不動産、飲食、アパレル、エンターテインメント、ITサービス、美容雑貨(ハワイアンソルト)などの多角的事業を展開する企業グループ[40]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:

  • 主力事業であるスキンケアブランドの強化
  • デジタルマーケティング拡大
  • 新規事業展開などを通した企業価値向上[41]

譲り受け企業:既存グループ企業とのシナジー追求[39]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年3月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:インスタイルの関連法人がメビウス製薬の株式を取得
  • 譲渡金額:詳細非公開(100億円程度)
食品製造業のM&A動向、売却価格、事例20件を徹底解説
M&A・事業承継
食品製造業のM&A動向、売却価格、事例20件を徹底解説

食品製造業界では消費ニーズの変化や競争激化などを受けてM&Aが活発化しています。食品製造業の現状と絡めながら、食品メーカーのM&Aの動向、メリット、売却価格、2020年から2022年に行われたM&A事例などを徹底解説します。

【ファンド×化粧品メディア・D2C】大和企業投資、セレス、MTG VenturesがDINETTEに出資

譲渡企業の概要

DINETTE:美容メディアの運営に加え、同メディアユーザーの声を元に開発したオリジナル化粧品ブランドを主にサブスクリプション形式で展開[42]

譲り受け企業の概要

大和企業投資:大和証券グループのリソースを活用してベンチャー投資・バイアウト投資を展開[43]

セレス:ポイントサイト「モッピー」を中心とするメディア事業、化粧品や健康食品のD2C事業、スマートフォンアプリ・Webサイト受託開発事業、暗号資産・ブロックチェーン事業、ベンチャー投資事業などを展開するグループの中核企業[44]

MTG Ventures:健康・美容分野の未上場企業を対象としてコーポレートベンチャーキャピタル事業を展開[45]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:以下を目的とした資金調達

  • オンライン・オフラインの融合推進による販売チャネル拡大
  • アジア圏向けマーケティング活動強化
  • 多数ブランド展開に向けた商品開発強化[42]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2022年3月
  • 手法:第三者割当増資
  • 結果:DINETTEが大和企業投資、セレス、MTG Venturesを引受先とする第三者割当増資を実施
  • 譲渡(増資)金額:みずほ銀行などによる融資と合わせて総額8億円
Webメディア売却の事例や相場を徹底解説【2021年最新版】
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Webメディア売却の事例や相場を徹底解説【2021年最新版】

Webメディア売却の市場は近年拡大しており、さまざまな種類・規模のメディアが売買されています。Webメディア売却の動向や最新事例、メリット、売却金額の相場などをくわしく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【ファンド×化粧品メーカー】Lキャタルトン・アジアがCi FLAVORSに資本参加

譲渡企業の概要

Ci FLAVORS:プレミアムマス市場やプレステージ市場向け37ブランドを展開する化粧品メーカー企業群を傘下に持つ企業[46]

譲り受け企業の概要

Lキャタルトン・アジア:投資会社キャタルトンとラグジュアリーブランドのコングロマリットLVMHなどにより設立された会社で、消費者向けブランドを対象としたプライベートエクイティ投資事業を展開[47]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:Lキャタルトンの有する専門知識・ノウハウ・ネットワークの活用による海外展開強化、高品質ブランドのポートフォリオ拡充[46] 

譲り受け企業:継続的な市場拡大が見込まれるプレミアムマス分野における成長企業への投資[46] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年12月(契約締結)
  • 手法:資本参加(詳細不明)
  • 結果:LキャタルトンがCi FLAVORSに出資
  • 譲渡(増資)金額:不明

【総合商社×化粧品メーカー】丸紅がSHIGETAと資本提携

譲渡企業の概要

SHIGETA: パリの自社工場でクリーンビューティー製品(サステナビリティ・倫理・コンプライアンスに配慮した自然派化粧品)の研究開発・製造を行うSHIGETAの日本法人[48]

譲り受け企業の概要

丸紅:多様な分野において輸出入・国内取引・事業投資・資源開発などの事業を展開する総合商社[49]

