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「同業のSEOコンサルティング会社が、いくらでM&Aされたのか」気になったことはありませんか。
SEOコンサルティング会社の評価は、売上高だけでは決まりません。利益、人材の定着、事業の独自性や強み、顧客との契約継続性、そして買い手とのシナジーで変わってきます。同じ売上規模でも、評価が数倍違うことは珍しくありません。
この記事は、売却をすすめるものではありません。会社を続ける・伸ばす・いつか譲る、どの選択肢を考えるにしても、まず「自社が市場でどう見られているか」を知っておくことには意味があります。公開されているM&A成約事例と、M&Aサクシードのプラットフォームに届いた実際のオファーデータをもとに、その見方を解説します。
SEOコンサルティング会社の相場は、①公開されている成約事例での価格水準、②買い手が実際に使う値付け方法、③1社にどれだけの買い手が関心を示すかをあわせて見ると立体的に分かります。
見る視点 | わかること |
① 成約事例での価格水準 | 上場企業による買収の公開事例では、譲渡額は年商のおよそ0.9〜1.9倍に分布(該当する公開事例は少なく、個別案件の影響が大きい) |
② 買い手の値付け方法 | オファーで最も多いのは「EBITDA3〜5倍+手元現金」 |
③ 1社あたりの関心の集まり方 | M&Aサクシードのデータでは、1案件に中央値6社の買い手がオファー |
まず、上場企業による買収のうち公開されているSEOコンサルティング関連(SEO・デジタルマーケティング支援、Web集客支援など)の成約事例を、売り手の年商規模別に整理しました。譲渡額そのものよりも、「年商の何倍で成約しているか」の傾向に注目してください。
売り手の年商 | 年商に対する譲渡額の倍率(中央) | 譲渡額の目安レンジ |
1億円未満 | 約1.9倍 | 約0.56億円〜約1.6億円 |
5〜10億円 | 約0.9倍 | 約2.29億円〜約10.05億円 |
• 譲渡理由は「事業の成長」が約5割、「自社事業の選択と集中」が約4割。成長の加速を狙った譲渡が中心
• 所在地は東京が約6割。買い手・売り手とも首都圏に集まりやすい傾向
• 黒字案件は約5割。営業赤字でも成約しており、黒字であることは必須条件ではない
事業の特徴 | 年商規模 | 成約額の目安 |
メディア運営 | 1,000万円以下 | 約350万円 |
サイト運営 | 1,000万〜5,000万円 | 約3,500万円 |
メディア運営 | 1,000万〜5,000万円 | 約4,700万円 |
集客支援 | 1億〜2億5,000万円 | 約6,800万円 |
マーケティング支援 | 10億〜25億円 | 約4.5億円 |
結論:SEOコンサルティング会社の価格を決める最大の要素は、売上規模ではなく「成果を再現できる運用ノウハウ(検索アルゴリズムの変動に左右されにくい体制)と、取引の継続性」です。買い手が気にするのは買収後も同じ成果を、同じ顧客に、安定して提供し続けられるかだからです。
評価要素には序列があります。同じ要素でも、価格への効き方は同じではありません。
順位 | 評価要素 | 影響度 | なぜそうなるか |
1 | 成果を再現できる運用ノウハウと取引の継続性(アルゴリズム変動に左右されにくい体制・継続課金の顧客基盤) | ◎ 最重要 | SEOコンサルの価値は再現できる成果そのもの。買い手が気にするのは、買収後も同じ成果と顧客関係が続くか。ここが価格の土台 |
2 | 営業利益(EBITDA) | ◎ 重要 | 買い手はEBITDA基準で値付けする。利益が出ているほど素直に価格が上がる |
3 | 特定顧客・特定アルゴリズムへの依存度 | ○ | 売上が特定の大口顧客に偏っていたり、成果が特定の検索手法に依存していると、契約終了やアルゴリズム変動の影響が大きく、評価を抑える |
4 | 運営体制の属人性(代表・特定コンサルタントに依存しない提供体制) | ○ | 代表や特定のコンサルタントに成果が集中していると、引き継ぎリスクとして減点される |
— | 売上の大きさ(単体) | △ 効きにくい | 売上が大きくても、成果が再現できず利益が薄いと評価は伸びない |
つまり、価格を上げたいなら順番があります。まず「成果と顧客が引き継げる状態」を作り、次に「利益を残す」。売上を追うのはその後です。
結論:買い手のオファーは「EBITDA × 3〜5倍 + 手元現金」に集約されます。算定方法に大きなばらつきはなく、買い手の多くが共通して利益を見ています。
