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垂直統合とは?水平統合との違い・メリット・デメリットを事例で解説

更新日:2026年07月16日twitterfacebook
M&A・事業承継

垂直型(垂直統合)、水平型(水平統合)のM&Aとは

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垂直型M&A(垂直統合)、水平型M&A(水平統合)のメリットとデメリット

M&A 垂直統合 メリット

垂直型M&A(垂直統合)

メリット

垂直型M&Aの1つ目のメリットは、新規事業への進出ができることです。
例えば、製造のみを行っていた企業が、販売会社と統合することで、販売事業への新規参入が可能になります。

2つ目のメリットは、取引コストを下げることができる点です。
一貫したルートでの供給が出来るようになるため、取引コストを下げ、安定供給が可能になります。

デメリット

垂直型M&Aの主なデメリットは、通常よりも取引コストがかかるかもしれない点です。
自前調達よりも市場調達のほうが調達コストを削減できる可能性があるからです。

水平型M&A(水平統合)

メリット

水平型M&Aの1つ目のメリットは、既存事業を強化できることです。
水平型M&Aでは、同じ業種・業態の企業と統合を行うため、既存事業を強化できるというシナジー効果を見込むことが可能です。

2つ目のメリットは、技術開発や習得にかかる時間を短縮できることです。
同じ業種・業態の企業との統合を行うことにより、統合先の企業が時間をかけて得た技術やノウハウを効率的に取り込むことができます。

デメリット

水平型M&A(水平統合)は一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなるケースも少なくありません。
独禁法に抵触した場合には、問題解消措置が必要となります。

M&Aのメリット・デメリット一覧|売り手・買い手別にわかりやすく解説
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M&Aのメリット・デメリットを売り手(事業承継・創業者利益)と買い手(事業拡大・シナジー)に分けて一覧解説。リスクを抑えるためのポイントも紹介します。

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垂直型M&A(垂直統合)と水平型M&A(水平統合)の違い

M&A 垂直統合 水平統合 違い

目的

垂直型M&A(垂直統合)は、主に、サプライチェーンの効率化を目的としています。
一方、水平型M&A(水平統合)は、主に、シェアの拡大など、スケールメリット(規模の経済)による競争力強化を目的として行われることが多いとされています。

M&Aの対象企業

垂直型M&A(垂直統合)は、バリューチェーンにおける川上または川下に事業領域を拡大していくM&Aのことです。
川下分野に進出し、最終顧客と直接接触する方向に進むことを前方統合といい、仕入先(供給元)業界に進出していくことを後方統合といいます。

前方統合は、製品の販路拡大やビッグデータの取得と言った目的で行われます。
一方、後方統合は、原材料へのアクセス、技術の取り込みといった目的で行われます。

水平型M&A(水平統合)は、同一業種の企業同士によるM&Aのことです。
シェアアップにより市場支配力が高まると、過当競争による収益性低下を防ぐことが可能です。

また、事業規模を拡大することで上記のように、規模の経済性が働いてコスト競争力が高まることなども期待できます。

M&A戦略とは?策定の流れと成功のポイント【事例付き】
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M&Aを成功させるためには売却・買収後を視野に入れた戦略が必要です。M&A戦略の重要性、策定の流れ、売却側・買収側それぞれの戦略の要点と注意点を解説し、成功事例を紹介します。 (執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

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垂直型M&A(垂直統合)と水平型M&A(水平統合)の事例

垂直型M&A(垂直統合)の事例

【イーコマース×ファッションECサイト】ZホールディングスとZOZOのM&A

譲渡企業の概要

ZOZO:ファッションECサイト「ZOZOTOWN」の運営等

譲り受け企業の概要

Zホールディングス:Yahoo!に関するイーコマース事業等

M&Aの目的・背景

譲渡企業:シナジーの発揮

譲り受け企業:ファッションECの強化[1]