M&Aの目的・背景

譲渡企業・譲り受け企業:今後の市場成長が見込まれるクリーンビューティー分野への進出の第一歩として、丸紅が日本・アジア市場におけるSHIGETAの事業拡大を支援[48] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年9月
  • 手法:資本提携
  • 結果:丸紅がSHIGETAに出資
  • 譲渡(増資)金額:不明

【ファンド×化粧品メーカー】資生堂が一部事業をファンドに譲渡

譲渡企業の概要

資生堂:化粧品の製造販売を中心とする事業を展開[38]

譲り受け企業の概要

CVC Capital Partners:世界23拠点で事業を展開するプライベートエクイティ・ファンド[50]

Advent International Corporation:米国に本社を置くプライベートエクイティ・ファンド[51]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:スキンビューティー分野をコア事業として抜本的な経営改革・事業ポートフォリオ再構築を行い世界的な競争優位性獲得と大幅な利益率向上を図る戦略の一環として、以下のブランドに係る事業を譲渡

  1. ドラッグストア・量販店などを通して販売されるマスブランド(譲り受け企業との合弁事業として、マスビジネスに特化した戦略のもとで最適化を図るため)[50]
  2. 2010年~2016年にかけて買収した3つのプレステージブランド(コロナ禍などによる外部環境変化に対応し、事業基盤安定化を図るため)[51]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年7月(上記①の譲渡)、同年12月(上記②の譲渡)
  • 手法:吸収分割・株式譲渡・資産譲渡
  • 結果①:資生堂が対象事業のうち国内事業を新設子会社(A)に吸収分割で承継させた上で、CVC Capital Partnersから投資助言を受けるファンドが出資する投資会社(B)にA社全株式を譲渡し、海外事業に係る資産をB社子会社に譲渡

B社の親会社の一部株式(35%)を資生堂が取得

これらの譲渡・取得を通して対象事業をCVC Capital Partnersとの合弁事業とし、共同で運営

  • 結果②:資生堂が対象事業に係る資産と米子会社株式をAdvent International Corporationに譲渡
  • 譲渡金額:①1,431億5,300万円、②805億7,700万円
クロスボーダーM&Aとは?メリットや手法、有名事例を徹底解説
M&A・事業承継
クロスボーダーM&Aとは?メリットや手法、有名事例を徹底解説

クロスボーダーM&Aとは、譲渡企業か譲受企業のいずれかが海外の企業であるM&Aです。近年増加傾向にあるクロスボーダーM&Aの目的や手法、有名事例、成功に導くための注意点をわかりやすく解説します。(公認会計士 伊藤嘉朗 監修)

【エステ・化粧品×観光コンサルティング】AcroX HoldingsがTACHIAOIを完全子会社化

譲渡企業の概要

TACHIAOI:リラクゼーションをコンセプトにしたエステサロン運営、オリジナルコスメECなどの事業を展開[52]

譲り受け企業の概要

AcroX Holdings:ホテル向けコンセプトルームのプロデュースを中心とした観光コンサルティング事業、地域創生コンサルティング事業などを展開[53]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:化粧品・サロン事業を取り込み、ホテル向けアメニティの開発や観光に照準を合わせたサロンの展開などを行うことで、多様なニーズに対応するサービス提供体制の構築を図る[53]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年4月
  • 手法:株式譲渡
  • 結果:AcroX HoldingsがTACHIAOIの株式を取得し同社をグループ会社化
  • 譲渡金額:不明
ホテル・旅館のM&A事例まとめ33選 【事例ごとの解説付】
M&A・事業承継
ホテル・旅館のM&A事例まとめ33選 【事例ごとの解説付】

2020年以降、コロナ禍の影響でホテル・旅館業界のM&A市場は拡大しています。ホテル・旅館の最新M&A事例や動向、ホテルを買収・売却するメリットをくわしく解説します。(中小企業診断士 鈴木裕太 監修)