M&AサクシードのSEOコンサルティング関連案件に届いたオファーで、買い手が提示した算定方法を集計すると、最頻はEBITDA倍率+手元現金。残りの方法も、EBITDAか純資産を軸にした変種にすぎません。
買い手が提示する算定方法(多い順) | 位置づけ |
EBITDA × 3〜5倍 + 手元現金(ネットキャッシュ) | 標準形。これが基準と考えてよい |
EBITDA × 3〜5倍 | 上記の変種。手元現金を分けずに収益力で評価 |
純資産 + 営業利益の数年分 | 資産価値に、のれん(営業利益の数年分)を加える方法 |
時価純資産 + EBITDA × 倍率 | 上記の変種。資産の時価に収益力を加算 |
具体的にイメージすると
EBITDAが5,000万円なら、3〜5倍で1.5億〜2.5億円。これに手元現金を上乗せした金額が、オファーの初期レンジになります。
ここからいえることはシンプルです。価格を上げるいちばん直接的な方法は「利益(EBITDA)を厚くし、手元現金を残しておくこと」。逆に、節税のために利益を圧縮していると、その分だけ評価も下がります。
結論:「うちのようなSEOコンサルに買い手なんてつくのか」という心配は、データを見ると小さいといえます。SEOコンサルティング関連の案件には、1社あたり中央値6社の買い手がオファーを寄せています。
M&AサクシードのSEOコンサルティング関連案件のデータでは、1社あたり中央値で6社、多いケースでは29社の買い手がオファーを寄せています。
1案件あたりのオファー買い手数 | 実績(M&Aサクシード) |
中央値 | 6社 |
平均 | 約8.6社 |
最も多かった案件 | 29社 |
複数の買い手が同時に関心を示す状況は、条件交渉でも有利に働きます。まずは「自社にどんな買い手が、何社くらい関心を持つか」を知るところからで十分です。
次に、売り手側の供給を見てみましょう。SEOコンサルティング会社関連の売り案件は市場にほとんど出回っておらず、公開されること自体が珍しい業種です。
買い手側の関心が前述のとおり存在することを踏まえると、この業種は「売り案件が出てくれば注目される」待ち需要型の市場です。市場に類似案件が少ないぶん、買い手は他案件と天秤にかけにくく、売り手が交渉の主導権を握りやすい構図といえます。
この需要の厚さを踏まえると、オファーの集め方が交渉条件を左右します。プラットフォーム型のM&Aでは、複数の買い手が同じタイミングで案件を検討するため、比較検討できるオファーを同じ期間にまとめて集めやすくなります。相対で1社と向き合うのではなく、複数のオファーを並べて比較しながら進められる状態です。オファーが複数並ぶと、買い手も他社と比較されていることを前提に条件を出すため、価格だけでなく、社名・屋号の存続や従業員の雇用継続といった条件面でも、売り手の希望をのんでもらいやすくなります。
実際にオファーを寄せた買い手のプロフィールを集計すると、SEOコンサルティング会社の買い手像はかなり具体的に見えてきます。
買い手の属性 | 実際の傾向 |
売上規模 | 10〜30億円が最多(約3割)。100億円超の大手も約2割 |
M&A経験 | 約6割が「M&A経験あり」。買い慣れた買い手が中心 |
上場/非上場 | 約7割が非上場。東証グロース・プライム等の上場企業も |
エリア | 約7割が東京。大阪・福岡など都市圏が続く |
業種 | SEO・デジタルマーケティングの同業のほか、Web制作・広告、ITサービスなど集客・オンライン領域の事業会社が中心 |
結論:SEOコンサルの買い手で最も存在感があるのは、「SEO・広告・Web制作といったデジタルマーケティング支援を束ねて横展開するロールアップ型」です。自社の顧客基盤やサービス群に組み込めば、引き継いだ運用ノウハウと顧客との取引をさらに伸ばせると考えているからです。
買い手は4タイプに分かれますが、出現頻度もスピードも価格の出し方も同じではありません。実名の事例とあわせて、重みづけして見ます。
買い手タイプ | 位置づけ | 実名の例(売上規模) | 売り手から見た特徴 |
デジタルマーケティング支援のロールアップ型 | ◎ 主役・最速 | マテリアルグループ(約62.9億、広告運用スキルと実績を評価してBridgeを取得) | 運用ノウハウと顧客との取引を高く評価。自社サービス群に組み込みやすい |
SEO・マーケティングツール大手 | ○ 価格が出やすい | Faber Company(約25.6億、SEO支援ツール群を展開しso.laを取得) | 純粋なSEOサービスを自社ツール・支援体制と組み合わせて育成 |