M&Aの手法・成約
  • 実行時期:2019年11月
  • 手法:TOB
  •  結果:ヤフーがZOZOを子会社化
  •  譲渡金額:約4,008億円[2]
EC業界のM&A・売却事例30選|売却相場と高く売るポイント【図解】
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ECサイト・ネットショップの売却相場(月間利益の12〜24カ月分目安)と売却にかかる期間を解説。評価されるショップの条件、最新の売却事例を紹介します。

【IT×IT】LINEとZホールディングスのM&A(ソフトバンク,NAVER,LINE,Zホールディングスの経営統合)

譲渡企業の概要

LINE:モバイルメッセンジャーアプリ「LINE」に関するサービス提供

譲り受け企業の概要

Zホールディングス:Yahoo!に関するイーコマース事業等

M&Aの目的・背景

譲渡企業:確固たるユーザー基盤と豊富な資産をより集約的に活用するため

譲り受け企業:顧客基盤と豊富なサービスラインアップをより集約的に活用するため[3]

M&Aの手法・成約

NAVERとソフトバンクによるLINE株式のTOB:総額約1,680億円[5]
LINEによるZホールディングス株式のTOB:総額約7,396億円[4]

【2021年最新版】IT業界のM&A事例56選
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IT業界における厳選した56例のM&Aについて、「2021年の最新事例」や「システム開発分野」などのジャンルに分けて解説します。 事例では売り手・買い手企業の特徴やM&Aの手法、売買価格を紹介します。(中小企業診断士 鈴木裕太  監修)

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最新技術領域への適応などを目的に、情報通信業のM&Aは活発に行われています。情報通信業のM&Aでは、優秀な人材確保などのメリットを期待できます。情報通信業のM&A動向や売却・買収のメリット、M&Aの成功事例などをくわしく解説します。

水平型M&A(水平統合)の事例

[飲食店×定食屋]コロワイドによる大戸屋ホールディングスに対する敵対的TOB

譲渡企業の概要

大戸屋ホールディングス:定食店「大戸屋ごはん処」等のグループ会社の企画・管理・運営

譲り受け企業の概要

コロワイド:飲食店の経営等 

M&Aの目的・背景

譲渡企業:企業価値を棄損すると認識していたためTOBに反対

譲り受け企業:譲渡企業の成長戦略を実現するための資本関係の強化[6]

M&Aの手法・成約
  • 実行時期:2020年9月
  • 手法:敵対的TOB
  • 結果:コロワイドが大戸屋ホールディングスを子会社化
  • 譲渡金額:約92億円[7]
飲食店の居抜き売却・譲渡とは?|売却価格の相場や最新事例もわかりやすく解説
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飲食店の売却手法は、「居抜き売却」と「M&A」の2種類です。また、売却価格の相場は立地・規模・清潔感・財務状況で決まります。飲食店の売却について、手法やメリット、最新事例をくわしく解説します。(中小企業診断士 鈴木裕太 監修)

[エネルギー×石油] JXTGホールディングスと東燃ゼネラル石油との株式交換

譲渡企業の概要

東燃ゼネラル石油:石油業等

譲り受け企業の概要

JXTGホールディングス:エネルギー事業等

M&Aの目的・背景

譲渡企業:効率的な経営

譲り受け企業:国際的な競争力を有するアジア有数の総合エネルギー・資源・素材企業グループとして発展するため

M&Aの手法・成約
  • 実行時期:2017年4月
  • 手法:株式交換
  • 結果:JXTGホールディングスが東燃ゼネラル石油を完全子会社化
  • 譲渡金額:5,014億円[8]
ガソリンスタンドの売却・M&A|相場、方法、事例を徹底解説
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ガソリンスタンドの売却・M&Aでは、後継者不足の解決などのメリットを期待できます。また、売却価格の相場は、立地や利用者数などの要因で左右されます。ガソリンスタンドの売却方法や売却額相場、M&Aの事例をくわしく解説します。

M&Aの成功事例40選|大企業・中小企業・業界別に成功要因を解説【2026年版】
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M&Aの成功事例40選|大企業・中小企業・業界別に成功要因を解説【2026年版】