【太陽光発電×化粧品OEM】ジー・スリーHDがCファクトリーの一部事業を譲受

譲渡企業の概要

Cファクトリー:化粧品・健康食品・美容機器の製造・販売・輸出入、医療機器の販売・輸出入、医療経営コンサルティングなどの事業を展開[54]

譲り受け企業の概要

ジー・スリーホールディングス:未稼働太陽光発電所の買取・事業化による売電事業、太陽光発電事業者向け発電商材販売、太陽光発電所のオペレーション・メンテナンス、非常用発電機開発・販売などの事業を展開[54]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:新分野に参入し事業領域を拡大することでリスク分散と収益基盤強化を図る[54]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2021年3月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:ジー・スリーホールディングスの新設子会社がCファクトリーの企業向け事業(化粧品OEM・原料提供、医療機器・医療消耗品販売、健康食品・美容機器製造販売)を譲受
  • 譲渡金額:非公表
太陽光発電業界のM&A動向・事例15選
M&A・事業承継
太陽光発電業界のM&A動向・事例15選

太陽光発電の新規開発には停滞感があり、既設太陽光発電所・太陽光発電事業を対象とするM&Aの動きが活発化しています。太陽光発電業界の現状とM&A動向、近年のM&A事例をくわしく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

【ファンドなど×化粧品メーカー】Heart Driven FundなどががPORTFOLIOSに出資

譲渡企業の概要

PORTFOLIOS:スキンケアブランドを初めとするヴィーガン向けライフスタイルブランドを展開[55]

譲り受け企業の概要

Heart Driven Fund:ゲーム事業・IPビジネス事業などを展開するアカツキ[56]が運営するコーポレートベンチャーキャピタル

East Ventures:シンガポール・インドネシア・日本に拠点を置き、東南アジア地域の企業を主な対象としてベンチャーキャピタル事業を展開[57]

D2C&Co.:丸井グループの子会社で、D2Cブランド企業を対象とした支援サービス(資金提供、オフライン出店活用、物流支援など)を展開[58]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:マーケティング強化・新商品開発・商品改良・海外販売チャネル獲得のための資金調達[55] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年10月
  • 手法:第三者割当増資
  • 結果:PORTFOLIOSがHeart Driven Fund、East Ventures、D2C&Co.、個人投資家複数名を引受先とする第三者割当増資を実施
  • 譲渡(増資)金額:総額1億円

【総合商社×化粧品メーカー】三井物産がバルクオムに出資

譲渡企業の概要

バルクオム:サブスクリプション型EC・デジタルマーケティングを主軸に男性向け化粧品ブランド「BULK HOMME」を展開[59]

譲り受け企業の概要

三井物産:金属資源・エネルギー・機械・インフラ・化学・鉄鋼・生活産業などの分野においてトレーディングと事業経営・事業開発を両輪とするビジネスを展開する総合商社[60]

M&Aの目的・背景

譲渡企業:出向による人的交流などを通して協業し、国内外での販路拡大を図る[61]

譲り受け企業:ファッション・繊維事業で培ったノウハウや総合商社としてのネットワークを活かし、バルクオムの海外販路拡大や物流・サプライチェーン強化などを支援しつつ、化粧品分野の新規展開・ポジション確立を図る[59]

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年10月
  • 手法:第三者割当増資・資本業務提携
  • 結果:三井物産がバルクオムの第三者割当増資を引き受けて同社に出資し、両社間で資本業務提携を開始
  • 譲渡(増資)金額:不明
商社の売却・M&A動向とメリット、事例をわかりやすく解説
M&A・事業承継
商社の売却・M&A動向とメリット、事例をわかりやすく解説

商社(専門商社)業界では、同業者(専門・総合商社)やメーカーへの会社売却が活発です。商社の売却では、取引先拡大などのメリットを得られます。売却動向や2020年〜2022年のM&A事例を徹底解説します。

【デザイン・マーケティング×化粧品メーカー】WAOCONが青山メディカルラボラトリーズのコスメブランドを譲受

譲渡企業の概要

青山メディカルラボラトリーズ:コスメブランド「MANOEUVRE」を展開[62]

