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「同業の児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設が、いくらでM&Aされたのか」気になったことはありませんか。
児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の評価は、売上高だけでは決まりません。利益、人材の定着、事業の独自性や強み、顧客との契約継続性、そして買い手とのシナジーで変わってきます。同じ売上規模でも、評価が数倍違うことは珍しくありません。
この記事は、売却をすすめるものではありません。会社を続ける・伸ばす・いつか譲る、どの選択肢を考えるにしても、まず「自社が市場でどう見られているか」を知っておくことには意味があります。公開されているM&A成約事例と、M&Aサクシードのプラットフォームに届いた実際のオファーデータをもとに、その見方を解説します。
児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の相場は、①公開されている成約事例での価格水準、②買い手が実際に使う値付け方法、③1社にどれだけの買い手が関心を示すかをあわせて見ると立体的に分かります。
見る視点 | わかること |
① 成約事例での価格水準 | 教育・障害福祉の上場グループによる買収の公開事例では、年商2〜5億円規模で譲渡額が約2.8億〜3.8億円に成約している例がある |
② 買い手の値付け方法 | オファーで多いのは「EBITDA(利益)の3〜5倍」を軸にした方法 |
③ 1社あたりの関心の集まり方 | M&Aサクシードのデータでは、1案件に中央値2社の買い手がオファー(対象案件が限られるため参考値) |
まず、公開されている児童発達支援・放課後等デイサービス関連の成約事例を見ていきます。ただし同規模帯の公開事例が限られるため、相場観はM&Aサクシードのオファー(収益力ベース)と公的統計を軸に見ていきます。
• 譲渡理由は「代表者の引退」と「自社事業の選択と集中」が中心(件数が限られるため傾向として)
• 所在地は東京など都市部が中心。買い手・売り手とも都市圏に集まりやすい傾向
• 赤字でも、児童指導員や保育士などの人材・指定(許認可)・利用者基盤があれば買い手がつくことがある
事業の特徴 | 年商規模 | 成約額の目安 |
放課後等デイサービス | 5,000万〜1億円 | 約1,838万円 |
放課後等デイサービス | 1億〜2億5,000万円 | 約2,183万円 |
結論:児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の価格を決める最大の要素は、売上規模ではなく「児童指導員・児童発達支援管理責任者・保育士など人員基準を満たす人材が定着しているか」と「定員に対する利用率(稼働率)が安定しているか」です。人がいなければ指定を維持できず、稼働率が収益の源泉だからです。
評価要素には序列があります。同じ要素でも、価格への効き方は同じではありません。
順位 | 評価要素 | 影響度 | なぜそうなるか |
1 | 児童指導員・児発管・保育士の確保と定着 | ◎ 最重要 | 人員配置基準を満たせないと指定を維持できない。児発管の配置は特に重く、買い手が最も気にするのは買収後に人が辞めないか |
2 | 稼働率(定員と利用率)と報酬の安定 | ◎ 重要 | 収益の源泉。定員に対する利用率が高く黒字が続いていれば、素直に価格が上がる |
3 | 指定の継続性と報酬改定への対応 | ○ | 児童発達支援・放デイの区分に沿った運営と、報酬改定への対応力。実地指導・監査で問題がないことが評価につながる |
4 | 送迎・立地と多店舗展開のしやすさ・代表非依存 | ○ | 送迎圏や通いやすい立地、複数拠点を回せる管理体制、代表に依存しない運営は評価されやすい |
— | 売上の大きさ(単体) | △ 効きにくい | 売上が大きくても、利用率が低い・利益が薄いと評価は伸びない |
つまり、価格を上げたいなら順番があります。まず人員基準を満たす人材の定着と高い利用率を保ち、次に利益を残す。売上規模を追うのはその後です。
結論:児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設へのオファーは「EBITDA(利益)の3〜5倍」を軸に、手元現金や純資産を加える形が中心です。買い手の多くが共通して利益と稼働の安定を見ています。
