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「同業のデイサービス・通所介護・ショートステイが、いくらでM&Aされたのか」気になったことはありませんか。
デイサービス・通所介護・ショートステイの評価は、売上高だけでは決まりません。利益、人材の定着、事業の独自性や強み、顧客との契約継続性、そして買い手とのシナジーで変わってきます。同じ売上規模でも、評価が数倍違うことは珍しくありません。
この記事は、売却をすすめるものではありません。会社を続ける・伸ばす・いつか譲る、どの選択肢を考えるにしても、まず「自社が市場でどう見られているか」を知っておくことには意味があります。公開されているM&A成約事例と、M&Aサクシードのプラットフォームに届いた実際のオファーデータをもとに、その見方を解説します。
デイサービス・通所介護・ショートステイの相場は、①公開されている成約事例での価格水準、②買い手が実際に使う値付け方法、③1社にどれだけの買い手が関心を示すかをあわせて見ると立体的に分かります。
見る視点 | わかること |
① 成約事例での価格水準 | 上場企業による買収の公開事例では、年商10〜30億円規模で年商のおよそ0.6倍前後(1帯のみの目安) |
② 買い手の値付け方法 | オファーで多いのは「EBITDA(利益)の3〜5倍」を軸にした方法 |
③ 1社あたりの関心の集まり方 | M&Aサクシードのデータでは、1案件に中央値2社の買い手がオファー |
まず、上場企業による買収のうち公開されているデイサービス・通所介護・ショートステイ関連の成約事例を、売り手の年商規模別に整理しました。譲渡額そのものよりも、「年商の何倍で成約しているか」の傾向に注目してください。
売り手の年商 | 年商に対する譲渡額の倍率(中央) | 譲渡額の目安レンジ |
10〜30億円 | 約0.6倍 | 約8.5億円〜約13億円 |
• 譲渡理由は「代表者の引退」と「後継者不在」が中心の傾向
• 所在地は都市部(東京など)に集まりやすい傾向
• 黒字で成約する案件が目立つが、事業資産や改善余地によって赤字でも買い手がつく可能性はある
事業の特徴 | 年商規模 | 成約額の目安 |
デイサービス | 5,000万〜1億円 | 約1,000万円 |
結論:デイサービス・通所介護・ショートステイの価格を決める最大の要素は、売上規模ではなく「利用率(稼働率)が安定しているか」と「機能訓練指導員などの職員が定着しているか」です。稼働が収益の源泉であり、人がいなければ人員基準を満たせず指定を維持できないからです。
評価要素には序列があります。同じ要素でも、価格への効き方は同じではありません。
順位 | 評価要素 | 影響度 | なぜそうなるか |
1 | 稼働率(利用率)の高さと安定 | ◎ 最重要 | 定員に対する利用率が収益を左右する。高い稼働で黒字が続いていれば、素直に価格が上がる |
2 | 職員(機能訓練指導員・介護職員等)の確保と定着 | ◎ 重要 | 人員配置基準を満たせないと指定を維持できない。買い手が最も気にするのは、買収後に人が辞めないか |
3 | 指定・許認可の継続性と法令順守 | ○ | 実地指導・監査で問題がないこと。送迎体制の適正や過誤請求・行政処分の履歴は評価を左右する |
4 | 立地・送迎圏の需要と代表非依存 | ○ | 高齢者人口の多い地域・通いやすい立地・送迎体制・代表に依存しない運営体制は評価されやすい |
— | 売上の大きさ(単体) | △ 効きにくい | 売上が大きくても、利用率が低い・利益が薄いと評価は伸びない |
つまり、価格を上げたいなら順番があります。まず利用率を保ち、人員基準を満たす職員の定着を固める。次に利益を残す。売上規模を追うのはその後です。
結論:デイサービス・通所介護・ショートステイへのオファーは「EBITDA(利益)の3〜5倍」を軸に、手元現金や純資産を加える形にほぼ集約されます。買い手の多くが共通して利益と稼働の安定を見ています。
M&Aサクシードのデイサービス・通所介護・ショートステイ関連案件に届いたオファーで、買い手が提示した算定方法を集計すると、最頻はEBITDA倍率。残りの方法も、EBITDAか純資産を軸にした変種にすぎません。
買い手が提示する算定方法(多い順) | 位置づけ |