異業種・事業会社 | ○ シナジー次第で高値 | rakumo(約14.4億、IT活用の業務効率化サービスを展開)/インフォネット(約20.1億、Web活用の情報発信支援) | 自社の顧客基盤・サービスとSEO・制作力を組み合わせる |
投資ファンド | △ 限定的だが存在 | 成長投資・ロールアップの起点として一定数 | 経営支援を受けて拡大。ロールアップの受け皿になることも |
つまり「同業に安く買われるのでは」という心配は実態と逆です。ロールアップ型の買い手は、運用ノウハウと顧客との取引をまとめて引き継ぎたいからこそ、取引の継続を前提に、競って手を挙げてきます。
買い手・売り手ともに公表されている成約事例です。「どんな会社が、いくらで、なぜ評価されたか」の具体像としてご覧ください。
売り手の事業 | 売り手売上 | 買い手(売上規模) | 譲渡額 | 評価の軸 |
SEOサービスの提供(so.la) | 約0.5億 | Faber Company(約25.6億) | 約1.6億 | 純粋なSEO支援を、自社のデジタルマーケティング支援ツール群と組み合わせて育成 |
インターネット広告・SEOコンサル事業(Bridge) | 約8.7億 | マテリアルグループ(約62.9億) | 約2.29億 | 高度な広告運用スキルと豊富な実績を評価し、デジタルマーケティング事業の成長を加速 |
システム開発・Webサイト運用・SEO/MEO対策(スタートレ) | 約6.3億 | rakumo(約14.4億) | 約10.05億 | IT活用による業務効率化サービスと、Web集客・制作力を組み合わせる |
ブランドコミュニケーション設計・撮影・記事制作・SNS支援(撮影ティブ) | 約0.8億 | インフォネット(約20.1億) | 約0.56億 | 調査・分析から設計・制作・運用までのWeb情報発信支援を一連で強化 |
結論:高く評価される会社と、伸びない会社を分けるのは、つきつめると一つの問い「あなたが手を離しても、成果と顧客との取引は残るか」です。
買い手の頭にあるのは、買収後の心配です。「買った後に成果が出続けるか」「アルゴリズム変動で順位が落ちないか」「主要な顧客が離れないか」「代表がいなくなって運用が止まらないか」。この心配を小さくする要素は価格を押し上げ、大きくする要素は価格を下げます。
同じ年商規模でも、評価には差が出ます。
価格を押し上げる(買い手の不安を消す) | 価格を下げる(買い手の不安を増やす) |
◎ 成果を再現できる運用ノウハウが仕組み化され、アルゴリズム変動に左右されにくい | ◎ 成果が特定の検索手法に依存し、アルゴリズム変動の影響を受けやすい |
◎ 代表が抜けても提案・運用・顧客対応が回る | ◎ 代表個人にノウハウと顧客関係が集中している |
○ 顧客・取引先が複数に分散し、継続課金の関係が続いている | ○ 特定の大口顧客に売上が偏っている |
○ 営業利益が継続的に出ている | ○ 売上はあるが利益が薄い |
○ 運用マニュアル・契約書・成果データが整理されている | △ 必要資料が整理されていない |
最初の2行(◎)が決定的です。「成果が再現できるか」「代表に依存していないか」この2つを整えるだけで、同じ業績でも評価は変わってきます。
※ 当社の成約事例・買い手の取得理由から見られる傾向の整理です。依存度などの具体的な閾値は個社ごとに異なります。
外部の裏付けとして、登録支援機関の中小M&A実績にもとづく公的統計を参照します。SEOコンサルティングに近い「インターネット附随サービス業」と、広告運用に近い「広告業」を併記します。
参照業種(件数) | 指標 | 第1四分位 | 中央値 | 第3四分位 |
インターネット附随サービス業(22件) | EV/EBITDA | 4.3倍 | 10.4倍 | 18.9倍 |
インターネット附随サービス業(27件) | PBR | 2.3倍 | 7倍 | 14.6倍 |
広告業(32件) | EV/EBITDA | 2.9倍 | 6.5倍 | 8.9倍 |
広告業(39件) | PBR | 1.3倍 | 2倍 | 3.9倍 |
相場を見たら、次は「自社に実際どんなオファーが届くか」を確かめてみることもできます。
M&Aサクシードでは、相場を見たあと、気が向いたら試しにプラットフォームの会員企業からオファーを受け取ってみることができます。ここまでの相場の確認も、オファーの受け取りも、無料でご利用いただけます。