M&Aサクシードの児童発達支援・放課後等デイサービス関連案件に届いたオファーで、買い手が提示した算定方法を集計しました。倍率を軸にした方法と、純資産を軸にした方法に分かれます。
買い手が提示する算定方法(多い順) | 位置づけ |
EBITDA × 3〜5倍 | 標準形。利益(EBITDA)を基準に評価する最も多い方法 |
EBITDA × 3〜5倍 + 手元現金(ネットキャッシュ) | 上記に手元資金を加えた変種 |
時価純資産 + 営業利益の3〜5年分(のれん) | 資産価値に、のれん(営業利益の数年分)を加える方法 |
時価純資産法(保有資産の時価ベース) | 保有資産の時価を基準にする方法 |
具体的にイメージすると
EBITDAが5,000万円なら、3〜5倍で1.5億〜2.5億円。これに手元現金や純資産を加味した金額が、オファーの初期レンジになります。
ここからいえることはシンプルです。価格を上げるいちばん直接的な方法は「利用率を保って利益(EBITDA)を厚くし、手元現金を残しておくこと」。逆に、節税のために利益を圧縮していると、その分だけ評価も下がります。
結論:「うちのような規模に買い手がつくのか」という心配は、データを見ると小さいといえます。児童発達支援・放課後等デイサービス関連の案件には1案件あたり中央値2社、多いケースでは10社を超える買い手がオファーを寄せています(対象案件数が限られるため参考値)。
M&Aサクシードの児童発達支援・放課後等デイサービス関連案件のデータでは、1案件あたり中央値で2社、多いケースでは13社の買い手がオファーを寄せています。対象案件数が限られるため参考値としてご覧ください。
1案件あたりのオファー買い手数 | 実績(M&Aサクシード) |
中央値 | 2社 |
平均 | 約3.3社 |
最も多かった案件 | 13社 |
複数の買い手が同時に関心を示す状況は、条件交渉でも有利に働きます。まずは「自社にどんな買い手が、何社くらい関心を持つか」を知るところからで十分です。
次に、売り手側の供給を見てみましょう。児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設関連の売り案件は市場に約21件あり、案件の流通は安定して続いています。
買い手側は、前述のとおり1案件あたり中央値2社がオファーを出しています。供給と需要が釣り合った、いわば「実力勝負」の市場です。案件が珍しくないぶん、買い手は事業内容を見て選別します。強みが伝わる形で情報を整理できるかどうかが、オファーの数と条件を分けます。
もう一つ、交渉の環境として知っておきたい点があります。M&Aサクシードのようなプラットフォームでは、複数の買い手が同時に案件を検討するため、比較できるオファーを同じ期間に集めやすくなります。相対で1社と向き合うのではなく、複数のオファーを並べて比較しながら進められる状態です。オファーが複数並ぶと、買い手も他社と比較されていることを前提に条件を出すため、価格だけでなく、社名・屋号の存続や従業員の雇用継続といった条件面でも、売り手の希望をのんでもらいやすくなります。
なお、売りに出ている案件の譲渡理由としては「後継者不在」が最も多くなっています。同じ悩みを抱えるオーナーが売却という選択肢を現実に選んでいる、ということでもあります。
実際にオファーを寄せた買い手のプロフィールを集計すると、買い手像はかなり具体的に見えてきます。
買い手の属性 | 実際の傾向 |
売上規模 | 10〜30億円が最多。100億円超の大手も複数含まれる |
M&A経験 | 約7割が「M&A経験あり」。買い慣れた買い手が中心 |
上場/非上場 | 約8割が非上場。東証プライムや地方証券取引所の上場企業も |
エリア | 東京が最多。福岡・愛知・大阪・兵庫など都市圏が続く |
業種 | 教育・障害福祉の同業、隣接するヘルスケア・保育、拡張を狙う事業会社が中心 |
結論:児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の買い手で主役になるのは、教育・障害福祉を手がける上場グループによるロールアップ型です。児童指導員・児発管・保育士といった人材と拠点を面で引き継ぎ、稼働率を安定させたいという動機が強いからです。
買い手は複数タイプに分かれますが、出現頻度もスピードも価格の出し方も同じではありません。実名の事例とあわせて、重みづけして見ます。