EBITDA(利益)の3〜5倍 | 標準形。利益(EBITDA)を基準に評価する最も多い方法 |
純資産 + 営業利益の3〜5年分(のれん) | 資産価値に、のれん(営業利益の数年分)を加える方法 |
時価純資産法(保有資産の時価ベース) | 保有資産の時価を基準にする方法 |
EBITDA(利益)の3〜5倍 + 手元現金(ネットキャッシュ) | 上記に手元資金を加えた変種 |
具体的にイメージすると
EBITDAが5,000万円なら、3〜5倍で1.5億〜2.5億円。これに手元現金や純資産を加味した金額が、オファーの初期レンジになります。
ここからいえることはシンプルです。価格を上げるいちばん直接的な方法は「利用率を保って利益(EBITDA)を厚くし、手元現金を残しておくこと」。逆に、節税のために利益を圧縮していると、その分だけ評価も下がります。
結論:「うちのような規模に買い手がつくのか」という心配は、データを見ると小さいといえます。デイサービス・通所介護・ショートステイ関連の案件には1社あたり中央値2社、多いケースでは60社を超える買い手がオファーを寄せています。
M&Aサクシードのデイサービス・通所介護・ショートステイ関連案件のデータでは、1社あたり中央値で2社、多いケースでは64社の買い手がオファーを寄せています。
1案件あたりのオファー買い手数 | 実績(M&Aサクシード) |
中央値 | 2社 |
平均 | 約6.8社 |
最も多かった案件 | 64社 |
複数の買い手が同時に関心を示す状況は、条件交渉でも有利に働きます。まずは「自社にどんな買い手が、何社くらい関心を持つか」を知るところからで十分です。
では、売り手側の供給はどうか。M&A市場に出ているデイサービス・通所介護・ショートステイ関連の売り案件は約55件と、コンスタントに案件が出てくる業種です。
買い手側は、前述のとおり1案件あたり中央値2社がオファーを出しています。供給と需要が釣り合った、いわば「実力勝負」の市場です。案件が珍しくないぶん、買い手は事業内容を見て選別します。強みが伝わる形で情報を整理できるかどうかが、オファーの数と条件を分けます。
もう一つ、交渉の環境として知っておきたい点があります。M&Aサクシードのようなプラットフォームでは、複数の買い手が同時に案件を検討するため、比較できるオファーを同じ期間に集めやすくなります。相対で1社と向き合うのではなく、複数のオファーを並べて比較しながら進められる状態です。オファーが複数並ぶと、買い手も他社と比較されていることを前提に条件を出すため、価格だけでなく、従業員の処遇や引き継ぎ期間といった条件面でも、売り手の希望をのんでもらいやすくなります。
ちなみに、市場に出ている案件の譲渡理由では「後継者不在」が目立ちます。売却は特別な会社だけの選択肢ではない、ということの表れといえるでしょう。
実際にオファーを寄せた買い手のプロフィールを集計すると、買い手像はかなり具体的に見えてきます。
買い手の属性 | 実際の傾向 |
売上規模 | 10〜30億円が最多。100億円超の大手も多い |
M&A経験 | 約8割が「M&A経験あり」。買い慣れた買い手が中心 |
上場/非上場 | 約9割が非上場。東証プライムなどの上場企業も一部 |
エリア | 東京が最多(約4割)。大阪・兵庫・愛知など都市圏が続く |
業種 | 介護・福祉の同業、医療・ヘルスケア、周辺サービスの事業会社が中心 |
結論:デイサービス・通所介護・ショートステイの買い手で最も数が多く、最も早く動くのは「同業(介護・医療系)のロールアップ型」です。事業所と職員、利用者を面で引き継ぎ、稼働率を安定させたいという動機が強いからです。
買い手は4タイプに分かれますが、出現頻度もスピードも価格の出し方も同じではありません。実名の事例とあわせて、重みづけして見ます。
買い手タイプ | 位置づけ | 実名の例(売上規模) | 売り手から見た特徴 |
同業(介護・福祉系)ロールアップ型 | ◎ 最多・最速 | ソラスト(約1,374億、複数買収)/LITALICO(約332億) | 事業所・職員・指定を継続しやすく、利用者・職員に優しい |
上場企業・大手企業 | ○ 価格が出やすい | インターネットインフィニティー(約51.6億、デイサービス網の取り込み) | 既存の介護・在宅サービスの強化とエリア拡大 |