オファーを受け取るだけなら、契約は不要・決算書などの書類提出も不要・(オファー相手の企業に対して)会社名は匿名のままで利用できます。
「売却すると決めてから動く」のではなく、「オファーを見てから、どうするかを考える」という順序で進められます。
届くオファーには、「いくらで」だけでなく、次のような内容まで含めることができます。
• なぜ自社に関心があるのか(買い手の狙い・シナジー)
• 連帯保証はどうなるか
• 従業員はどうなるか(雇用の継続)
• 自分はいつまで経営に関わるか(引き継ぎ期間)
実際のオファーは、たとえば次のような形で届きます。
会社名 | 株式会社サクシードテック ※本記事用のサンプル表記 |
本社所在地 | 東京都 |
事業内容 | 首都圏を中心に事業を展開し、SEOコンサルティング会社との連携・取り込みに注力する企業。 |
売上高 / 従業員 | 100億円以上 / 1,001名以上 |
上場区分 / M&A実績 | 非上場 / 2〜5案件 |
関心を持った背景 | 弊社は人材・体制の強化を経営課題としており、貴社が強みとする領域は、まさに弊社が探し求めていた領域です。同エリアの営業・調達基盤と組み合わせることで強いシナジーが見込まれます。ぜひ早期に秘密保持契約を締結し、責任者同士の面談の機会を頂戴できれば幸いです。 |
買収金額の算定方法 | EBITDAの3〜5倍 + 手元現金(ネットキャッシュ)。対象会社の収益性をベースに株式評価。詳細はデューデリジェンスを通じて検討。 |
経営者の処遇 | 売り主様のご意向を全面的に尊重。従業員・取引先へのスムーズな承継のため、数ヶ月〜半年程度の引き継ぎ期間(顧問等)をご相談。形態は状況に合わせ柔軟に。 |
連帯保証の解除時期 | クロージング時までに金融機関と調整し、前オーナー様の連帯保証を全て解除することを前提。 |
匿名なのはあなたの会社の社名だけ。オファーを送る買い手側は、社名・所在地(都道府県)・売上規模・M&A実績まで明かしています。だから「誰が、なぜ、いくらで」を確認したうえで、進めるかどうかを判断できます。
良いオファーが届いたときだけ、ご自身の判断で次のステップに進めます。もちろん、M&Aプロセスに詳しいM&Aサクシードの担当者と一緒に進めることもできます。
▶ まずは自社に近いSEOコンサルティング会社の相場を見る(無料)
https://ma-succeed.jp/register/direct
▶ 匿名のまま、試しにオファーを受け取ってみる(契約・書類提出不要)
https://ma-succeed.jp/register/direct
相場の確認も、会員企業からのオファーの受け取りも無料です。契約や決算書の提出も不要で、オファー相手の企業に対しては会社名を匿名のまま利用できます。
問題ありません。むしろ決める前に、同業の相場や届くオファーを見ておくことで、続ける・伸ばす・譲るという選択肢を落ち着いて考えられます。オファーを見てから、どうするかを考える順序で進められます。
可能性はあります。買い手は赤字理由、人材の定着、顧客契約、改善余地を確認します。実際に営業赤字でも買い手がついた事例があります。
年商だけで決まりません。小規模でも、利益が出ている・顧客契約が安定している・買い手にとって魅力的な人材や資産を抱えている場合は対象になります。
売上倍率だけで見るのは適切ではありません。買い手のオファーでは、利益(EBITDA)を基準に手元現金を加える形が最も多く見られます。
SEOコンサルティング会社の価格を最も左右するのは「成果を再現できる運用ノウハウ(アルゴリズム変動に左右されにくい体制)と取引の継続性」、次に「利益(EBITDA)」です。買い手の値付けはEBITDA3〜5倍+手元現金に集約され、SEOコンサル関連の案件には1社あたり中央値6社の買い手がオファーを寄せています。買い手の主役は、運用ノウハウと顧客との取引の引き継ぎを前提に競って手を挙げる、デジタルマーケティング支援を束ねるロールアップ型です。
そして、自社に実際どんなオファーが届くかは、匿名・無料で確かめられます。まずは相場を見て、気が向いたらオファーを受け取ってみる、その順序で、ご自身のペースで選択肢を広げてみてください。
• かいしゃ価値トレンドの解説:https://ma-succeed.jp/content/knowledge/kaisha-kachi-trend
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