買い手タイプ | 位置づけ | 実名の例(売上規模) | 売り手から見た特徴 |
教育・障害福祉の上場グループ(ロールアップ型) | ◎ 最多・最速 | 明光ネットワークジャパン(約248億)/サクシード(約35億)/ウェルビー(約5.3億) | 児童指導員・児発管・保育士や拠点・指定を継続しやすく、利用者・職員に優しい |
ヘルスケア・保育など隣接大手 | ○ 価格が出やすい | — | 障害児福祉・療育の取り込みでサービス領域を拡大 |
異業種・事業会社 | ○ シナジー次第で高値 | — | 教育・福祉を成長事業として新規参入・多角化 |
投資ファンド | △ 条件次第 | — | 成長投資・ロールアップの起点。経営支援を受けて拡大 |
つまり「同業に安く買い叩かれるのでは」という心配は実態と逆です。教育・障害福祉の上場グループは、人材・拠点・利用者をまとめて引き継ぎたいからこそ、雇用や指定の継続を前提に、競って手を挙げてきます。
買い手・売り手ともに公表されている成約事例です。「どんな会社が、いくらで、なぜ評価されたか」の具体像としてご覧ください。
売り手の事業 | 売り手売上 | 買い手(売上規模) | 譲渡額 | 評価の軸 |
児童発達支援事業(ランウェルネス) | 約3.8億円 | 明光ネットワークジャパン(約248.3億円) | 約3.8億円 | 教育事業で培った指導ノウハウとの親和性を評価し、療育領域へ事業を広げる狙い |
児童発達支援・放課後等デイサービス事業(unico) | 約5.3億円 | サクシード(約34.7億円) | 約3.5億円 | 教育・福祉分野の人材・教育サービスと、発達支援の運営基盤を組み合わせる狙い |
放課後等デイサービス事業(ハピネスカムズ) | 約1.6億円 | ウェルビー(約5.3億円) | 約2.8億円 | 就労移行支援・児童発達支援など既存の療育事業と拠点・ノウハウを広げる狙い |
結論:高く評価される会社と、伸びない会社を分けるのは、つきつめると一つの問い「あなたが抜けても、児童指導員・児発管・保育士と利用者、そして指定(許認可)は残るか」です。
買い手の頭にあるのは、買収後の心配です。「買った後に支援人材が辞めないか」「利用率が落ちないか」「代表がいなくなって運営が回らなくならないか」。この心配を小さくする要素は価格を押し上げ、大きくする要素は価格を下げます。
同じ売上規模でも、評価には差が出ます。
価格を押し上げる(買い手の不安を消す) | 価格を下げる(買い手の不安を増やす) |
◎ 児童指導員・児発管・保育士が定着し、買収後も人員基準を満たせる | ◎ 離職が多く、人員基準の維持が不安定 |
◎ 定員に対する利用率が高く安定している | ◎ 利用率が低い・変動が大きい |
○ 指定が健全で、報酬改定への対応や行政の指摘への履歴に問題がない | ○ 実地指導での指摘・返還・処分の履歴がある |
○ 代表が抜けても運営・採用・請求業務が回る | ○ 代表個人に運営・採用が集中している |
○ 送迎・請求・労務・契約の資料が整理されている | △ 必要書類が整理されていない |
最初の2行(◎)が決定的です。「人が残るか」「利用率が安定しているか」この2つを整えるだけで、同じ売上規模でも評価は変わってきます。
※ 当社の成約事例・買い手の取得理由から見られる傾向の整理です。具体的な閾値は個社ごとに異なります。
外部の裏付けとして、登録支援機関の中小M&A実績にもとづく公的統計を参照します。児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設に近い「社会保険・社会福祉・介護事業」を参照します。
参照業種(件数) | 指標 | 第1四分位 | 中央値 | 第3四分位 |
社会保険・社会福祉・介護事業(99件) | EV/EBITDA | 3.7倍 | 9倍 | 19.2倍 |
社会保険・社会福祉・介護事業(104件) | PER | 3.5倍 | 8.5倍 | 19.7倍 |
相場を見たら、次は「自社に実際どんなオファーが届くか」を確かめてみることもできます。
M&Aサクシードでは、相場を見たあと、気が向いたら試しにプラットフォームの会員企業からオファーを受け取ってみることができます。ここまでの相場の確認も、オファーの受け取りも、無料でご利用いただけます。
オファーを受け取るだけなら、契約は不要・決算書などの書類提出も不要・(オファー相手の企業に対して)会社名は匿名のままで利用できます。