異業種・事業会社 | ○ シナジー次第 | 福祉用具・在宅サービス系事業会社など | 在宅ケア・周辺サービスとの連携や新規参入 |
投資ファンド | △ 条件次第 | — | 成長投資・ロールアップの起点。経営支援を受けて拡大 |
つまり「同業に安く買い叩かれるのでは」という心配は実態と逆です。同業ロールアップ型は、事業所・職員・利用者をまとめて引き継ぎたいからこそ、雇用や指定の継続を前提に、競って手を挙げてきます。
買い手・売り手ともに公表されている成約事例です。「どんな会社が、いくらで、なぜ評価されたか」の具体像としてご覧ください。
売り手の事業 | 売り手売上 | 買い手(売上規模) | 譲渡額 | 評価の軸 |
リハビリ型通所介護・介護予防事業(ポシブル医科学) | 約19.1億円 | ソラスト(約1,374.3億円) | 約13.1億円 | 住み慣れた地域での自立支援・地域トータルケアの推進と介護事業の拡大 |
通所介護・訪問入浴の運営およびフランチャイズ(nCS) | 約18.3億円 | LITALICO(約332.1億円) | 約8.5億円 | 障害福祉分野の運営ノウハウを介護領域に展開し、事業基盤を拡大 |
短時間リハビリ型デイサービス・福祉用具レンタル等(フルケア) | 約5.8億円 | インターネットインフィニティー(約51.6億円) | 約3.3億円 | リハビリ型デイサービスの店舗ネットワークと介護向けサービスの連携強化 |
結論:高く評価される事業所と、伸びない事業所を分けるのは、つきつめると一つの問い「あなたが抜けても、稼働(利用率)と職員、そして指定(許認可)は残るか」です。
買い手の頭にあるのは、買収後の心配です。「買った後に職員が辞めないか」「利用率が落ちないか」「代表がいなくなって送迎や運営が回らなくならないか」。この心配を小さくする要素は価格を押し上げ、大きくする要素は価格を下げます。
同じ売上規模でも、評価には差が出ます。
価格を押し上げる(買い手の不安を消す) | 価格を下げる(買い手の不安を増やす) |
◎ 利用率(稼働率)が高く安定している | ◎ 利用率が低い・変動が大きい |
◎ 機能訓練指導員などの職員が定着し、買収後も人員基準を満たせる | ◎ 離職が多く、人員基準の維持が不安定 |
○ 指定・許認可が健全で、行政処分や過誤請求の履歴がない | ○ 実地指導での指摘・返還・処分の履歴がある |
○ 代表が抜けても送迎・運営・請求業務が回る | ○ 代表個人に運営・採用・送迎手配が集中している |
○ 介護報酬の請求・労務・契約の資料が整理されている | △ 必要書類が整理されていない |
最初の2行(◎)が決定的です。「利用率が安定しているか」「職員が残るか」この2つを整えるだけで、同じ売上規模でも評価は変わってきます。
※ 当社の成約事例・買い手の取得理由から見られる傾向の整理です。具体的な閾値は個社ごとに異なります。
外部の裏付けとして、登録支援機関の中小M&A実績にもとづく公的統計を参照します。デイサービス・通所介護・ショートステイが含まれる「社会保険・社会福祉・介護事業」を参照します。
参照業種(件数) | 指標 | 第1四分位 | 中央値 | 第3四分位 |
社会保険・社会福祉・介護事業(99件) | EV/EBITDA | 3.7倍 | 9倍 | 19.2倍 |
社会保険・社会福祉・介護事業(104件) | PER | 3.5倍 | 8.5倍 | 19.7倍 |
相場を見たら、次は「自社に実際どんなオファーが届くか」を確かめてみることもできます。
M&Aサクシードでは、相場を見たあと、気が向いたら試しにプラットフォームの会員企業からオファーを受け取ってみることができます。ここまでの相場の確認も、オファーの受け取りも、無料でご利用いただけます。
オファーを受け取るだけなら、契約は不要・決算書などの書類提出も不要・(オファー相手の企業に対して)会社名は匿名のままで利用できます。
「売却すると決めてから動く」のではなく、「オファーを見てから、どうするかを考える」という順序で進められます。
届くオファーには、「いくらで」だけでなく、次のような内容まで含めることができます。
• なぜ自社に関心があるのか(買い手の狙い・シナジー)
• 連帯保証はどうなるか
• 従業員はどうなるか(雇用の継続)