M&Aの成功事例40選を大企業・中小企業・業界別に紹介。各事例の目的とスキーム、成功要因を整理し、自社のM&Aに活かせるポイントを解説します。

[1]意見表明報告書(ZOZO)
[2]大量保有報告書(Zホールディングス)
[3]公開買付届出書(LINE)
[4]大量保有報告書(LINE)
[5]ソフトバンク・韓ネイバー、LINE株のTOB終了: 日本経済新聞
[6]公開買付届出書(コロワイド)
[7]変更報告書No.2(コロワイド)
[8]有価証券報告書(JXTGホールディングス)

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垂直型M&A(垂直統合)と水平型M&A(水平統合)を成功させるポイント

目的や戦略を明確にしておく

垂直型M&A(垂直統合)と水平型M&A(水平統合)を成功させるポイントとして1つ目は、目的や戦略を明確にし、理解しておくことです。
M&Aは行うこと自体が目的ではありません。
どのような戦略に基づいて、何を目的としたM&Aを行うのか、ハッキリとさせておくことが重要です。

M&A後の統合を徹底的に行う

買収後の経営統合作業のことは、一般に、PMI(Post Merger Integration)と呼ばれます。
M&Aの成否は買収後に経営効果を実現できるかどうかが大きなポイントなので、PMIは一連のM&Aやプロセスにおいて最も重要な部分の1つであるといえます。

そのため、このPMIを徹底的に行うことが重要です。

PMIとは?M&A後の経営統合の進め方・成功のポイントを事例で解説
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PMI(Post Merger Integration)とは、M&A成立後の経営統合プロセスです。統合すべき領域(経営・業務・意識)、進め方の手順、失敗しないためのポイントを事例とともに解説します。

高すぎる価格で買収しない

買収において大切なことは、回収が可能な範囲で投資を行うことです。
M&Aの多くの失敗が、高すぎる価格で買収を行っていることに起因しています。

買収者が被買収企業を高く評価してしまう理由の一つは、シナジー効果を過大に見積もってしまうことです。
特に売上シナジーの実現については、慎重に見積もるべきであると言えます。

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シナジー効果とは、複数の事業・会社が組み合わさることで生まれる相乗効果です。種類(売上・コスト・財務)、分析フレームワーク、M&Aでの実例を解説します。

M&A専門家を最大限活用する

M&AのスキームやPMIのプロセスについて考えるためには、M&Aの専門的な知識が必要になります。
そのため、まずはM&Aの専門家に相談を行うべきであると言えるでしょう。

M&Aにおいては、詳細な分析や手続きも行わなければならないため、M&Aを自社のみで成功させるのは難しいケースが多いです。

プロである専門家に相談・依頼を行うことで、効果的・効率的なM&Aが可能になり、成功する確率も高くなります。
M&Aを成功させるためには、専門家を最大限活用することが、大きなポイントです。

M&Aアドバイザーとは?業務内容・手数料・信頼できる選び方を解説
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M&Aアドバイザーの業務内容(相手探し・交渉・契約支援)と手数料体系を解説。仲介とFAの違い、信頼できるアドバイザーの見極め方、依頼時の注意点も紹介します。

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まとめ

ここまでM&Aの垂直統合について、説明してきました。
概要、メリット・デメリット、水平統合との違いについて解説し、事例を挙げました。

M&Aにおける統合については、成功のためのポイントを押さえながら行っていただければと思います。

経営統合と合併の違いとは?どちらを選ぶべきかを図解でわかりやすく解説
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経営統合(持株会社の設立)と合併の最大の違いは、法人格が残るかどうかです。それぞれのメリット・デメリット、どちらを選ぶべきかの判断軸を図解で解説します。

(執筆者:公認会計士 西田綱一 慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士試験合格後、一般企業で経理関連業務を行い、公認会計士登録を行う。その後、都内大手監査法人に入所し会計監査などに従事。これまでの経験を活かし、現在は独立している。)

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