「売却すると決めてから動く」のではなく、「オファーを見てから、どうするかを考える」という順序で進められます。
届くオファーには、「いくらで」だけでなく、次のような内容まで含めることができます。
• なぜ自社に関心があるのか(買い手の狙い・シナジー)
• 連帯保証はどうなるか
• 従業員はどうなるか(雇用の継続)
• 自分はいつまで経営に関わるか(引き継ぎ期間)
実際のオファーは、たとえば次のような形で届きます。
会社名 | 株式会社サクシードテック ※本記事用のサンプル表記 |
本社所在地 | 東京都 |
事業内容 | 首都圏を中心に事業を展開し、児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設との連携・取り込みに注力する企業。 |
売上高 / 従業員 | 100億円以上 / 1,001名以上 |
上場区分 / M&A実績 | 非上場 / 2〜5案件 |
関心を持った背景 | 弊社は人材・体制の強化を経営課題としており、貴社が強みとする領域は、まさに弊社が探し求めていた領域です。同エリアの営業・調達基盤と組み合わせることで強いシナジーが見込まれます。ぜひ早期に秘密保持契約を締結し、責任者同士の面談の機会を頂戴できれば幸いです。 |
買収金額の算定方法 | EBITDA(利益)の3〜5倍。対象会社の収益性をベースに株式評価。詳細はデューデリジェンスを通じて検討。 |
経営者の処遇 | 売り主様のご意向を全面的に尊重。従業員・取引先へのスムーズな承継のため、数ヶ月〜半年程度の引き継ぎ期間(顧問等)をご相談。形態は状況に合わせ柔軟に。 |
連帯保証の解除時期 | クロージング時までに金融機関と調整し、前オーナー様の連帯保証を全て解除することを前提。 |
匿名なのはあなたの会社の社名だけ。オファーを送る買い手側は、社名・所在地(都道府県)・売上規模・M&A実績まで明かしています。だから「誰が、なぜ、いくらで」を確認したうえで、進めるかどうかを判断できます。
良いオファーが届いたときだけ、ご自身の判断で次のステップに進めます。もちろん、M&Aプロセスに詳しいM&Aサクシードの担当者と一緒に進めることもできます。
▶ まずは自社に近い児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の相場を見る(無料)
https://ma-succeed.jp/register/direct
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相場の確認も、会員企業からのオファーの受け取りも無料です。契約や決算書の提出も不要で、オファー相手の企業に対しては会社名を匿名のまま利用できます。
問題ありません。むしろ決める前に、同業の相場や届くオファーを見ておくことで、続ける・伸ばす・譲るという選択肢を落ち着いて考えられます。オファーを見てから、どうするかを考える順序で進められます。
可能性はあります。買い手は赤字理由、人材の定着、顧客契約、改善余地を確認します。実際に営業赤字でも買い手がついた事例があります。
年商だけで決まりません。小規模でも、利益が出ている・顧客契約が安定している・買い手にとって魅力的な人材や資産を抱えている場合は対象になります。
売上倍率だけで見るのは適切ではありません。買い手のオファーでは、利益(EBITDA)を基準に手元現金を加える形が最も多く見られます。
児童発達支援・放課後等デイサービス・障害児福祉施設の価格を最も左右するのは、売上規模ではなく「児童指導員・児発管・保育士など人員基準を満たす人材が定着しているか」と「定員に対する利用率(稼働率)が安定しているか」です。買い手のオファーはEBITDA(利益)の3〜5倍を軸に手元現金や純資産を加える形が中心で、関連案件には1案件あたり中央値2社の買い手がオファーを寄せています(対象案件が限られるため参考値)。買い手の主役は、人材・拠点・指定の継続を前提に手を挙げる教育・障害福祉の上場グループによるロールアップ型です。
そして、自社に実際どんなオファーが届くかは、匿名・無料で確かめられます。まずは相場を見て、気が向いたらオファーを受け取ってみる、その順序で、ご自身のペースで選択肢を広げてみてください。
• かいしゃ価値トレンドの解説:https://ma-succeed.jp/content/knowledge/kaisha-kachi-trend
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