• 自分はいつまで経営に関わるか(引き継ぎ期間)
実際のオファーは、たとえば次のような形で届きます。
会社名 | 株式会社サクシードテック ※本記事用のサンプル表記 |
本社所在地 | 東京都 |
事業内容 | 首都圏を中心に事業を展開し、デイサービス・通所介護・ショートステイとの連携・取り込みに注力する企業。 |
売上高 / 従業員 | 100億円以上 / 1,001名以上 |
上場区分 / M&A実績 | 非上場 / 2〜5案件 |
関心を持った背景 | 弊社は人材・体制の強化を経営課題としており、貴社が強みとする領域は、まさに弊社が探し求めていた領域です。同エリアの営業・調達基盤と組み合わせることで強いシナジーが見込まれます。ぜひ早期に秘密保持契約を締結し、責任者同士の面談の機会を頂戴できれば幸いです。 |
買収金額の算定方法 | EBITDA(利益)の3〜5倍。対象会社の収益性をベースに株式評価。詳細はデューデリジェンスを通じて検討。 |
経営者の処遇 | 売り主様のご意向を全面的に尊重。従業員・取引先へのスムーズな承継のため、数ヶ月〜半年程度の引き継ぎ期間(顧問等)をご相談。形態は状況に合わせ柔軟に。 |
連帯保証の解除時期 | クロージング時までに金融機関と調整し、前オーナー様の連帯保証を全て解除することを前提。 |
匿名なのはあなたの会社の社名だけ。オファーを送る買い手側は、社名・所在地(都道府県)・売上規模・M&A実績まで明かしています。だから「誰が、なぜ、いくらで」を確認したうえで、進めるかどうかを判断できます。
良いオファーが届いたときだけ、ご自身の判断で次のステップに進めます。もちろん、M&Aプロセスに詳しいM&Aサクシードの担当者と一緒に進めることもできます。
▶ まずは自社に近いデイサービス・通所介護・ショートステイの相場を見る(無料)
https://ma-succeed.jp/register/direct
▶ 匿名のまま、試しにオファーを受け取ってみる(契約・書類提出不要)
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相場の確認も、会員企業からのオファーの受け取りも無料です。契約や決算書の提出も不要で、オファー相手の企業に対しては会社名を匿名のまま利用できます。
問題ありません。むしろ決める前に、同業の相場や届くオファーを見ておくことで、続ける・伸ばす・譲るという選択肢を落ち着いて考えられます。オファーを見てから、どうするかを考える順序で進められます。
可能性はあります。買い手は赤字理由、人材の定着、顧客契約、改善余地を確認します。実際に営業赤字でも買い手がついた事例があります。
年商だけで決まりません。小規模でも、利益が出ている・顧客契約が安定している・買い手にとって魅力的な人材や資産を抱えている場合は対象になります。
売上倍率だけで見るのは適切ではありません。買い手のオファーでは、利益(EBITDA)を基準に手元現金を加える形が最も多く見られます。
デイサービス・通所介護・ショートステイの価格を最も左右するのは、売上規模ではなく「利用率(稼働率)が安定しているか」と「機能訓練指導員などの職員が定着しているか」です。買い手のオファーはEBITDA(利益)の3〜5倍を軸に手元現金や純資産を加える形にほぼ集約され、関連案件には1社あたり中央値2社の買い手がオファーを寄せています。買い手の主役は、事業所・職員・指定の継続を前提に競って手を挙げる同業(介護・福祉系)ロールアップ型です。
そして、自社に実際どんなオファーが届くかは、匿名・無料で確かめられます。まずは相場を見て、気が向いたらオファーを受け取ってみる、その順序で、ご自身のペースで選択肢を広げてみてください。
• かいしゃ価値トレンドの解説:https://ma-succeed.jp/content/knowledge/kaisha-kachi-trend
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そんなときに、まず使えるのが「かいしゃ価値トレンド」。会社名を出さず・約30秒・無料で、同業の成約相場と買い手の傾向を確認できます。
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