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バイアウト投資とは?仕組みやメリットを図解で詳しく解説

バイアウト投資とは、買収後に経営陣の派遣などによって企業価値を高め、買収金額より高値で売却することで利益を得る手法です。ファンドによるバイアウト投資の仕組みやメリット・デメリットを徹底解説します。(公認会計士監修記事)

バイアウト投資 仕組み

目次
  1. バイアウト投資とは
  2. ファンドによるバイアウト投資の仕組み 
  3. バイアウト投資のメリット
  4. バイアウト投資のデメリット・注意点
  5. まとめ

バイアウト投資とは

バイアウト投資の意味

バイアウト投資とは、買収後、経営陣を派遣するなど経営改善を行い、バリューアップした後、買収金額より高値で売却することで利益を得る投資手法です。
買収する際に、より高値で売却することを目指して対象会社を選定する点が特徴的です。

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バイアウト投資の対象となる企業

バイアウト投資の対象となる企業は、主に経営不振の結果、赤字が継続している企業です。
買い手は買収後に対象会社が赤字に陥っている原因を突き止め、改善策を策定し経営改善させる必要があるため、赤字企業など大きな問題を抱えた企業の方が、経営改善の幅が大きくなり、バリューアップがしやすいためです。

もちろん、必ずしも赤字企業である必要はなく、黒字企業や成長著しいスタートアップの場合もあります。
また、バイアウト投資の対象となる企業の業種に制限等はなく、幅広い企業がバイアウト企業の投資対象となります。

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日本におけるバイアウト投資の現状

新型コロナウイルス等の影響により、世界中で金余りの状況が引き起こされていますが、割安に放置されている日本企業への投資妙味が増加している現状もあり、日本においてもバイアウト投資は行われています。

外資系プライベートエクイティファンドなどが積極的に日本企業に投資を行うことがありますが、もちろん外資系だけでなく、国内のプライベートエクイティファンドやその他投資ファンド、金融機関も同様にバイアウト投資を実施しています。

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ファンドによるバイアウト投資の仕組み 

ファンドは数ある売却案件の中から、割安で買収後に経営改善できる可能性のある案件を中心に検討を進めていきます。
バイアウト投資であっても、買収の流れは、初期的検討、基本合意書締結デューデリジェンス最終契約の締結といったように、通常のM&Aと同様です。

ファンドは、対象会社を買収した後、PMIをハンズオンで実施していきます。
バイアウト投資の中でも重要なプロセスであり、買収価格よりも企業価値が高くなるように経営改善のためのアクションを実施していく必要があります。

その後、ファンドは買収した金額よりも高い金額で、第三者に売却する手続きを進めます。
ファンドが売り手の場合、オークション形式とするケースが多く見られます。

売却金額と買収金額の差額が、売却益となり、ファンドの収益源となります。
ファンドは買収後、数年をかけて企業価値を高め、より高い金額で売却し、その売却益をファンド出資社に配分するというのが、バイアウト投資の基本的な仕組みとなります。

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バイアウト投資のメリット

バイアウト投資 メリット デメリット

売り手(ベンチャー・中小企業)のメリット

ベンチャーや中小企業などの売り手にとってのメリットは、どのような企業であってもエグジットの機会を得られる可能性があるという点です。
通常、債務超過や赤字企業は通常のM&Aでエグジットできる可能性は低くなってしまいます。

その点、バイアウト投資であれば、買い手は将来、経営改善できることを見込んで買収するため、現在は財務状態が悪い状況であったとしても、その状況のまま売却できるかもしれません。

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買い手(ファンド)のメリット

ファンドなどの買い手にとってのメリットは、高い売却益を得られる可能性がある点です。
企業再生が必要な案件など、買収金額を安く抑えることができれば、その分、将来の売却益を高く見込むことができます。
また、安い金額で買収することで、リスクを最小限に抑えることもできます。

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バイアウト投資のデメリット・注意点

売り手(ベンチャー・中小企業)の注意点

売り手は、経営状態が悪いまま対象会社を売却する場合、企業評価額が安くなりすぎないように注意が必要です。
赤字の場合であっても、自社にブランド価値がある、技術力が高い、価値の高い特許を保有しているといった場合には、通常のM&Aの相場よりも高く売却できる可能性があります。

バイアウト投資でエグジットする場合には、自社の企業価値を正しく評価することが重要です。

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買い手(ファンド)の注意点

買い手は、買収し経営権を取得した後は、ファンドから経営陣を派遣するなどを行い、早急に経営を立て直さなければなりません。

経営改善できなければ、その分、赤字が継続し、ファンド自体が損失を被ることになります。
買収前に思い描いていた経営改善計画が上手くいかなかった場合には、エグジットができなくなる可能性がある点は注意が必要です。

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まとめ

バイアウト投資は、ファンドを中心に赤字企業等を買収し、手厚いPMIにより対象企業をバリューアップさせ、買収金額よりも高値で他社に売却する投資です。
ファンドの立場からすると、一つのプロジェクトが買収から売却まで数年かかるため、その分リスクを背負っており、高い利回りを得ることが求められます。