シナジー創出を重視し、積極的なM&Aによって拡大してきた歴史
創業以来、大手メーカー内の製造工程の人材派遣業をメイン事業として展開してきたアウトソーシング。人材面から国内メーカーの生産効率向上に貢献することで、より良い製品のグローバル展開につなげ、人材ニーズをさらに高めるという良サイクルを回していました。
そんな当社がM&Aに積極的に取り組み始めたのは、2010年頃のこと。リーマンショックによってマーケットがリセットされたこと、また製造業の景気サイクルに事業が左右されることを防ぐために事業ラインアップを増やそうと、経営方針を大きく転換しました。
ただ、それを社内のノウハウやリソースだけで実現させようとするのは限界があります。そこで、違うノウハウやリソースを持つ外部の方にグループ入りしていただき、設計開発分野への技術者派遣をはじめ、製造業以外のサービス業や行政の受託サービス、建設業、物流など事業領域を拡大させることで、大きな成長を実現させてきました。
現在、グループ会社は日本だけにとどまらず、ヨーロッパやオセアニア、アジア、南米にも拡大。M&A によって国内外90社を傘下に置き、労働力の流動化も加速させています。
拡大を続ける中で大切にしてきたことは2つあり、1つはどの領域の企業でも私たちと組むことでどのようなシナジーを創出できるのかを見極めること。この結果は過去の業績を見ると明らかで、M&A以前と現在の業績は20倍近く差が生まれています。
そして2つ目が、すべての従業員に対して投資を惜しまないこと。個々の付加価値を高めて報酬に転化していくことで、働く人とサービスを享受する顧客双方の満足度を高める仕組みを作ってきました。
人材派遣領域を中心に、全業界・全領域で課題を持つ企業と出会いたい
今回、私たちが公募をする理由は、現時点では売却意向が固まっていなくても潜在的にはM&Aのニーズがある企業や、私たちのネットワークではアプローチできない企業との接点を広く持ち、よりシナジーを創出したいと考えたからです。
たとえば、私たちは大手の工場向けの人材派遣サービスに強みがあり、営業力もあるのですが、地域に根付いた人材サービス業は展開できていません。ですから、地域に根付いた企業と我々の営業力や採用力などを組み合わせることで、お互いに強みを補完し合えるのではないかと考えています。
また、法令の改正による影響を受けやすい人材派遣業は、10年20年前と比べると事業コストが上がっています。それを単独で負担するのではなく、我々と一緒になって資本を共有すれば、もっと本質的な事業展開ができるようになるはず。
もちろん、人材派遣業以外の領域、たとえばセールスプロモーションやホテル業、メディア、ビルメンテナンス、警備など、全業界・全領域でシナジーを創出できる可能性のある企業と出会いたいと考えています。
アウトソーシンググループになることのメリットは、採用力や資金力があることです。人材面や資金面で困っているような地域に根ざした企業、さらなる成長のために資本を持ちたい企業、事業承継を課題にしている企業はぜひお声がけいただきたいと思っています。
なかでも事業継承で引退を考えているオーナーさんの場合、条件面はかなり柔軟に対応していますし、オーナーが変わってもその会社が持っていた文化や社名は残しています。我々の色に染めるのではなく、その会社が築いてきた価値を大切にしながら、従業員の負担がない形で協業を進めていく。
オーナーさんには引退後に顧問として残っていただくこともありますし、後任の社長を私たちが提案して決めることもほぼありません。
もちろん、さらなる成長をしたいと考えてジョインしていただく若手社長の会社に対しても、事業成長のために何が必要か、グループのどのリソースを使いたいかを協議して、事業に集中していただく。組み方も個別で柔軟に対応していますし、リソースを活用しながら独立して経営いただくケースも多いのが特徴です。
グループ企業を増やすことで、未来永劫、成長し続けられる企業体を目指す
今回は全領域のすべての企業が対象ですが、なかでも人材派遣業を営む全国の企業とは積極的にお会いしたいと考えています。社会の変化によって派遣取引を減らす顧客が増えている中、このままではビジネス領域が狭まります。でも我々と一緒になることでシナジーを創出でき、次の展開が考えられるようになるなら、お互いにとってハッピーだと思うんです。
いずれにしても、M&Aの実績は豊富にあるので、どんな状況でも安心して相談してほしい。M&A後もコストカットやリストラ、従業員にとってマイナスになる待遇変更は行いません。人数が少なくて休みを取りづらかったなら、効率化を検討したり人員を増やしたりしますし、オフィス環境や利便性に課題があるなら、それを解決するための投資も惜しみません。
また、我々はM&Aで拡大成長する歴史のなかで、どのグループ会社のどの従業員もフェアに評価される仕組みを作ってきました。だから、会社の規模に関係なく、功績や手腕を評価されるとグループのボードメンバーに抜擢されるといった実績は非常に多いんですね。
M&A というと“企業の売り買い”といったイメージを持たれがちですが、私たちは「M&Aによって企業を買収したい」のではなく「優秀な方たちにグループに入っていただき、一緒に成長したい」という思いが強くあります。グループ会社が増えれば増えるほど、より大きなシナジーを創出できますし、オーナーのみなさんが思い描く未来に近づけるはず。
しかも、ここ数年で当社は毎年1000名を超える新卒を採用しており、2019年4月は1800人の新卒を採用しました。業界に関係なく、新卒者を採用することが難しくなっている社会で、若い人たちに評価してもらえるような取り組みをした結果、アウトソーシングは大きな集合体になっています。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、世界経済的にもリーマンショック以上の多大な影響を受けているかと思います。このような状況下においても、存続して成長し続けるためには、個々の事業の強さを伸ばしながら、新しく参入する領域も増やす必要がある。だからこそ、アウトソーシングの組織力と資金力、採用力を共有して、一緒に事業成長を実現させませんか。意向が曖昧な状態でも構いません。国内外の個人商店から中小大手企業まで、全領域の企業とお会いし、お互いにどのようなシナジーを創出できるのか、お話の機会を得られると嬉しいです。