譲り受け企業の概要

WAOCON:グラフィック・動画・Webサイトのデザイン、デジタルマーケティング、SNSマーケティング、フランチャイズ展開支援などの事業を展開[63]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:

  • 自社コンテンツ運営事業への進出
  • 譲受事業をEC化し、マーケティング効果実測とノウハウ蓄積・体系化を通してサービス向上を図り、顧客目線の商品開発を推進[62] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年9月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:WAOCONが青山メディカルラボラトリーズの「MANOEUVRE」ブランドを譲受
  • 譲渡金額:不明

【デザインコンサル×化粧品メーカー】アナイスカンパニーがジョンマスター オーガニックグループのブランドを譲受

譲渡企業の概要

ジョンマスターオーガニックグループ:ニューヨークヘアサロンのトップスタイリストが立ち上げたオーガニックヘアケア・ボディケア製品メーカー[64]

譲り受け企業の概要

アナイスカンパニー:ブランド戦略の構築、ブランドの起点となるクリエイティブパッケージ・各種サイト・メディア・コンテンツの制作、広告・PRキャンペーンの企画・実施支援、ECサイト構築・運用支援などの事業を展開[65]

M&Aの目的・背景

譲り受け企業:既存事業のノウハウ・ネットワークをもとにした譲受ブランド事業の拡大(新商品開発やデザインリニューアル、アジア圏への展開など)[66] 

M&Aの手法・成約

  • 実行時期:2020年6月
  • 手法:事業譲渡
  • 結果:アナイスカンパニーがジョンマスターオーガニックグループからスキンケア・ベースメイクブランド「SINN PURETÉ」を譲受
  • 譲渡金額:不明

[36]リップスとの資本提携(野村キャピタル・パートナーズ)
[37]パーフェクト社へのマイノリティ出資(資生堂)
[38]事業概要(同上)
[39]メビウス製薬との持分譲渡契約(INSTYLE GROUP)
[40]トップ(同上)
[41]経営体制変更(メビウス製薬)
[42]第三者割当増資・融資による資金調達(DINETTE)
[43]大和企業投資について(大和企業投資)
[44]事業内容(セレス)
[45]Ci FLAVORSへの資本参加(L キャタルトン)
[46]LVMH Relationship(同上)
[47]SHIGETAへの出資参画(丸紅)
[48]事業紹介(丸紅)
[49]会社概要(MTG Ventures)
[50]パーソナルケア事業譲渡(資生堂)
[51]プレステージメイクアップブランドの譲渡(資生堂)
[52]トップページ(TACHIAOI)
[53]TACHIAOIの株式取得(AcroX Holdings)
[54]新会社設立及び事業譲受(ジー・スリーHD)
[55]資金調達を実施(PORTFOLIOS)
[56]サービス(アカツキ)
[57]ABOUT US(East Ventures)
[58]トップ(D2C&Co.)
[59]三井物産がメンズのバルクオムへ出資(繊研新聞社)
[60]事業(三井物産)
[61]三井物産と資本業務提携(バルクオム)
[62]コスメブランド事業譲渡(WAOCON)
[63]トップ(同上)
[64]History(ジョンマスターオーガニックグループ)
[65]about us(アナイスカンパニー)
[66]「SINN PURETÉ」の運営開始(同上)

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まとめ

化粧品業界ではデジタル化・EC化などによるビジネスモデルの変革が進行しており、2020年以降はコロナ禍の影響により従来の業界構造が大きく揺さぶられる状況となっています。

そうしたなか、M&Aによる統合や協業が盛んに試みられており、今後さらにこうした動きが活発化していくことが予想されます。

(執筆者:相良義勝 京都大学文学部卒。在学中より法務・医療・科学分野の翻訳者・コーディネーターとして活動したのち、専業ライターに。企業法務・金融および医療を中心に、マーケティング、環境、先端技術などの幅広いテーマで記事を執筆。近年はM&A・事業承継分野に集中的に取り組み、理論・法制度・実務の各面にわたる解説記事・書籍原稿を提供している。)

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